Trusted Extensions では、Solaris の操作方法、『Solaris のシステム管理 (上級編)』および『Solaris のシステム管理 (IP サービス)』に従って、システム管理者役割がメールサーバーを設定および管理します。また、Trusted Extensions メール機能をどのように構成する必要があるかもセキュリティー管理者が決定します。
次の説明は、Trusted Extensions に固有のメール管理です。
.mailrc ファイルは、ユーザーの最小ラベルにあります。
したがって、最小ラベルのディレクトリの .mailrc ファイルを上位レベルの各ディレクトリにコピーまたはリンクしない限り、複数のラベルで作業するユーザーには、上位レベルのラベルの .mailrc はありません。
セキュリティー管理者役割または個々のユーザーは、.mailrc ファイルを .copy_files または .link_files に追加することができます。これらのファイルについては、updatehome(1M) のマニュアルページを参照してください。構成のヒントについては、「.copy_files ファイルと .link_files ファイル」を参照してください。
メールリーダーは、システムの各ラベルで実行できます。メールクライアントをサーバーに接続するには、一部の構成が必要です。
たとえば、Mozilla メールをマルチレベルメール用に使用するためには、各ラベルで Mozilla メールクライアントを構成してメールサーバーを指定する必要があります。メールサーバーは各ラベルで同じでも異なっていてもかまいませんが、サーバーは指定する必要があります。
メールエイリアスは、Solaris 管理コンソールの「メーリングリスト」ツールで管理されます。
選択した Solaris 管理コンソールツールボックスの有効範囲に応じて、ローカルの /etc/aliases ファイルか Sun Java System Directory Server 上の LDAP エントリを更新できます。
Trusted Extensions ソフトウェアで、メールの送信または転送の前に、ホストとユーザーのラベルがチェックされます。
このソフトウェアでは、メールがホストの認定範囲内にあることも確信します。チェックについては、このリストと第 13 章Trusted Extensions でのネットワークの管理 (手順)で説明されています。
メールがアカウントの認可上限と最小ラベルの間にあることがチェックされます。
ユーザーは、自身の認可範囲内で受信されるメールを読むことができます。セッション中、ユーザーは現在のラベルでのみメールを読むことができます。
電子メールで一般ユーザーに連絡するには、管理者役割はユーザーが読み取れるラベルにあるワークスペースからメールを送信する必要があります。通常はユーザーのデフォルトラベルを選択することをお勧めします。