Oracle Solaris Trusted Extensions 管理の手順

Procedure下位ファイルのマウントを無効にする

デフォルトでは、ユーザーは下位レベルのファイルを表示できます。特定ゾーンから下位レベルのすべてのファイルを表示することを禁止するには、net_mac_aware 特権を削除します。net_mac_aware 特権については、privileges(5) のマニュアルページを参照してください。

始める前に

大域ゾーンで、システム管理者役割になっている必要があります。

  1. 構成を変更するゾーンを停止します。


    # zoneadm -z zone-name halt
  2. 下位レベルのファイルの表示を禁止するようにゾーンを構成します。

    ゾーンから net_mac_aware 特権を削除します。


    # zonecfg -z zone-name
     set limitpriv=default,!net_mac_aware
     exit
  3. ゾーンを再起動します。


    # zoneadm -z zone-name boot

例 10–4 ユーザーによる下位ファイルの表示を禁止する

この例でセキュリティー管理者は、このシステム上のユーザーが混乱しないように構成しようとします。そのため、ユーザーは自身が作業中のラベルでしかファイルを表示できなくなります。セキュリティー管理者は、下位レベルのすべてのファイルの表示を禁止します。このシステムで、ユーザーは PUBLIC ラベルで作業しない限り、共通で利用可能なファイルを表示することができません。また、ユーザーはゾーンのラベルでファイルを NFS マウントできるだけです。


# zoneadm -z restricted halt
# zonecfg -z restricted
 set limitpriv=default,!net_mac_aware
 exit
# zoneadm -z restricted boot

# zoneadm -z needtoknow halt
# zonecfg -z needtoknow
 set limitpriv=default,!net_mac_aware
 exit
# zoneadm -z needtoknow boot

# zoneadm -z internal halt
# zonecfg -z internal
 set limitpriv=default,!net_mac_aware
 exit
# zoneadm -z internal boot

PUBLIC は最小のラベルなので、セキュリティー管理者は PUBLIC ゾーンに対するコマンドは実行しません。