Oracle Solaris Trusted Extensions 管理の手順

Procedure通常はラベル付きゾーンから表示されないファイルをループバックマウントする

この手順では、指定されたラベル付きゾーンのユーザーが、デフォルトでは大域ゾーンからエクスポートされないファイルを表示できるようにします。

始める前に

大域ゾーンで、システム管理者役割になっている必要があります。

  1. 構成を変更するゾーンを停止します。


    # zoneadm -z zone-name halt
  2. ファイルまたはディレクトリをループバックマウントします。

    たとえば、一般ユーザーが /etc ディレクトリにあるファイルを表示できるようにします。


    # zonecfg -z zone-name
     add filesystem
     set special=/etc/filename
     set directory=/etc/filename
     set type=lofs
     add options [ro,nodevices,nosetuid]
     end
     exit

    注 –

    特定のファイルはループバックマウントしても影響しないようにシステムで使用されません。たとえば、ラベル付きゾーンの /etc/dfs/dfstab ファイルは Trusted Extensions ソフトウェアでは検査されません。詳細は、「ラベル付きゾーンのファイルの共有」を参照してください。


  3. ゾーンを起動します。


    # zoneadm -z zone-name boot

例 10–3 /etc/passwd ファイルのループバックマウント

この例でセキュリティー管理者は、テスターおよびプログラマのローカルパスワードが設定されていることをそのテスターやプログラマ自身が確認できるようにします。sandbox ゾーンが停止されたあと、passwd ファイルをループバックマウントするように構成されます。次に、ゾーンが再起動されます。


# zoneadm -z sandbox halt
# zonecfg -z sandbox
 add filesystem
    set special=/etc/passwd
    set directory=/etc/passwd
    set type=lofs
    add options [ro,nodevices,nosetuid]
 end
 exit
# zoneadm -z sandbox boot