コンパートメントモードワークステーションのラベル作成: エンコード形式

情報ラベルの組み合わせ制約の指定に関する制限

情報ラベルの組み合わせ制約は、ラベル作成ソフトウェアによって、単一の情報ラベルに無効な語句の組み合わせが指定できないようにするためのものです。しかし、有効な任意の 2 つの情報ラベルのコンパートメントビットとマーキングビットについて、ビット単位の論理和をとると、それらの情報ラベルは組み合わせることができます。ここで、付録 B 「説明付きのエンコーディングサンプル」の例を引用して、サブコンパートメント SA とサブコンパートメント SB が組み合わせられないことを組み合わせ制約を使用して指定すると、矛盾した状況が発生します。この矛盾とは、SA と SB を 1 つの情報ラベルに入力しても、SA と SB を組み合わせることができないものの、SA というサブコンポーネントと SB というサブコンポーネントを持つ 2 つの別個の情報ラベルを組み合わせると、両方のサブコンポーネントを持った新規の情報ラベルが出来上がるという点です。したがって、このような矛盾を回避するには、エンコーディングによって自動的に適用される組み合わせ制約以外の制約を指定しないことです。

インバース語句の組み合わせには、エンコーディングによって自動的に制約が適用される例が数多く存在します。次の組み合わせ制約を使用して、2 つのインバース語句 IW1 と IW2 が組み合わされないように制約するとします。

IW1 ! IW2

すると、2 つのラベルを組み合わせても、IW1 と IW2 が決して一緒に表示されないことがわかります。なぜなら、インバース語句が組み合わされるのは、組み合わせ対象の各ラベルに含まれているインバース語句を、作成されるラベルに含めるようにする場合です。したがって、 IW1 と IW2 の両方が 1 つの情報ラベルに存在できない場合は、情報ラベルを組み合わせても IW1 と IW2 を組み合わせることはできません。

したがって、& 制約の左側と ! 制約にインバース語句だけを指定すると、確実に矛盾を回避することができます。