Wnn8 ユーザーズガイド

jserver

jserver は、かな漢字変換を行うサーバープログラムです。

ネットワーク上の複数のユーザーにかな漢字変換機能を提供することができます。

jserver の起動には root 権限が必要になります。

通常、システム起動時に起動されます。もし、マニュアルで起動または停止する必要のある場合は、以下のコマンドを使用してください。

(起動) svcadm enable wnn8/server

(停止) svcadm disable wnn8/server

ファイルパス:

/usr/lib/wnn/jserver

起動オプション:

jserver [-A file] [-f file] [-h file] [-L hostname] [-N No] 

    [-pno portNo] [-s file] [-S loglevel] [-v] 

-A file

アクセス許可ファイルとして file を読み込みます。

-f file

jserver 起動時の初期化ファイルとして file を読み込みます。

-h file

品詞データファイルとして file を読み込みます。

-L hostname

ライセンスサーバーが稼働するマシンのホスト名を hostname で指定します。

省略時には「dpkeyservlist での指定」->「localhost」の順でライセンスサーバーを検索します。

-N No

jserver が使用するポートを、相対ポート番号で指定します。

標準のポート番号 22273 (0x5701) に No を加えた値をポート番号に使用します。

たとえば -N 1 とした場合は 22274 が使用されます。

-pno portNo

jserver が使用するポートを、絶対ポート番号として portNO で指定します。

たとえば -pno 22276 とした場合は 22276 が使用されます。

-s file

jserver のログ情報を file に保存します。

file に "-" を指定した場合は、標準出力になります。

-S loglevel

ログレベルを指定し、syslog ファイルにログを保存します。

-v

バージョン情報を表示します。

syslog 出力:

-S オプション指定時は、syslog ファイルへ設定したレベルに従ってメッセージを保存することができます。

出力先ファイルは syslog.conf の設定で変更できます。詳細は syslog に関するドキュメントを参照してください。

表 A–1 ログレベル

値 

syslogd のレベル 

意味 

ログ内容の概略 

LOG_ERR 

エラー 

致命的なエラー。システムが終了する状態。 

LOG_WARNING 

ウォーニング 

すぐに終了はしないが、最終的にはシステムが終了する状態。 

LOG_NOTICE 

処理した方がよい状態 

システムは続行できるがエラーが検出された状態。 

LOG_INFO 

インフォメーション 

  • クライアントの使用開始 / 終了情報

  • ライセンスの取得先

  • 辞書の種類

  • クライアントのタイムアウト

  • バージョン情報

  • その他

LOG_DEBUG 

デバッグ用メッセージ 

変換した文字とその結果。使用されたプロトコル情報。 

表 A–2 レベルの指定方法

入力例 

指定内容 

-S 1 

レベル 1 のログ出力 

-S 1,2 

レベル 1 と 2 のログ出力 

-S 1-4 

レベル 1 から 4 (1、2、3、4) のログ出力 

-S (レベル省略時) 

レベル 4 のログ出力