システム環境の多様化に適応するため、文字コードの国際規格への対応やクライアントとの接続環境を刷新しています。
Unicode (UTF-8) 環境に対応しています。
標準が UTF-8 環境である OS 上でも、設定の変更なく使用することができます。
JISX 0213 に対応しています。
第 3 水準、第 4 水準の文字を使用することが可能です。
Unicode,JISX0213 を使用される際の注意事項
利用するにはシステム環境がそれぞれの文字コードに対応している必要があります。システムが未対応の場合は利用できません。
Wnn8 の一部の機能では、使用が制限される場合があります。
IIIMF とは Internet Intranet Input Method Framework の略であり、OS や X Window System に依存しない国際化対応された Input Method フレームワークです。従来の Wnn では XIM を使用していましたが、IIIMF に対応することにより、接続状況の更なる向上をはかりました。
全てのユーザインタフェースを GTK+2 で再構築することにより、最新のグラフィック環境に対応しています。
楽々入力とは、キー入力を行なった際、過去に確定した語句を先読み予測して表示する機能です。Wnn8 では新たに「つながり予測」に対応し、より的確で柔軟な入力予測機能を提供します。
たとえば「今日は良い天気です」と変換し、確定します。確定実行時に、その語句を文節単位で「楽々入力」が学習します。
今日は | 良い | 天気です
次に「き」とキー入力した際、入力予測候補ウィンドウに学習した文節が予測候補として表示され、それを選択するだけで入力ができます。
過去にその文節の後に続けて確定している語句があれば、「つながり予測」が行われ、順に予測候補として表示されていきます。
このように「つながり予測」によって最低限の予測候補の選択で文章の作成が可能となり、また途中で文章の内容を変更していく事も可能です。
楽々入力機能に関する詳細は、第 3 章の「楽々入力機能」を参照してください。
同義語や類義語に変換できる「連想変換」、漢字の語句を読みに変換する「逆引き変換」、入力ミスを補正する「入力補正」、「日本語校正」といった機能が、よりスムーズな文章作成を可能にします。
変換元の単語を、同じ意味を持つ語句に変換する機能です。単語が思い出せなかったり、より適切な表現を使いたい場合に役立ちます。
「性質」->【特質、性状、陰性、属性、通性、特性、物性、変性、陽性…】など
連想変換の詳細は、第 4 章の「応用操作」を参照してください。
読み方がわからない語句があった場合、逆引き変換機能で漢字を読みに変換することができます。
「留辺蘂」->【るべしべ】など
逆引き変換の詳細は、第 4 章の「応用操作」を参照してください。
当て字の変換 |
【あいにく -> 生憎】 |
誤った読み |
【いっちょういちゆう -> 一朝一夕】 ※正しくは「いっちょういっせき」 |
複数の文節解析アルゴリズムを組み合わせ、さらに FI(Flexible Intelligence) 変換や FI 学習などさまざまな機能を搭載することで、業界最高水準の変換効率を実現しています。
より正確に文節を区切るために、「N 文節文節長最長一致法」–「N 文節文節数最小法」–「N 文節評価値最大法」という多段式判定法を採用しています。
すべての文節に対して、主格、目的格、所有格、修飾格などの「格情報」の解析を行い、文章全体から最適な同音異義語の候補を判断します。また「FI 関係辞書」を装備し、それぞれの文節間の接続頻度の高い候補を優先的に判断します。
変換を確定した際の高い学習効果を実現します。
確定した文から有効な格係り受け情報を抽出し、ユーザー辞書にその関係を登録していきます。ユーザーが変換 / 確定した情報が、高い確率で次回の変換に活かされます。
約30万語を収録した基本辞書に加えて、各分野 / ジャンル別に分類した約 22 万語のオプション辞書を搭載しています。
・人名辞書 ・駅名辞書 ・地名辞書 ・住所辞書 ・企業名辞書
・空港名辞書 ・大学名辞書 ・水族館辞書 ・動物園辞書 ・植物園辞書
・コンビニ辞書・アミューズメント辞書 ・コンピュータ辞書
・メールに便利な拡張辞書・趣味あれこれ辞書 ・スポーツおまかせ辞書
・こだわりの飲食辞書 ・常識!有名スポット辞書
・有名人ジャンルベスト辞書 ・実用ビジネス辞書
ネットワーク環境に適したクライアント / サーバー方式の採用や、用途やお好みにあわせたシステム環境の柔軟なカスタマイズが可能です。
Wnn8 は「ライセンス管理」、「漢字変換」、「入力インタフェース」といった各システムが独立したソフトウェアで構築されており、それぞれ個別に運用することが可能です。たとえば負荷のかかりやすい変換処理などを、より高速なマシンに集中することでネットワーク上のシステム全体の効率化をはかれます。
ユーザーの好みにあわせて、キーバインドやローマ字入力のスタイルを選択できます。またそれらの個別カスタマイズや、入力や変換動作に関する設定も可能です。他の日本語入力システムの操作になれたユーザーでも、短期間で Wnn8 の機能を活用できるようになります。
選択可能なキースタイル Wnn (標準)、ATOK 風、MS-IME 風、EGG 風
選択可能なローマ字スタイル Wnn (標準)、JIS規格風、MS-IME 風、ATOK 風、EGG 風
他社製入力システムのユーザー辞書を Wnn8 形式に変換することができます。他の入力システムを使用していたユーザーも、過去の資源を有効に活用できます。
対応辞書 ATOK13/14、MS-IME 97/2000、JIS規格