楽々入力とは、キー入力の際に過去に確定した語句を先読みし、予測ウィンドウに入力候補として表示する機能です。Wnn8 では、より便利に柔軟な入力が可能となる「つながり予測」を採用しました。
Wnn7 の入力予測では、確定した文章全体を入力した文字に対して学習し、次回の文字入力時に予測候補として表示していました。Wnn8 の「つながり予測」では、確定した文章を文節単位で学習し、さらに入力文字だけでなく直前に確定された文節と関連付けて学習します。
従って、予測候補が表示される際にも前文節に関連のある候補のみが表示され、よりすばやく候補を選択することができます。また文節単位の候補なので、入力文の内容を途中で切り替えることも容易になります。
楽々入力には、自動的に予測候補を表示する「リアルタイム予測」と、必要なときにだけ任意に予測候補を表示させる「ユーザー指定予測」があります。
「ユーザー指定予測」の場合は、入力中に Tab キーを押すことにより、対応した予測候補が表示されます。対応する予測候補がない場合は表示されません。
楽々入力のオン / オフ、リアルタイム予測とユーザー指定予測の切り替えは、第 6 章の「環境設定」を参照してください。
楽々入力の操作方法を「リアルタイム予測」を例に解説します。
入力予測候補の学習
たとえば「今日は良い天気です」と確定します。予測学習は文節単位で行われますので、予測辞書には 3 つの語句として登録されます。
今日は | 良い | 天気です
入力予測候補ウィンドウの表示
次に「き」が入力されると、予測候補ウィンドウが表示され「き」で始まる予測候補が表示されます。
この時点では直前の文節はないため、つながり予測は行われず「き」に対する予測候補がすべて表示されます。
予測候補の絞り込み
さらに「ょ」 (xyo) を入力すると、「きょ」に対応する予測候補に絞り込まれます。
なおローマ字入力の "kyo" などではじめから「きょ」と入力した場合は、直接「きょ」に対する予測候補が表示されます。
語句の選択
入力予測候補の中に使用したい語句があれば Tab キーで選択モードに入ります。選択中の候補は反転表示され、Tab キーで順送り、Shift + Tab キーで逆送りできます。またマウスクリックでも候補を選択できます。
入力予測のキャンセル
入力予測候補に入力したい語句がなかった場合は、
そのまま入力を続ける
Gtrl + G または Esc キーで入力予測候補ウィンドウを閉じる
ことで入力予測をキャンセルできます。ただし次に入力した文字に対応する予測候補があれば、再び候補ウィンドウが表示されます。
語句の確定
Enter で選択した予測候補が確定、入力されます。
つながり予測候補の表示と選択
確定した語句に対応する「つながり予測候補」があれば、確定時点で自動 的に表示されます。
この例では以前に「今日は」に続けて確定した文節が表示されています。
候補の選択やキャンセルの方法は通常の予測候補と同じです。
候補の中から語句を選択し、確定します。
さらに確定した語句に対応する「つながり予測候補」があれば、自動的に表示されます。この例では以前に「良い」に続けて確定した文節が表示されています。
更に候補から語句を選択し、確定します。
この例では「天気です」に対応する予測候補がなかったので、予測候補は表示されていません。キーボードにて入力を再開します。
入力予測機能には以下の制限事項がありますので、ご留意ください。
個別に確定した語句は、つながり予測候補としては登録されません。
たとえば「私の」「名前は」と区切って確定した場合は関連付けが行われません。
「私の名前は」で確定された場合に、「名前は」が「私の」に対するつながり予測候補となります。
登録可能な予測候補数は最大 2048 件です。
2048 件を超えた場合、古い候補から順に自動的に削除されていきます。
全角 / 半角スペースは予測候補に登録されません。
第 4 水準 (EUC3byte コード) の文字は予測候補に登録されません。