Solaris のシステム管理: Solaris 8 Containers

第 4 章 solaris8 ゾーンの構成

この章では、solaris8 ブランドゾーンを構成する方法について説明します。

事前構成作業

次のものが必要です。

solaris8 ブランドゾーンの構成処理

zonecfg コマンドは、次の処理を行うために使用されます。

特定の構成について zonecfg verify コマンドで実行される検査では、次のことが確認されます。

zonecfg コマンドの詳細は、zonecfg(1M) のマニュアルページを参照してください。

デフォルトで構成に含まれている資源

solaris8 ブランドゾーンで定義されるファイルシステム

ブランドゾーンに必要なファイルシステムは、ブランド内で定義されます。fs 資源プロパティーを使用して、追加の Solaris ファイルシステムを solaris8 ブランドゾーンに追加できます。

solaris8 ブランドゾーンで定義される特権

プロセスは、特権の一部に制限されています。特権を制限することで、ほかのゾーンに影響を及ぼす可能性がある操作がゾーンで実行されないようにします。特権セットにより、特権が付与されたユーザーがゾーン内で実行可能な機能が制限されます。

デフォルトの特権、必須のデフォルト特権、省略可能な特権、および禁止される特権が各ブランドによって定義されます。limitpriv プロパティーを使用して、特定の特権の追加や削除を行うこともできます。ゾーンに関連する Solaris の特権については、『Solaris のシステム管理 (Solaris コンテナ : 資源管理と Solaris ゾーン)』「非大域ゾーン内の特権」を参照してください。

特権の詳細は、ppriv(1) のマニュアルページおよび『Solaris のシステム管理 (セキュリティサービス)』を参照してください。

solaris8 ゾーンの構成

これらの手順を実行するには、大域ゾーン内で大域管理者になる必要があります。

Proceduresolaris8 ブランドゾーンの構成方法

s8 ゾーンを作成するには zonecfg コマンドを使用します。

この手順を実行するには、大域ゾーン内で大域管理者になる必要があります。

zonecfg のプロンプトは次のような形式です。


zonecfg:zonename>

ファイルシステムなど、特定の資源タイプの構成を行うときは、その資源タイプもプロンプトに表示されます。


zonecfg:zonename:fs>

注 –

資源制御は Solaris 8 のデフォルト値に設定されます。これらの設定を調整する必要があるかどうかを確認してください。



ヒント –

CD または DVD を使用してアプリケーションを solaris8 ブランドゾーンにインストールする予定の場合は、ブランドゾーンを最初に構成するときに add fs を使用して、大域ゾーンの CD または DVD メディアに読み取り専用のアクセスを行う権限を追加します。アクセス権を追加したら、CD または DVD を使用して製品をブランドゾーンにインストールできます。詳細は、『Solaris のシステム管理 (Solaris コンテナ : 資源管理と Solaris ゾーン)』「非大域ゾーンで CD または DVD メディアにアクセスする権限を追加する方法」を参照してください。


この手順は、共有 IP ゾーンの構成方法を示しています。排他的 IP ゾーンの構成方法については、『Solaris のシステム管理 (Solaris コンテナ : 資源管理と Solaris ゾーン)』「資源タイプのプロパティー」を参照してください。

  1. スーパーユーザーまたは Primary Administrator 役割になります。

  2. 選択したゾーン名を使用して、共有 IP ゾーン構成を設定します。

    この手順例では、s8-zone という名前を使用します。


    global# zonecfg -z s8-zone
    

    このゾーンの初回構成時には、次のシステムメッセージが表示されます。


    s8-zone: No such zone configured
    Use 'create' to begin configuring a new zone.
  3. SUNWsolaris8 テンプレートを使用して、新しい solaris8 ゾーン構成を作成します。


    zonecfg:s8-zone> create -t SUNWsolaris8
    
  4. ゾーンのパス (この手順では /export/home/s8-zone) を設定します。


    zonecfg:s8-zone> set zonepath=/export/home/s8-zone
    
  5. autoboot 値を設定します。

    true に設定すると、大域ゾーンの起動時にこのゾーンが自動的に起動します。ゾーンを自動的に起動するには、ゾーンサービス svc:/system/zones:default も有効になっている必要があります。デフォルト値は false です。


    zonecfg:s8-zone> set autoboot=true
    
  6. ネットワーク仮想インタフェースを追加します。


    zonecfg:s8-zone> add net
    
    1. IP アドレスを設定します。この手順では 10.6.10.233 を使用します。


      zonecfg:s8-zone:net> set address=10.6.10.233
      
    2. ネットワークインタフェースの物理デバイスタイプ (この手順では bge デバイス) を指定します。


      zonecfg:s8-zone:net> set physical=bge0
      
    3. 指定を終了します。


      zonecfg:s8-zone:net> end
      

    この手順を複数回実行することで、複数のネットワークインタフェースを追加できます。

  7. 大域ゾーンと共有する ZFS ファイルシステムを追加します。


    zonecfg:s8-zone> add fs
    
    1. タイプを zfs に設定します。


      zonecfg:s8-zone:fs> set type=zfs
      
    2. 大域ゾーンからマウントするディレクトリを設定します。


      zonecfg:s8-zone:fs> set special=share/zone/s8-zone
      
    3. マウントポイントを指定します。


      zonecfg:s8-zone:fs> set dir=/export/shared
      
    4. 指定を終了します。


      zonecfg:s8-zone:fs> end
      

    この手順を複数回実行することで、複数のファイルシステムを追加できます。

  8. (省略可能) hostid としてソースシステムの hostid を使用するように設定します。


    zonecfg:s8-zone> add attr
    
    1. 属性名を hostid に設定します。


      zonecfg:s8-zone:attr> set name=hostid
      
    2. typestring に設定します。


      zonecfg:s8-zone:attr> set type=string
      
    3. valuehostid に設定します。


      zonecfg:s8-zone:attr> set value=8325f14d
      
    4. 指定を終了します。


      zonecfg:s8-zone:attr> end
      
  9. (省略可能) uname によって返されるマシン名が常に sun4u となるように設定します。


    zonecfg:s8-zone> add attr
    
    1. 属性名を machine に設定します。


      zonecfg:s8-zone:attr> set name=machine
      
    2. typestring に設定します。


      zonecfg:s8-zone:attr> set type=string
      
    3. valuesun4u に設定します。


      zonecfg:s8-zone:attr> set value=sun4u
      
    4. 指定を終了します。


      zonecfg:s8-zone:attr> end
      
  10. ゾーンの構成を検証します。


    zonecfg:s8-zone> verify
    
  11. ゾーンの構成を確定します。


    zonecfg:s8-zone> commit
    
  12. zonecfg コマンドを終了します。


    zonecfg:s8-zone> exit
    

    プロンプトで commit コマンドを明示的に入力しなくても、exit を入力するか EOF が発生すると、commit の実行が自動的に試みられます。

  13. info サブコマンドを使用して、ブランドが solaris8 に設定されていることを確認します。


    global# zonecfg -z s8-zone info
    
  14. (省略可能) info サブコマンドを使用して、hostid を確認します。


    global# zonecfg -z s8-zone info attr
    
次の手順

ヒント –

ブランドゾーンを構成したあとは、ゾーンの構成のコピーを作成することをお勧めします。このバックアップを使用して、あとでゾーンを復元することができます。スーパーユーザーまたは Primary Administrator として、ゾーン s8-zone の構成をファイルに出力してください。次の例では、s8-zone.config というファイルを使用しています。


global# zonecfg -z s8-zone export > s8-zone.config

参照

zonecfg を使用して設定できるほかのコンポーネントについては、『Solaris のシステム管理 (Solaris コンテナ : 資源管理と Solaris ゾーン)』を参照してください。そのマニュアルには、zonecfg コマンドをコマンド行モードまたはコマンドファイルモードで使用する方法も説明されています。ZFS ファイルシステムを追加する方法については、『Solaris ZFS 管理ガイド』「ZFS ファイルシステムを非大域ゾーンに追加する」を参照してください。