Solaris 10 5/08 ご使用にあたって

共通デスクトップ環境

Solaris 10 OS の共通デスクトップ環境 (CDE) に関するバグ情報について説明します。

ログイン画面からのマルチレベルの遠隔ログインが Solaris Trusted Extensions でサポートされない (6616030)

ログイン画面の「オプション」メニューの「リモートログイン」項目を使用して、マルチレベルの Trusted Extensions システムに遠隔ログインすることができません。システムのラベルがラベルなしシステムに割り当てられているラベルと同じ場合は、そのラベルなしシステムに遠隔ログインすることができます。

回避方法: 遠隔ログインするには、『Solaris Trusted Extensions 管理の手順』の第 8 章「Trusted Extensions での遠隔管理 (手順)」の説明を参照してください。

解像度を変更すると、トラステッドストライプが画面に表示されなくなる (6460624)

/usr/X11/bin/xrander -s コマンドを入力して画面解像度を小さくすると、トラステッドストライプが表示されなくなります。これは Trusted CDE デスクトップに影響しますが、Trusted Java DS デスクトップには影響しません。エラーメッセージは表示されません。

回避方法: 解像度を変更したあと、ワークスペースマネージャーを再起動します。CDE ワークスペースメニューから「ウィンドウ」->「ワークスペース・マネージャの再起動」の順に選択し、「OK」をクリックします。

x86: kdmconfig コマンドで Xorg X サーバー用のシステム識別情報の構成ファイルを作成できない (6217442)

JumpStart インストール方式を使用する場合は、プロセスによってシステム識別情報の構成 (sysidcfg) ファイルが使用されることがあります。このファイルを使用して、システム用の固有の Xsun 構成ファイルが生成されます。sysidcfg ファイルの Xsun 構成部分は、コマンド kdmconfig -dfilename で作成します。ただし、デフォルトの Xorg サーバーを使用するシステムでは、このコマンドで Xorg 構成情報を含むファイルを作成できません。このため、準備手順を追加しないと、これらのシステムで JumpStart 方式を使用できません。

回避方法: Xorg サーバーを使用するシステムで JumpStart インストール方式を使用する前に、次の手順を実行します。

  1. システムで使用する固有の xorg.conf ファイルを準備します。このファイルを JumpStart サーバーの JumpStart ディレクトリに格納します。

    次のどちらかのコマンドを使用して xorg.conf ファイルを作成します。

    • /usr/X11/bin/Xorg -configure

    • /usr/X11/bin/xorgconfig

    • /usr/X11/bin/xorgcfg

  2. xorg.conf ファイルをシステム内のインストール先の /etc/X11 ディレクトリにコピーする finish スクリプトを作成します。たとえば、次の行をこのスクリプトに追加します。


    cp ${SI_CONFIG_DIR}/xorg.conf /etc/X11/Xorg.conf
  3. カスタム JumpStart の rules ファイルで、インストールするタイプのシステム用の rules エントリに finish スクリプトを追加します。

  4. カスタム JumpStart インストールを実行します。

カスタム JumpStart インストールを実行する手順については、『Solaris 10 5/08 インストールガイド (カスタム JumpStart/ 上級編)』を参照してください。第 4 章には JumpStart の rules ファイルに関する情報が記載され、第 5 章には finish スクリプトに関する情報が記載されています。

CDE のリムーバブルメディア自動実行機能が削除されている (4634260)

CDE デスクトップ環境のリムーバブルメディア自動実行機能は、Solaris 10 ソフトウェアから一時的に削除されています。

回避方法: CD-ROM などのリムーバブルメディアの自動実行機能を使用するには、次のいずれかを実行する必要があります。

Solaris PDA Sync がデスクトップ上の最後のエントリを削除できない (4260435)

デスクトップから最後のエントリを削除したあとに、PDA デバイスに対して同期処理を実行すると、最後のエントリが PDA デバイスからデスクトップに復元されてしまいます。たとえば、カレンダの最後のアポイントメントやアドレス帳の最後のアドレスが、削除したあとに復元されてしまいます。

回避方法: 同期処理を実行する前に、PDA デバイスから最後のエントリを手動で削除してください。