WAN ブートインストール時に、wanboot-cgi プログラムによって次のファイルが転送されます。
wanboot プログラム
WAN ブートミニルート
カスタム JumpStart ファイル
Solaris フラッシュアーカイブ
wanboot-cgi プログラムでこれらのファイルを転送できるようにするには、Web サーバーソフトウェアがアクセスできるディレクトリに、これらのファイルを保存する必要があります。たとえば、Web サーバーのドキュメントルートにこれらのファイルを置くと、これらのファイルへのアクセスが可能になります。
ドキュメントルートは、Web サーバー上の主要なドキュメントディレクトリであり、クライアントに公開するファイルはここに保存します。Web サーバーソフトウェアを使って、このディレクトリの名前や構成を変更できます。Web サーバー上のドキュメントルートディレクトリを設定する方法については、Web サーバーのマニュアルを参照してください。
ドキュメントルートディレクトリにいくつかのサブディレクトリを作成して、それぞれ異なるインストールファイルと構成ファイルを保存することもできます。たとえば、インストール対象であるクライアントのグループごとに、固有のサブディレクトリを作成します。また、ネットワーク上に何種類かのリリースの Solaris OS をインストールする場合は、リリースごとにサブディレクトリを作成します。
図 10–1 は、ドキュメントルートディレクトリの基本的な構造の例を示しています。この例で、WAN ブートサーバーとインストールサーバーは同じマシンに置かれています。このサーバーでは、Apache Web サーバーソフトウェアが実行されています。
この例のドキュメントディレクトリは、次のような構造を使用しています。
/opt/apache/htdocs ディレクトリは、ドキュメントルートディレクトリです。
Solaris フラッシュ (flash) ディレクトリには、クライアントのインストールに必要なカスタム JumpStart ファイルと、サブディレクトリ archives が置かれています。archives ディレクトリには、Solaris 最新リリースのフラッシュアーカイブが置かれています。
WAN ブートサーバーとインストールサーバーがそれぞれ別のシステムで稼働している場合は、flash ディレクトリをインストールサーバーに置くこともできます。WAN ブートサーバーがこれらのファイルやディレクトリにアクセスできることを確認してください。
ドキュメントルートディレクトリの作成方法については、Web サーバーのマニュアルを参照してください。インストールファイルの作成および保存の方法については、「カスタム JumpStart インストールファイルの作成」を参照してください。