Solaris のシステム管理 (印刷)

LP 印刷コマンドを使用したプリンタへのユーザーアクセスの制限

利用できるプリンタの一部またはすべてにアクセスできるユーザーを制限する必要がある場合があります。たとえば、一部のユーザーが高品質プリンタ上で印刷できないようにして経費を抑えることができます。プリンタへのユーザーアクセスを制限するには、印刷サーバー上で lpadmin -u コマンドを使用して「許可」リストと「拒否」リストを作成します。Solaris 印刷マネージャーを使用すると、「許可」リストのみを作成できます。どちらのリストも作成しなければ、プリンタはそこにアクセスできる全ユーザーが利用できます。

許可リストには、指定したプリンタへのアクセスを許可されるユーザー名が入っています。拒否リストには、指定したプリンタへのアクセスを拒否されるユーザー名が入っています。

許可リストと拒否リストには、次の規則が適用されます。

許可リストと拒否リストの規則 

ユーザアクセスの制限 

許可リストも拒否リストも作成しない、または、両方のリストを空にする。

そのプリンタには全ユーザーがアクセスできます。 

許可リストで all を指定する。

そのプリンタには全ユーザーがアクセスできます。 

拒否リストで all を指定する。

サーバー上の rootlp 以外の全ユーザーのアクセスが拒否されます。

許可リストにエントリを作成する。

拒否リストは無視されます。リストに指定されているユーザーだけがプリンタにアクセスできます。

拒否リストを作成し、許可リストは作成しないか許可リストを空にする。

拒否リストで指定されたユーザーはプリンタにアクセスできません。

プリンタへのアクセスを制御しているのは印刷サーバーなので、許可リストと拒否リストを作成できるのは印刷サーバー上でだけです。許可リストと拒否リストを作成した場合、印刷サーバーは、プリンタへのユーザーアクセスを排他的に制御します。

次の表は、プリンタへのユーザーアクセスを制限するために許可リストまたは拒否リストに追加できる値を示します。

表 6–6 許可リストと拒否リストの値

user-list の値

説明 

user

任意のシステム上の特定ユーザー

all

すべてのシステム上の全ユーザー 

none

すべてのシステム上の全ユーザーが該当しない 

system!user

特定システム上の特定ユーザー

!user

ローカルシステム上の特定ユーザー

all!user

任意のシステム上の特定ユーザー

all!all

すべてのシステム上の全ユーザー 

system!all

特定システム上の全ユーザー

!all

ローカルシステム上の全ユーザー