アプリケーションパッケージ開発者ガイド

コマンド、ファイル、およびスクリプトのパッケージ化

この節では、パッケージの操作時に使用する可能性があるコマンド、ファイル、およびスクリプトについて説明します。これらは、各々が実行する固有の作業とともに、マニュアルページで説明されており、本書の中でも詳細に説明されています。

次の表に、パッケージについての情報を作成、確認、インストール、および取得するのに役立つコマンドを示します。

表 1–2 パッケージ化のためのコマンド

作業 

コマンド/マニュアルページ 

説明 

詳細 

パッケージの作成 

pkgproto(1)

pkgmk コマンドに入力するための prototype ファイルを生成します

「例—pkgproto コマンドを使用した prototype ファイルの作成」

pkgmk(1)

インストール可能なパッケージの作成 

「パッケージの構築」

 

パッケージのインストール、削除、および転送 

pkgadd(1M)

ソフトウェアパッケージをシステムにインストールします 

「ソフトウェアパッケージのインストール」

pkgask(1M)

応答を request スクリプトに格納します

request スクリプトの設計規則」

 

pkgtrans(1)

パッケージを配布媒体にコピーします 

「配布媒体へのパッケージの転送」

 

pkgrm(1M)

パッケージをシステムから削除します 

「パッケージの削除」

 

パッケージに関する情報の取得 

pkgchk(1M)

ソフトウェアパッケージの整合性を確認します 

「パッケージの整合性の確認」

pkginfo(1)

ソフトウェアパッケージの情報を表示します 

pkginfo コマンド」

 

pkgparam(1)

パッケージのパラメータ値を表示します 

pkgparam コマンド」

 

インストールされたパッケージの変更 

installf(1M)

インストール済みのパッケージに新規のパッケージオブジェクトを組み込みます 

「手続きスクリプトの設計規則」第 5 章パッケージ作成のケーススタディー

removef(1M)

インストール済みのパッケージからパッケージオブジェクトを削除します 

「手続きスクリプトの設計規則」

 

次の表に、パッケージの構築に役立つ情報ファイルを示します。

表 1–3 パッケージ情報ファイル

ファイル 

説明 

詳細 

admin(4)

パッケージをインストールするためのデフォルトのファイル 

「管理デフォルトファイル」

compver(4)

パッケージの互換性ファイル 

「パッケージの依存関係の定義」

copyright(4)

パッケージの著作権に関する情報ファイル 

「著作権に関するメッセージの書き込み」

depend(4)

パッケージの依存関係に関するファイル 

「パッケージの依存関係の定義」

pkginfo(4)

パッケージの特性に関するファイル 

pkginfo ファイルの作成」

pkgmap(4)

パッケージコンテンツについての説明ファイル 

pkgmap ファイル」

prototype(4)

パッケージ情報ファイル 

prototype ファイルの作成 」

space(4)

パッケージのディスク容量要件に関するファイル 

「ターゲットシステムでの追加領域の予約」

次の表では、省略可能なインストールスクリプトについて示します。これらのインストールスクリプトはユーザーが書き込むことができ、パッケージのインストール条件および方法に影響を与えます。

表 1–4 パッケージインストールスクリプト

スクリプト 

説明 

詳細 

request

インストーラから情報を要求します 

request スクリプトの書き込み」

checkinstall

ファイルシステムデータを収集します 

checkinstall スクリプトでのファイルシステムデータの収集」

preinstall

クラスをインストールする前に、いずれかのカスタムインストール要件を実行します 

「手続きスクリプトの書き込み」

postinstall

ボリュームをすべてインストールしたあとに、カスタムインストール要件をすべて実行します 

「手続きスクリプトの書き込み」

preremove

クラスを削除する前に、いずれかのカスタム削除要件を実行します 

「手続きスクリプトの書き込み」

postremove

クラスをすべて削除したあとに、カスタム削除要件をすべて実行します 

「手続きスクリプトの書き込み」

クラスアクション 

オブジェクトの特定のグループで一連のアクションを実行します 

「クラスアクションスクリプトの書き込み」