アプリケーションパッケージ開発者ガイド

クラスアーカイブパッケージをサポートするキーワード

この新しいクラスアーカイブ形式をサポートするために、pkginfo ファイル内で特殊な意味を持つキーワード形式の新しいインタフェースが 3 つあります。これらのキーワードを使用して、特殊な処理が必要なクラスを指定します。各キーワード文の形式は、 keyword=class1[class2 class3 ...] です。各キーワードの値は、次の表で定義されています。

キーワード 

説明 

PKG_SRC_NOVERIFY

これは、提供されるパッケージの reloc または root の各ディレクトリ内のファイルが指定されたクラスに属する場合に、pkgadd でファイルの存在とプロパティーを確認しないように指定します。アーカイブされたクラスではファイルが reloc または root のディレクトリ内に存在しないため、このキーワードが必要です。それらのファイルは、archive ディレクトリの非公開形式のファイルです。

PKG_DST_QKVERIFY

これらのクラスのファイルは、インストール後にテキスト出力がほとんどまたはまったくない簡易アルゴリズムを使用して確認されます。簡易確認では、最初に各ファイルの属性を正確に設定して、処理が正常に実行されたかどうかを確認します。pkgmap に対して、ファイルサイズと変更時間のテストも行われます。checksum 検証は実行されず、エラー復旧は標準の検証メカニズムのエラー復旧よりも非力です。インストール時に停電またはディスク障害が発生した場合には、コンテンツファイルがインストールされたファイルと一致しないことがあります。.この不一致は、どのような場合でも pkgrm で解決できます。

PKG_CAS_PASSRELATIVE

通常、インストールクラスアクションスクリプトは、インストールするファイルを指定するソースとターゲットのペアの一覧を、stdin から受け取ります。PKG_CAS_PASSRELATIVE に割り当てられたクラスでは、ソースとターゲットのペアが取得されません。その代わりに単一の一覧を受け取ります。この一覧の最初のエントリはソースパッケージの場所で、一覧の残りはターゲットのパスです。これはアーカイブからの抽出を単純化するためです。ソースパッケージの場所から archive ディレクトリのアーカイブを検索できます。ターゲットのパスは、アーカイブのコンテンツを抽出する機能に渡されます。各ターゲットパスは、元のパスが root または reloc のどちらであったかに応じて、絶対パスまたはベースディレクトリからの相対パスのいずれかで指定されます。このオプションを選択すると、相対パスと絶対パスの両方を単一のクラスに結合することは困難な場合があります。

アーカイブされたクラスごとにクラスアクションスクリプトが必要です。これは Bourne シェルコマンドが含まれたファイルで、アーカイブから実際にファイルをインストールするために pkgadd から実行されます。パッケージの install ディレクトリにクラスアクションスクリプトが検出された場合、pkgadd からそのスクリプトにインストールのすべての責任が委任されます。クラスアクションスクリプトは root 権限で実行され、ターゲットシステムの任意の場所にファイルを配置できます。


注 –

クラスアーカイブパッケージを実装するために絶対に必要なキーワードは、PKG_SRC_NOVERIFY だけです。ほかのキーワードは、インストールの速度を向上したりコードを保護したりするために使用できます。