Solaris ソフトウェアをネットワークからインストールする場合は、インストールサーバーを作成します。ブートサーバーは必ずしも設定する必要はありません。ブートサーバーには、ネットワーク上でシステムをブートするために必要なブートソフトウェアが含まれています。一方、インストールサーバーは Solaris ソフトウェアのインストールを行います。
DHCP を使用してインストールパラメータを設定している場合、あるいは、インストールサーバーとクライアントが同じサブネット上にある場合、ブートサーバーは必要ありません。「CD イメージを使用してネットワークからインストールするシステムの追加」に進みます。
インストールサーバーとクライアントが同じサブネット上に存在せず、DHCP を使用していない場合は、サブネットごとにブートサーバーを作成する必要があります。サブネットごとにインストールサーバーを作成することもできますが、インストールサーバーはより多くのディスク容量を必要とします。
サブネットのブートサーバーとして使用するシステム上で、スーパーユーザーとしてログインするか、同等の役割になります。
システムにローカルの CD-ROM ドライブが存在するか、あるいはリモートの Solaris 最新リリースのディスクイメージ (通常はインストールサーバー上にある) にアクセスできる必要があります。ネームサービスを使用する場合は、システムがすでにそのネームサービスに登録されていなければなりません。ネームサービスを使用しない場合は、サイトのポリシーに従ってシステムの情報を供給する必要があります。
インストールサーバーから Solaris SOFTWARE - 1 CD イメージをマウントします。
# mount -F nfs -o ro server_name:path /mnt |
インストールサーバー名とディスクイメージの絶対パスを指定します。
ブートイメージ用のディレクトリを作成します。
# mkdir -p boot_dir_path |
ブートソフトウェアをコピーするディレクトリを指定します。
Solaris SOFTWARE - 1 CD イメージの Tools ディレクトリへ移動します。
# cd /mnt/Solaris_10/Tools |
ブートソフトウェアをブートサーバーにコピーします。
# ./setup_install_server -b boot_dir_path |
システムをブートサーバーとして設定することを示します。
ブートソフトウェアをコピーするディレクトリを指定します。
setup_install_server コマンドは、イメージをコピーする十分なディスク容量があるかどうかを調べます。利用できるディスク容量を調べるには、df -kl コマンドを使用します。
ルート (/) ディレクトリへ移動します。
# cd / |
インストールイメージをマウント解除します。
# umount /mnt |
次の例は、ブートサーバーをサブネット上に作成する方法を示したものです。次のコマンドを実行すると、Solaris SOFTWARE - 1 CD (SPARC 版) イメージのブートソフトウェアがシステムのローカルディスク (/export/install/boot) にコピーされます。
# mount -F nfs -o ro crystal:/export/install/boot /mnt # mkdir -p /export/install/boot # cd /mnt/Solaris_10/Tools # ./setup_install_server -b /export/install/boot # cd / # umount /mnt |
この例では、コマンドを実行する前に各ディスクがドライブに挿入され、自動的にマウントされるものとします。コマンドの実行が終了すると、ディスクが取り出されます。
ブートサーバーを設定したあと、クライアントをインストールクライアントとして追加する必要があります。ネットワーク経由でインストールするクライアントシステムの追加方法については、「CD イメージを使用してネットワークからインストールするシステムの追加」を参照してください。
setup_install_server コマンドの詳細は、install_scripts(1M) のマニュアルページを参照してください。