Oracle Solaris 10 9/10 の新機能

ネットワークの機能拡張

Oracle Solaris 10 9/10 リリースでは、次のネットワーク拡張機能が追加されました。

Oracle Solaris 10 OS 向け BIND 9.6.1

BIND 9.6.1 は、Solaris ドメインネームシステム (DNS) サーバーを更新します。関連ツールには、次の新しい機能が備わっています。

GLDv3 ドライバ API

このリリースでは、GLDv3 (Generic LAN Driver version 3) ドライバ API のコアサブセットが公開され、サードパーティーのデバイスドライバの作成者が使用できるようになりました。

GLDv3 を使って Ethernet ドライバを作成する方法については、『Writing Device Drivers』の第 19 章「Drivers for Network Devices」を参照してください。

IPoIB 接続モード

IPoIB (IP over Infiniband) 接続モードには、IPoIB ドライバの改善された機能が取り入れられています。UD データグラムを使って通信を行うのではなく、この新しい機能を使用すると、Oracle Solaris ノードで、接続モードにも対応しているピアノードへの接続モードチャネルを確立できます。この機能により、待ち時間と帯域幅が改善され、IPoIB の CPU 使用率が低減します。ピアノードが接続モードに対応していない場合、ドライバは自動的に UD データグラムモードに戻り、それによって元の UD のみのドライバに相当する接続性が確保されます。

Open Fabrics User Verbs プライマリカーネルコンポーネント

この機能は、OFED (Open Fabrics Enterprise Edition) RDMA CM カーネル KPI を提供します。この機能により、カーネルモジュールおよびドライバは OFED によって定義された Infiniband 接続管理 KPI を使用できます。また、この機能は、OFED ライブラリを InfiniBand トランスポートフレームワーク (IBTF) に組み込むために必要なカーネルコンポーネントも提供します。

InfiniBand インフラストラクチャーの機能拡張

InfiniBand インフラストラクチャーは、ファブリックエラーに対するユーザー体験や回復力が向上するように拡張されました。次のような機能拡張が加えられています。

この機能により、UD データグラムモードでの IPoIB のパフォーマンスが向上します。その結果、一般的に UD モードでのスループットが向上し、IPoIB ドライバの CPU 使用率が低減します。この拡張機能に加えて、InfiniBand ファブリックで使用できる MTU のサイズを 2 倍にすれば、UD モードと接続モードの両方で IPoIB の操作性が大幅に向上します。メモリーの登録と速度も改善されました。