Oracle Solaris 10 9/10 ご使用にあたって

共通デスクトップ環境

Oracle Solaris 10 リリースの共通デスクトップ環境 (CDE) に関するバグ情報について説明します。

Thunderbird 3 でローカルプリンタに印刷する際の問題 (6978760)

ローカルプリンタが構成されている場合、アドレス帳を印刷しようとしたりページ設定に移行したりする際に、Thunderbird がクラッシュする場合があります。

回避方法: ユーザーのプロファイルに次のエントリを追加し、いったんログアウトしてから再度ログインします。


export LD_PRELOAD_32=/usr/lib/firefox/libjemalloc.so

解像度を変更すると、トラステッドストライプが画面に表示されなくなる (6460624)

/usr/X11/bin/xrandr -s コマンドを入力して画面解像度を小さくすると、トラステッドストライプが表示されなくなります。これは Trusted CDE デスクトップに影響しますが、Trusted Java DS デスクトップには影響しません。エラーメッセージは表示されません。

回避方法: 次のいずれかを使用してください。

詳細は、TrustedExtensionsPolicy(4) のマニュアルページを参照してください。

x86: kdmconfig コマンドで Xorg X サーバー用のシステム識別情報の構成ファイルを作成できない (6217442)

JumpStart インストール方式を使用する場合は、プロセスによってシステム識別情報の構成 (sysidcfg) ファイルが使用されることがあります。このファイルを使用して、システム用の固有の Xsun 構成ファイルが生成されます。sysidcfg ファイルの Xsun 構成部分は、コマンド kdmconfig -dfilename で作成します。ただし、デフォルトの Xorg サーバーを使用するシステムでは、このコマンドで Xorg 構成情報を含むファイルを作成できません。このため、準備手順を追加しないと、これらのシステムで JumpStart 方式を使用できません。

回避方法: Xorg サーバーを使用するシステムで JumpStart インストール方式を使用する前に、次の手順を実行します。

  1. システムで使用する固有の xorg.conf ファイルを準備します。このファイルを JumpStart サーバーの JumpStart ディレクトリに格納します。

    次のどちらかのコマンドを使用して xorg.conf ファイルを作成します。

    • /usr/X11/bin/Xorg -configure

    • /usr/X11/bin/xorgconfig

    • /usr/X11/bin/xorgcfg

  2. xorg.conf ファイルをシステム内のインストール先の /etc/X11 ディレクトリにコピーする finish スクリプトを作成します。たとえば、次の行をこのスクリプトに追加します。


    cp ${SI_CONFIG_DIR}/xorg.conf /etc/X11/Xorg.conf
  3. カスタム JumpStart の rules ファイルで、インストールするタイプのシステム用の rules エントリに finish スクリプトを追加します。

  4. カスタム JumpStart インストールを実行します。

カスタム JumpStart インストールを実行する手順については、『Oracle Solaris 10 9/10 インストールガイド (カスタム JumpStart/上級編)』を参照してください。第 4 章には JumpStart の rules ファイルに関する情報が記載され、第 5 章には finish スクリプトに関する情報が記載されています。