この章では、SPARC システムまたは x86 システムでカスタム JumpStart インストールを実行する手順を説明します。これらの手順は、Solaris ソフトウェアをインストールしようとするシステム上で実行する必要があります。
Solaris ZFS ルートプールをインストールする場合は、第 9 章JumpStart による ZFS ルートプールのインストールの制限事項とプロファイルの例を参照してください。
JumpStart インストールの実行時に、いくつかの問題が発生する可能性があります。それぞれの情報については、次の表を確認してください。
Solaris 10 10/09 リリース以降では、JumpStart プロファイルを設定して、ZFS ルートプールのフラッシュアーカイブを特定できます。「Solaris 10 10/09 リリースの新機能」を参照してください。「Solaris 10 10/09 リリースの新機能」を参照してください。
問題 |
説明 |
詳細 |
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サンプルの JumpStart スクリプトを使って NFSv4 プロンプトを抑制する必要がなくなりました |
Solaris 10 リリースでは、JumpStart インストール時にプロンプトが表示されないようにするための、サンプルの JumpStart スクリプト set_nfs4_domain が、メディアで提供されていました。このスクリプトは、インストール時に NFSv4 プロンプトが表示されないようにしていました。このスクリプトはもう必要ありません。Solaris 10 8/07 リリース以降では、sysidcfg のキーワード nfs4_domain を使ってプロンプトが表示されないようにします。set_nfs4_domain スクリプトには、プロンプトを抑制する機能がなくなりました。 非大域ゾーンがインストールされている場合に新しい nfs4_domain キーワードが sysidcfg ファイルに含まれていると、非大域ゾーンを最初にブートしたときにドメインが設定されます。それ以外の場合は、Solaris 対話式インストールプログラムが起動して、ブートプロセスが完了する前にドメイン名を入力するように促すプロンプトが表示されます。 |
『Oracle Solaris 10 9/10 インストールガイド (ネットワークインストール)』の「nfs4_domain キーワード」 |
sysidcfg ファイルに自動登録の情報を指定すると、JumpStart インストールは自動の状態に維持されます |
Oracle Solaris 自動登録は、Oracle Solaris 10 9/10 リリースの新機能です。システムをインストールまたはアップグレードすると、システムの構成データは、既存のサービスタグ技術によってリブート時に自動的にオラクル製品登録システムに伝達されます。システムに関するこのサービスタグデータは、オラクルの顧客向けサポートとサービスの向上などに役立てられます。 インストールまたはアップグレードの前に、auto_reg キーワードを sysidcfg ファイルに含めた場合は、インストールを完全に自動のままにできます。ただし、auto_reg キーワードを含めない場合は、インストール時またはアップグレード時に、自動登録のサポート資格情報とプロキシ情報を指定するように求められます。 |
『Oracle Solaris 10 9/10 インストールガイド (インストールとアップグレードの計画)』の「Oracle Solaris 自動登録」 |
sysidcfg ファイルでキーボード言語を選択すると、プロンプトが表示されなくなります |
キーボードが自己識別型でない場合に、JumpStart インストール時にプロンプトが表示されないようにするには、sysidcfg ファイルでキーボードの言語を選択します。JumpStart インストールの場合、デフォルトは米国英語 (U.S. English) 用です。別の言語とそれに対応するキー配列を選択するには、sysidcfg ファイルでキーボードのキーワードを設定します。 | |
非大域ゾーンが含まれている場合は、Solaris Live Upgrade を使ってアップグレードを行います |
JumpStart を使っても、非大域ゾーンがインストールされているシステムをアップグレードできますが、アップグレードには Solaris Live Upgrade が推奨されています。JumpStart では、膨大なアップグレード時間が必要となる場合があります。これは、アップグレードの実行に要する時間が、インストールされている非大域ゾーンの数に比例して増加するからです。 |
『Oracle Solaris 10 9/10 インストールガイド (Solaris Live Upgrade とアップグレードの計画)』 |
Solaris フラッシュアーカイブには非大域ゾーンを含めることはできません |
Solaris フラッシュアーカイブを使ってインストールを行う場合は、非大域ゾーンが含まれているアーカイブがシステムに正しくインストールされません。 |
非大域ゾーンの作成の概要については、『Oracle Solaris のシステム管理 (Oracle Solaris コンテナ : 資源管理と Oracle Solaris ゾーン)』を参照してください。 |
SPARC: その他のハードウェア要件 |
使用中のプラットフォームで JumpStart インストールを実行するためのその他の要件については、ハードウェアのマニュアルを参照してください。 |
作業 |
説明 |
参照先 |
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システムがサポートされているかを確認します。 |
ハードウェアのマニュアルで、Solaris 環境におけるシステムサポートを確認します。 |
『Solaris Sun ハードウェアマニュアル』(http://docs.sun.com) |
Solaris ソフトウェアをインストールするための十分なディスク容量がシステムにあるかを確認します。 |
Solaris ソフトウェアのインストールに求められる十分な容量があるかを確認します。 |
『Oracle Solaris 10 9/10 インストールガイド (インストールとアップグレードの計画)』の第 4 章「システム要件、ガイドライン、およびアップグレード (計画)」 |
(省略可能) システムパラメータを設定します。 |
インストールやアップグレードの際に情報を入力する手間を省くために、システム構成情報を事前に設定しておくことができます。 |
『Oracle Solaris 10 9/10 インストールガイド (ネットワークインストール)』の第 2 章「システム構成情報の事前設定 (作業)」 |
カスタム JumpStart インストールを実行するようにシステムを準備します。 |
rules ファイルとプロファイルファイルを作成して検証します。 | |
(省略可能) カスタム JumpStart のオプション機能を準備します。 |
開始スクリプト、終了スクリプトなどのオプション機能を使用する場合は、それらのスクリプトまたはファイルを用意します。 |
第 4 章カスタム JumpStart オプション機能の使用 (作業)および第 5 章カスタムルールおよびプローブキーワードの作成 (作業) |
(省略可能) Solaris ソフトウェアをネットワークからインストールする準備を行います。 |
リモートの Solaris Operating System DVD (SPARC 版) または Solaris SOFTWARE (SPARC 版) イメージをインストールする場合は、インストールサーバーまたはブートサーバーからシステムをブートしてインストールするように、システムを設定する必要があります。 |
『Oracle Solaris 10 9/10 インストールガイド (ネットワークインストール)』の第 5 章「DVD メディアを使用したネットワークインストール (作業)」 『Oracle Solaris 10 9/10 インストールガイド (ネットワークインストール)』の第 6 章「CD メディアを使用したネットワークインストール (作業)」 |
(省略可能) Solaris フラッシュアーカイブのインストール準備をします。 |
Solaris フラッシュアーカイブのインストールに固有の設定を行います。 | |
インストールまたはアップグレードを行います。 |
システムをブートしてインストールまたはアップグレードを開始します。 |
カスタム JumpStart インストールの際、JumpStart プログラムは、インストール対象のシステムと rules.ok ファイル内のルールを照合します。この際、最初から順にルールが読み取られ、インストール中のシステムがルールに定義されたすべてのシステム属性に一致するかどうか検査されます。システムがルールと一致すると、JumpStart プログラムによる rules.ok ファイルの読み取りが停止して、一致したルールのプロファイルに基づいてシステムのインストールが開始されます。
初期インストールの場合は完全アーカイブを、アップグレードの場合 (過去にアーカイブをインストールしたことがある場合) は差分アーカイブを、それぞれインストールできます。カスタム JumpStart インストールまたは Solaris Live Upgrade を使用して、非アクティブブート環境にアーカイブをインストールできます。ここでは、カスタム JumpStart を使ってアーカイブをインストールする手順を紹介します。
完全アーカイブと差分アーカイブの概要については、『Oracle Solaris 10 9/10 インストールガイド (Solaris フラッシュアーカイブの作成とインストール)』の第 1 章「Solaris フラッシュ (概要)」を参照してください。
Solaris Live Upgrade を使って、非アクティブなブート環境にアーカイブをインストールする手順については、『Oracle Solaris 10 9/10 インストールガイド (Solaris Live Upgrade とアップグレードの計画)』の「プロファイルを使用して Solaris フラッシュアーカイブをインストールする」を参照してください。
次の制限事項を確認します。
インストールサーバーで、カスタム JumpStart の rules ファイルを作成します。
カスタム JumpStart ファイルの詳しい作成方法については、第 3 章カスタム JumpStart インストールの準備 (作業)を参照してください。
インストールサーバーで、カスタム JumpStart のプロファイルを作成します。
Solaris フラッシュアーカイブプロファイルの例については、「プロファイルの例」を参照してください。
表 8–2 に示された既存のカスタム JumpStart キーワードのうち、Solaris フラッシュアーカイブのインストール時に有効なものは次のキーワードだけです。
キーワード |
初期インストール |
差分アーカイブ |
---|---|---|
(必須)archive_location |
X |
X |
fdisk (x86 のみ) |
X |
X |
filesys 注 – filesys キーワードに値 auto は設定できません。 |
X |
|
forced_deployment |
|
X |
(必須) Install_type |
X |
X |
local_customization |
X |
X |
no_content_check |
|
X |
no_master_check |
|
X |
パッケージ |
X |
|
root_device |
X |
X |
キーワード install_type の値を次のいずれかに設定します。
完全アーカイブインストールの場合、値を flash_install に設定します。
差分アーカイブインストールの場合、値を flash_update に設定します。
archive_location プロファイルキーワードを使用して、Solaris フラッシュアーカイブへのパスを追加します。
archive_location キーワードの詳細については、「archive_location プロファイルキーワード」を参照してください。
ファイルシステム構成を指定します。
Solaris フラッシュアーカイブの抽出プロセスでは、パーティションの自動配置はサポートされません。
(省略可能) アーカイブのインストール時に追加パッケージもインストールする場合は、package キーワードを使用してください。詳細については、「package プロファイルキーワード (UFS と ZFS)」を参照してください。
(省略可能) クローンシステムに Solaris フラッシュアーカイブを追加インストールする場合は、インストールするアーカイブごとに archive_location 行を指定してください。
インストールサーバーで、Solaris フラッシュアーカイブを使ってインストールするクライアントを追加します。
詳細については、次を参照してください。
クローンシステムへのカスタム JumpStart インストールを実行します。
詳細については、「SPARC: カスタム JumpStart プログラムを使用してインストールまたはアップグレードする方法」を参照してください。
システムがネットワークに接続されている場合は、Ethernet コネクタまたはそれに類似したネットワークアダプタがシステムに装着されていることを確認します。
tip(1) ラインで接続されているシステムをインストールする場合は、ウィンドウ表示が横 80 桁、縦 24 行以上あることを確認します。
tip ウィンドウの現在の大きさを調べるには、stty(1) コマンドを使用します。
システムの DVD-ROM または CD-ROM ドライブを使用して Solaris ソフトウェアをインストールする場合は、ドライブに Solaris Operating System DVD (SPARC 版) または Solaris SOFTWARE - 1 CD (SPARC 版) を挿入します。
プロファイルフロッピーディスクを使用する場合は、システムのフロッピーディスクドライブにそのフロッピーディスクを挿入します。
システムをブートします。
新しく購入したばかり (未使用) のシステムの場合は、システムの電源を入れます。
既存システムのインストールまたはアップグレードを行う場合は、システムをシャットダウンします。ok プロンプトで、boot コマンドに適切なオプションを入力します。boot コマンドの構文は次のとおりです。
ok boot [cd–dvd|net] - install [url|ask] options |
たとえば、次のコマンドを入力すると、JumpStart プロファイルを使用してネットワーク経由で OS がインストールされます。
ok boot net - install http://131.141.2.32/jumpstart/config.tar |
boot コマンドのオプションの詳細は、次の表を参照してください。
ハードウェアおよびシステムコンポーネントがシステムによって検査されて、SPARC システムがブートします。ブートには数分間かかります。
sysidcfg でシステム情報の事前構成を行わなかった場合は、プロンプトが表示された時点でシステム構成についての質問に答えます。
Oracle Solaris 10 9/10 リリース以降では、auto_reg キーワードを sysidcfg ファイルに含めない場合は、自動登録のサポート資格情報とプロキシ情報を指定するように求められます。
自動登録については、『Oracle Solaris 10 9/10 インストールガイド (インストールとアップグレードの計画)』の「Oracle Solaris 自動登録」を参照してください。
画面の指示に従って、ソフトウェアをインストールします。
JumpStart プログラムが Solaris ソフトウェアのインストールを終了すると、システムが自動的にリブートします。
インストールが終了すると、インストールログがファイルに保存されます。インストールログは、次のディレクトリに作成されます。
/var/sadm/system/logs
/var/sadm/install/logs
boot コマンドの構文は次のとおりです。
ok boot [cd–dvd|net] - install [url|ask] options |
次の表に、JumpStart インストールに適した boot コマンドのコマンド行オプションを示します。
オプション |
説明 |
|||
---|---|---|---|---|
[cd–dvd|net] |
CD または DVD からブートするか、ネットワーク上のインストールサーバーからブートするかを指定します。
|
|||
[url| ask] |
カスタム JumpStart ファイルの場所を指定するか、場所の入力を求めるプロンプトを表示します。
|
|||
options |
|
作業 |
説明 |
参照先 |
---|---|---|
既存のオペレーティングシステムとユーザーデータを保存する必要があるかを決定します。 |
システムにディスク全体を使用している既存のオペレーティングシステムがある場合は、そのシステムと Solaris 10 9/10 ソフトウェアを共存させるために既存のオペレーティングシステムを保存する必要があります。この決定により、システムのプロファイル内の fdisk(1M) キーワードをどのように指定するかが決まります。 | |
システムがサポートされているかを確認します。 |
ハードウェアのマニュアルで、Solaris 環境におけるシステムサポートを確認します。 |
ハードウェアのマニュアル |
Solaris ソフトウェアをインストールするための十分なディスク容量がシステムにあるかを確認します。 |
Solaris ソフトウェアのインストールに求められる十分な容量があるかを確認します。 |
『Oracle Solaris 10 9/10 インストールガイド (インストールとアップグレードの計画)』の第 4 章「システム要件、ガイドライン、およびアップグレード (計画)」 |
(省略可能) システムパラメータを設定します。 |
インストールやアップグレードの際に情報を入力する手間を省くために、システム構成情報を事前に設定しておくことができます。 |
『Oracle Solaris 10 9/10 インストールガイド (ネットワークインストール)』の第 2 章「システム構成情報の事前設定 (作業)」 |
カスタム JumpStart インストールを実行するようにシステムを準備します。 |
rules ファイルとプロファイルファイルを作成して検証します。 | |
(省略可能) カスタム JumpStart のオプション機能を準備します。 |
開始スクリプト、終了スクリプトなどのオプション機能を使用する場合は、それらのスクリプトまたはファイルを用意します。 |
第 4 章カスタム JumpStart オプション機能の使用 (作業)および第 5 章カスタムルールおよびプローブキーワードの作成 (作業) |
(省略可能) Solaris ソフトウェアをネットワークからインストールする準備を行います。 |
リモートの Solaris Operating System DVD (x86 版) または Solaris SOFTWARE (x86 版) イメージをインストールする場合は、インストールサーバーまたはブートサーバーからシステムをブートしてインストールするように、システムを設定する必要があります。 |
『Oracle Solaris 10 9/10 インストールガイド (ネットワークインストール)』の第 6 章「CD メディアを使用したネットワークインストール (作業)」 |
(省略可能) Solaris フラッシュアーカイブのインストール準備をします。 |
Solaris フラッシュアーカイブのインストールに固有の設定を行います。 | |
インストールまたはアップグレードを行います。 |
システムをブートしてインストールまたはアップグレードを開始します。 |
「x86: カスタム JumpStart プログラムおよび GRUB を使用してインストールまたはアップグレードを実行する方法」 |
カスタム JumpStart インストールの際、JumpStart プログラムは、インストール対象のシステムと rules.ok ファイル内のルールを照合します。この際、最初から順にルールが読み取られ、インストール中のシステムがルールに定義されたすべてのシステム属性に一致するかどうか検査されます。システムがルールと一致すると同時に、JumpStart プログラムによる rules.ok ファイルの読み取りが停止して、一致したルールのプロファイルに基づいてシステムのインストールが開始されます。
カスタム JumpStart を使って、Solaris フラッシュアーカイブをインストールできます。手順については、「カスタム JumpStart インストールを使用して Solaris フラッシュアーカイブをインストールする方法」を参照してください。
次のいずれかの手順を選択してください。
標準的なカスタム JumpStart の手順については、「x86: カスタム JumpStart プログラムおよび GRUB を使用してインストールまたはアップグレードを実行する方法」を参照してください。
GRUB コマンドを編集してカスタム JumpStart を実行する方法については、「x86: GRUB ブートコマンドの編集によるカスタム JumpStart インストールの実行」を参照してください。
GRUB メニューを使用して x86 ベースのシステムに Solaris OS をインストールするには、この手順を使用します。
システムがネットワークに接続されている場合は、Ethernet コネクタまたはそれに類似したネットワークアダプタがシステムに装着されていることを確認します。
tip(1) ラインで接続されているシステムをインストールする場合は、ウィンドウ表示が横 80 桁、縦 24 行以上あることを確認します。
tip ウィンドウの現在の大きさを調べるには、stty(1) コマンドを使用します。
プロファイルフロッピーディスクを使用するかどうかを決定します。
システムのブートにプロファイルフロッピーディスクは使用されなくなりましたが、JumpStart ディレクトリのみを収録したフロッピーディスクを用意することはできます。このフロッピーディスクは、JumpStart インストールを実行するときや CD-ROM をブートオフするときなどに使用できます。
プロファイルフロッピーディスクを使用する場合は、システムのフロッピーディスクドライブにそのフロッピーディスクを挿入します。
プロファイルフロッピーディスクを使用しない場合は、手順 4 に進みます。
システムのブート方法を決定します。
Solaris Operating System DVD または Solaris SOFTWARE - 1 CD からブートする場合は、そのディスクを挿入します。この場合、システムの BIOS が DVD または CD からのブートをサポートしている必要があります。
ネットワークからブートする場合は、PXE (Preboot Execution Environment) ネットワークブートを使用してください。システムは PXE をサポートするものでなければなりません。システムの BIOS 設定ツールまたはネットワークアダプタの構成設定ツールを使用して、PXE を使用するようにシステムを設定します。
(省略可能) DVD または CD からブートする場合は、システムの BIOS のブート設定を変更し、DVD または CD メディアからブートするように設定します。手順については、ハードウェアのマニュアルを参照してください。
システムの電源が入っていない場合は、電源を入れます。システムの電源が入っている場合は、システムをリブートします。
GRUB メニューが表示されます。このメニューにはブートエントリの一覧が表示されます。
GNU GRUB version 0.95 (631K lower / 2095488K upper memory) +-------------------------------------------------------------------+ |Solaris 10 9/10 image_directory | |Solaris Serial Console ttya | |Solaris Serial Console ttyb (for lx50, v60x and v65x | +-------------------------------------------------------------------+ Use the ^ and v keys to select which entry is highlighted. Press enter to boot the selected OS, 'e' to edit the commands before booting, or 'c' for a command-line. |
image_directory は、インストールイメージが置かれているディレクトリの名前です。JumpStart ファイルのパスは、add_install_client コマンドと -c オプションによって定義されています。
ここで GRUB エントリからブートせずに、ブートエントリを編集することもできます。GRUB エントリを編集してから、JumpStart インストールを実行します。GRUB エントリとインストールオプションの一覧の編集方法については、「x86: GRUB ブートコマンドの編集によるカスタム JumpStart インストールの実行」を参照してください。
プロンプトが表示されたら、次の操作のいずれかを実行します。
Select the type of installation you want to perform: 1 Solaris Interactive 2 Custom JumpStart 3 Solaris Interactive Text (Desktop session) 4 Solaris Interactive Text (Console session) 5. Apply driver updates 6. Single User Shell Enter the number of your choice. Please make a selection (1-6). |
カスタム JumpStart 方式を選択するには、2 を入力し、Enter キーを押します。
JumpStart インストールが開始されます。
30 秒以内に選択しないと、Solaris の対話式インストールプログラムが起動します。コマンド行に任意のキーを入力することによって、このタイマーを止めることができます。
1、3、または 4 を選択すると、対話式インストールになります。対話式インストールについては、『Oracle Solaris 10 9/10 インストールガイド (基本編)』を参照してください。
5 を選択すると、ドライバの更新がインストールされます。
6 を選択すると、保守作業を実行できます。
sysidcfg でシステム情報の事前構成を行わなかった場合は、プロンプトが表示された時点でシステム構成についての質問に答えます。
Oracle Solaris 10 9/10 リリース以降では、auto_reg キーワードを sysidcfg ファイルに含めない場合は、自動登録のサポート資格情報とプロキシ情報を指定するように求められます。
自動登録については、『Oracle Solaris 10 9/10 インストールガイド (インストールとアップグレードの計画)』の「Oracle Solaris 自動登録」を参照してください。
画面の指示に従って、ソフトウェアをインストールします。
JumpStart プログラムが Solaris ソフトウェアのインストールを終了すると、システムが自動的にリブートします。また、GRUB menu.lst ファイルも自動的に更新されます。インストールした Solaris のインスタンスは、GRUB メニューを次に使用するときに表示されます
インストールが終了すると、インストールログがファイルに保存されます。インストールログは、次のディレクトリに作成されます。
/var/sadm/system/logs
/var/sadm/install/logs
デバッグのためなど、必要に応じて GRUB ブートコマンドを変更できます。次に、カスタム JumpStart インストールを実行する前に GURB ブートコマンドを編集する手順を示します。
インストールを開始するには、「x86: カスタム JumpStart プログラムおよび GRUB を使用してインストールまたはアップグレードを実行する方法」に示した手順の、手順 1 - 手順 5 を実行します。
システムの電源が入っていない場合は、電源を入れます。システムの電源が入っている場合は、システムをリブートします。
GRUB メニューが表示されます。このメニューにはブートエントリの一覧が表示されます。表示されるエントリはインストールする Solaris インスタンスです。
GNU GRUB version 0.95 (631K lower / 2095488K upper memory) +-------------------------------------------------------------------+ |Solaris 10 9/10 image_directory | |Solaris Serial Console ttya | |Solaris Serial Console ttyb (lx50, v60x and v68) | +-------------------------------------------------------------------+ Use the ^ and v keys to select which entry is highlighted. Press enter to boot the selected OS, 'e' to edit the commands before booting, or 'c' for a command-line. |
image_directory は、インストールイメージが置かれているディレクトリの名前です。
NFS を使用して、add_install_client コマンドと -c オプションで JumpStart ディレクトリへのパスを設定した場合は、ブートエントリにそのパスを含める必要はありません。
NFS を使用していない場合は、JumpStart ディレクトリを含んでいる圧縮構成ファイルへのパスを書き留めておく必要があります。
ブートプロセスを停止してメニューエントリエディタを使用するには、e を入力します。
GRUB 編集メニューが表示されます。
kernel /I86PC.Solaris_11-8/multiboot kernel/unix -B console=ttyb,\ install_media=131.141.2.32:/export/mary/v11 \ module /I86PC.Solaris_11-8/x86.new |
矢印キーを使用してブートエントリを選択します。
選択したコマンドを編集するには、e を入力します。
次の例のようなコマンドが表示されます。
grub edit>kernel /I86PC.Solaris_11-8/multiboot kernel/unix -B \ console=ttyb,install_media=131.141.2.32:/export/mary/_\ module /I86PC.Solaris_11-8/x86.new |
必要なオプションを入力してコマンドを編集します。
JumpStart インストールの構文は次のとおりです。
grub edit>kernel /I86PC.Solaris_11-image_directory/multiboot kernel/unix/ \ - install [url|ask] options -B install_media=media_type |
JumpStart オプションの説明については、「x86: システムのブートのためのコマンドリファレンス」を参照してください。
次の例では、カスタム JumpStart プロファイルを使用して、ネットワーク経由で OS をインストールします。
kernel /I86PC.Solaris_11-8/multiboot kernel/unix/ - install \ -B install_media=131.141.2.32:/export/mary/v11 \ module /I86PC.Solaris_11-8/x86.new |
編集内容を適用するには、Enter キーを押します。
変更が保存され、GRUB メインメニューが表示されます。
変更を保存せずに GRUB メインメニューに戻るには、Escape キーを押します。
インストールを開始するには、b を入力します。
次の表では、GRUB メニューのブートコマンドに使用するコマンド行オプションについて説明します。この表に示されているオプションは、JumpStart インストールに適したオプションです。
kernel /I86PC.Solaris_11-image_directory/multiboot kernel/unix/ - install \ [url|ask] options -B install_media=media_type |
オプション |
説明 |
||||
---|---|---|---|---|---|
- install |
カスタム JumpStart インストールを実行します。 次の例では、システムは DVD メディアからブートして、次のようなオプションが使用されています。
|
||||
[url| ask] |
カスタム JumpStart ファイルの場所を指定するか、場所の入力を求めるプロンプトを表示します。
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||||
options |
|