Sun Java System Directory Server Enterprise Edition 6.3 配備計画ガイド

NIS から LDAP への移行

NIS から LDAP への移行は、データ移行とクライアント移行の 2 つのステップからなるプロセスです。Solaris OS には、NIS から LDAP への移行サービス (N2L サービス) が用意されており、このサービスを利用して両方のステップを実行できます。

N2L サービスは、NIS マスターサーバー上の既存の NIS デーモンを、NIS から LDAP への移行デーモンに置き換えます。またこのサービスは、NIS から LDAP へのマッピングサービスをそのサーバー上に作成します。マッピングファイルでは、NIS のマップエントリと、それに対応する LDAP のディレクトリ情報ツリー (DIT) エントリの間のマッピングを指定します。この移行処理を経た NIS マスターのことを N2L サーバーと呼びます。

NIS スレーブサーバーは、通常どおりに機能し続けます。スレーブサーバーは N2L サーバーを通常どおりの NIS マスターとして認識し、N2L サーバーから定期的にデータを更新します。inityp2l スクリプトは、これらの設定ファイルの初期定義を支援します。N2L サーバーが確立されたら、設定ファイルを直接編集することによって N2L を保守できます。

N2L サービスは次の機能をサポートします。

NIS から LDAP への移行方法の詳細は、『System Administration Guide: Naming and Directory Services (DNS, NIS, and LDAP)』の第 15 章「Transitioning From NIS to LDAP (Overview/Tasks)」を参照してください。