Sun Java System Directory Server Enterprise Edition 6.3 インストールガイド

第 2 章 Directory Server Enterprise Edition 6.3 のアンインストール

この章では、Directory Server Enterprise Edition ソフトウェアの削除について説明します。

この章の内容は次のとおりです。

「サーバーインスタンスの削除」では、削除するソフトウェアに依存するサーバーインスタンスの削除について説明します。
「ソフトウェアの削除」では、サーバーインスタンスを削除したあとでソフトウェアを削除する方法について説明します。
「Directory Server Enterprise Edition 6.3 のダウングレード手順」では、Directory Server Enterprise Edition インストールをダウングレードする方法について説明します。

サーバーインスタンスの削除

システム上のサーバーインスタンスで使用される Directory Server Enterprise Edition ソフトウェアを削除する前に、すべてのサーバーインスタンスを削除します。

DSCC を使用して Directory Proxy Server インスタンスを削除する

Java Web コンソールから Directory Service Control Center にアクセスします。

ローカルシステムでの Java Web コンソールのデフォルトの URL は、https://hostname:6789 です。

ZIP 形式の配布から Directory Server Enterprise Edition をインストールした場合は、アプリケーションサーバーの設定に応じて http://hostname:8080/dscc または https://hostname:8181/dscc を使用して DSCC にアクセスします。

アクションドロップダウンリストの「削除」コマンドを使用してサーバーインスタンスを削除します。

コマンド行から Directory Proxy Server インスタンスを削除する

(省略可能) DSCC を使用してサーバーインスタンスを管理していた場合は、サーバーの登録を削除します。

$ dsccreg remove-server -h hostname /local/dps
Enter DSCC administrator's password:
/local/dps is an instance of DPS
Enter password of "cn=Proxy Manager" for /local/dps:
Unregistering /local/dps from DSCC on hostname.
Connecting to /local/dps
Disabling DSCC access to /local/dps

詳細は、dsccreg(1M)を参照してください

サーバーインスタンスを削除します。

$ dpadm delete /local/dps
Directory Proxy Server インスタンス '/local/dps' が停止しました
Directory Proxy Server インスタンス '/local/dps' が削除されました。

参照

システム上のすべてのサーバーインスタンスを削除したら、「ソフトウェアの削除」に進めます。

DSCC を使用して Directory Server インスタンスを削除する

Directory Server インスタンスを削除すると、そのインスタンスによって管理されるすべてのディレクトリデータベースを含む、すべてのインスタンスファイルが削除されます。インスタンスを削除する前に、『Sun Java System Directory Server Enterprise Edition 6.3 管理ガイド』の第 9 章「Directory Server のバックアップと復元」での説明に従ってデータをバックアップしてください。

Java Web コンソールから Directory Service Control Center にアクセスします。

ローカルシステムでの Java Web コンソールのデフォルトの URL は、https://hostname:6789 です。

Directory Server Enterprise Edition を ZIP 形式の配布からインストールした場合は、アプリケーションサーバーの設定方法に応じて、http://hostname:8080/dscc または https://hostname:8181/dscc を使用して Directory Service Control Center にアクセスします。

アクションドロップダウンリストの「削除」コマンドを使用してサーバーインスタンスを削除します。

コマンド行から Directory Server インスタンスを削除する

(省略可能) DSCC を使用してサーバーインスタンスを管理していた場合は、サーバーの登録を削除します。

$ dsccreg remove-server -h hostname /local/ds
Enter DSCC administrator's password:
/local/ds is an instance of DS
Enter password of "cn=Directory Manager" for /local/ds:
This operation will restart /local/ds.
Do you want to continue ? (y/n) y
Unregistering /local/ds from DSCC on hostname.
Connecting to /local/ds
Disabling DSCC access to /local/ds
Restarting /local/ds

詳細は、dsccreg(1M)を参照してください

サーバーインスタンスを削除します。

$ dsadm delete /local/ds
サーバーが停止しました
/local/ds が削除されました

参照

システム上のすべてのサーバーインスタンスを削除したら、「ソフトウェアの削除」に進めます。

ソフトウェアの削除

インストールされている製品コンポーネントに依存するサーバーインスタンスをすべて削除したら、コンポーネントソフトウェアを削除できます。

ネイティブパッケージからインストールした Directory Service Control Center を削除する

すべての DSCC を削除することで、システムから Directory Server パッケージも削除されます。

dsccsetup dismantle コマンドを使用して DSCC を設定解除します。

たとえば、Solaris システムの場合は次のコマンドを使用して DSCC を取り除きます。

root# /opt/SUNWdsee/dscc6/bin/dsccsetup dismantle
***
Unregistering DSCC Application from Sun Java(TM) Web Console...
This operation is going to stop Sun Java(TM) Web Console.
Do you want to continue ? [y,n] y
Stopping Sun Java(TM) Web Console...
Unregistration is on-going. Please wait...
/var/opt/SUNWdsee/dscc6/dcc has not been removed
DSCC Application has been unregistered from Sun Java(TM) Web Console
Restarting Sun Java(TM) Web Console
Please wait : this may take several seconds...
Sun Java(TM) Web Console restarted successfully
***

Windows の場合は次のコマンドを使用して DSCC を取り除きます。

C:\install-path\dscc6\bin>dsccsetup.exe dismantle

Solaris の dsccsetup コマンドは、install-path/dscc6/bin/dsccsetup にあります。使用しているシステムのデフォルトの install-path を判断するには、「デフォルトのパス」を参照してください。

Java ES インストーラを使用して Directory Service Control Center を削除します。

手順については、http://docs.sun.com/coll/1286.3 にある Java Enterprise System マニュアルを参照してください。

ZIP 形式の配布を使用してインストールした Directory Service Control Center は、前述の手順ではアンインストールされません。DSCC をアンインストールする必要がある場合は、Web アプリケーションを削除する方法について、それぞれのアプリケーションサーバーのマニュアルを参照してください。

ネイティブパッケージからインストールした Directory Server または Directory Proxy Server を削除する

Java ES インストーラを使用してソフトウェアを削除します。

手順については、http://docs.sun.com/coll/1286.3 にある Java Enterprise System マニュアルを参照してください。

ZIP 形式の配布からインストールしたソフトウェアを削除する

dsee_deploy(1M) コマンドを使用してソフトウェアを削除します。

root 以外のユーザーが ZIP 形式の配布ソフトウェアをインストールした場合は、そのユーザーもソフトウェアを削除できます。

たとえば、/local の下にインストールされたすべての Directory Server Enterprise Edition ソフトウェアを削除するには、次のコマンドを実行します。
$ /local/dsee6/bin/dsee_deploy uninstall -i /local
Windows の場合、次のコマンドを実行して、ソフトウェアをアンインストールします。
C:\install-path\dsee6\bin\dsee_deploy uninstall -i install-path

参照

サポートされるコンポーネントの完全なリストについては、dsee_deploy(1M)を参照してください。

ZIP 形式の配布からインストールしたソフトウェアを強制的に削除する

始める前に

ZIP 形式の配布からソフトウェアをインストールした場合は、インストールしたファイルを削除することでソフトウェアを強制的に削除できます。

root 以外のユーザーが ZIP 形式の配布ソフトウェアをインストールした場合は、そのユーザーもソフトウェアを削除できます。

ネイティブパッケージからインストールしたファイルは直接削除しないでください。

システムのコマンドを使用してコンポーネントを削除します。
$ rm -rf install-path
Windows の場合、次のコマンドを使用して、コンポーネントを削除します。
C:\>del /s install-path C:\>del install-path

Directory Server Enterprise Edition 6.3 のダウングレード手順

Directory Server Enterprise Edition 6.3 にアップグレードしたら、以前の Directory Server Enterprise Edition インストールを復元できます。この節では、Directory Server Enterprise Edition インストールをダウングレードする方法の詳細について説明します。

ネイティブパッケージを使用して Directory Server Enterprise Edition をダウングレードする

Directory Server Enterprise Edition をダウングレードすると、Directory Server Enterprise Edition インストールの動作する以前のコピーが復元され、Directory Server Enterprise Edition 6.3 にアップグレードする前の設定情報すべてが保持されます。

Directory Server Enterprise Edition をダウングレードするには、次の手順に従います。

実行中のサーバーインスタンスをすべて停止します。

次のコマンドを実行してパッチを削除します。

ローカリゼーションパッチを削除したあとに、ベースパッチを削除してシステムを整理します。各プラットフォームのパッチ ID については、「ZIP 形式の配布から Directory Server Enterprise Edition 6.3 をインストールする」の節の「ZIP 形式の配布でのパッチの表」を参照してください。

Solaris OS

# patchrm patch-id

Linux。Directory Server Enterprise Edition 6.2、6.1、または6.0 の .rpm ファイルが格納されているディレクトリに移動し、次の表に示されているすべての rpm ファイルに対して次のコマンドを繰り返し実行します。選択する rpm ファイルのセットは、使用していた Directory Server Enterprise Edition の以前のインストールによって異なります。

ダウングレードしたら 6.0、6.1、または 6.2 の rpm ファイルがすべて揃っていることを確認する必要があります。rpm ファイルのサブセットをダウングレードすると、インストールが破損します。

# rpm -U --oldpackage rpm-file-name

たとえば、Directory Server Enterprise Edition 6.2 ベースインストールにダウングレードする場合は、次の表で対応するセルに示されているすべての rpm ファイルに対して、前述のコマンドを繰り返し実行します。コマンドを実行するときは、順序を変更しないでください。6.2 および 6.1 ベースのファイルおよびローカライズされたファイルの一覧を次の表に示します。

ローカライズされた 6.2 rpm ファイル

sun-ldap-console-gui-l10n-6.2-6.i386.rpm
sun-ldap-console-gui-help-l10n-6.2-6.i386.rpm 
sun-ldap-proxy-client-l10n-6.2-6.i386.rpm
sun-ldap-proxy-l10n-6.2-6.i386.rpm
sun-ldap-directory-client-l10n-6.2-6.i386.rpm
sun-ldap-directory-l10n-6.2-6.i386.rpm
sun-ldap-shared-l10n-6.2-6.i386.rpm

ベース 6.2 rpm ファイル

sun-ldap-console-gui-6.2-5.i386.rpm
sun-ldap-console-gui-help-6.2-5.i386.rpm
sun-ldap-console-agent-6.2-5.i386.rpm
sun-ldap-console-cli-6.2-5.i386.rpm
sun-ldap-proxy-man-6.2-5.i386.rpm
sun-ldap-proxy-client-6.2-5.i386.rpm
sun-ldap-proxy-config-6.2-5.i386.rpm
sun-ldap-proxy-6.2-5.i386.rpm
sun-ldap-directory-man-6.2-5.i386.rpm
sun-ldap-directory-client-6.2-4.i386.rpm
sun-ldap-directory-config-6.2-5.i386.rpm
sun-ldap-directory-6.2-5.i386.rpm
sun-ldap-shared-6.2-5.i386.rpm

ローカライズされた 6.1 rpm ファイル

sun-ldap-console-gui-l10n-6.1-3.i386.rpm
sun-ldap-console-gui-help-l10n-6.1-3.i386.rpm 
sun-ldap-proxy-client-l10n-6.1-3.i386.rpm
sun-ldap-proxy-l10n-6.1-3.i386.rpm
sun-ldap-directory-client-l10n-6.1-3.i386.rpm
sun-ldap-directory-l10n-6.1-3.i386.rpm
sun-ldap-shared-l10n-6.1-3.i386.rpm

ベース 6.1 rpm ファイル

sun-ldap-console-gui-6.1-2.i386.rpm
sun-ldap-console-gui-help-6.1-2.i386.rpm
sun-ldap-console-agent-6.1-2.i386.rpm
sun-ldap-console-cli-6.1-2.i386.rpm
sun-ldap-proxy-man-6.1-2.i386.rpm
sun-ldap-proxy-client-6.1-2.i386.rpm
sun-ldap-proxy-config-6.1-2.i386.rpm
sun-ldap-proxy-6.1-2.i386.rpm
sun-ldap-directory-man-6.1-2.i386.rpm
sun-ldap-directory-client-6.1-2.i386.rpm
sun-ldap-directory-config-6.1-2.i386.rpm
sun-ldap-directory-6.1-2.i386.rpm 
sun-ldap-shared-6.1-2.i386.rpm

Windows。Uninstall_patch-id.bat ファイルをダブルクリックしてパッチを削除します。Uninstall_patch-id.bat ファイルは、パッチが保存されたフォルダに格納されています。

ZIP 形式の配布を使用して Directory Server Enterprise Edition をダウングレードする

Directory Server Enterprise Edition 6.3 インストールは、以前のバージョンにダウングレードされません。以前の Directory Server Enterprise Edition バージョンに戻す必要がある場合は、Directory Server Enterprise Edition 6.3 にアップグレードする前に保存したバックアップコピーを復元します。

Directory Server Enterprise Edition を完全に削除するには、「ZIP 形式の配布からインストールしたソフトウェアを削除する」を参照してください。