Sun Java System Directory Server Enterprise Edition 6.3 トラブルシューティングガイド

insync コマンドの使用

insync コマンドは、サプライヤレプリカと 1 つ以上のコンシューマレプリカ間の同期状態に関する情報を提供します。このコマンドは、レプリカの RUV を比較して、サーバー間の時間のずれまたは遅延を秒単位で表示します。

たとえば、次のコマンドは 30 秒ごとに状態を表示します。


$ insync -D cn=admin,cn=Administrators,cn=config -w mypword \
 -s portugal:1389 30

ReplicaDn         Consumer                Supplier        Delay      

dc=example,dc=com france.example.com:2389 portugal:1389   0         

dc=example,dc=com france.example.com:2389 portugal:1389   10         

dc=example,dc=com france.example.com:2389 portugal:1389   0

出力を分析して、レプリケーションの遅延がゼロではなくなる時点を確認します。上の例では、レプリケーションの遅延が 10 に変化しており、コンシューマがサプライヤより 10 秒遅れていることを示しているため、コンシューマ france.example.com とサプライヤ portugal 間でレプリケーションの問題が存在する可能性が見て取れます。この遅延の進み具合を継続的に観察します。この遅延が比較的安定しているか、減少していくようであれば、問題はないと結論できます。しかし、時間の経過とともに遅延が増大していくようであれば、レプリケーションが停止する可能性があります。

insync コマンドの詳細については、insync(1) のマニュアルページを参照してください。