ネイティブパッケージを使用して Directory Server Enterprise Edition を 6.3.1 にアップグレードする前に、共有コンポーネントをアップグレードする必要があります。この手順は、Solaris および Red Hat システムでは root ユーザー、Windows システムでは Administrator ユーザーとして実行する必要があります。
Solaris、Linux、および Windows 上で、パッチを使用して共有コンポーネントをアップグレードできます。Linux では、installpatch を使用してパッチをインストールする必要があります。installpatch スクリプトはパッチに付属しています。
必要に応じてプラットフォームを選択し、そのプラットフォーム用として指定されたすべてのパッチをインストールします。より新しいバージョンのパッチが公開されている場合は、表に示されているものではなく新しいほうのパッチを使用します。
説明 |
Solaris 10 SPARC および Solaris 9 SPARC |
Solaris 10 x86、AMD x64、および Solaris 9 x86 |
Linux |
---|---|---|---|
International Components for Unicode (ICU) |
119810-05 (Solaris 10) 114677-15 (Solaris 9) |
119811-05 (Solaris 10) 114678-15 (Solaris 9) |
126368-04 |
Sun Java Web Console (SJWC) |
125952-05 (Solaris 10) 125950-05 (Solaris 9) |
125953-05 (Solaris 10) 125951-05 (Solaris 9) |
125954-05 |
ネットワークセキュリティーサービス/Netscape ポータブルランタイム/Java Security Services (NSS/NSPR/JSS) |
パッチの詳細は次の表を参照してください。 |
パッチの詳細は次の表を参照してください。 |
121656-17 |
Java Dynamic Management Kit ランタイム |
119044-03 |
119044-03 |
119046-03 |
共通エージェントコンテナランタイム |
123893-04 |
123896-04 |
123899-03 |
Sun Java Monitoring Framework (MFWK) |
125444-11 |
125446-11 (Solaris 10 64 ビットおよび Solaris 10 32 ビット) 125445-11 (Solaris 10 32 ビットおよび Solaris 9 32 ビット) |
125447-11 |
Sun LDAP C SDK 6.0 |
136798–01 |
136799–01 (Solaris 9 x86) 136800–01 (Solaris 10 x86 および AMD64) |
139535–01 |
システム上で SUNWpr および SUNtls のパッケージバージョンを確認し、そのシステムに対応した適切な NSS/NSPR/JSS パッチを選択します。
# pkginfo -l SUNWpr | grep VERSION # pkginfo -l SUNWtls | grep VERSION |
次の表から適切なパッチ系列を選択します。
Solaris |
パッケージバージョン |
ネットワークセキュリティーサービス/Netscape ポータブルランタイム/Java Security Services (NSS/NSPR/JSS) パッチ |
---|---|---|
Solaris 9 SPARC |
SUNWpr: VERSION=4.1.2,REV=2002.09.03.00.17 SUNWtls: VERSION=3.3.2,REV=2002.09.18.12.49 |
119211-17 |
Solaris 9 x86 |
SUNWpr: VERSION=4.1.3,REV=2003.01.09.13.59 SUNWtls: VERSION=3.3.3,REV=2003.01.09.17.07 |
119212-17 |
Solaris 10 SPARC |
SUNWpr: VERSION=4.5.1,REV=2004.11.05.02.30 SUNWtls: VERSION=3.9.5,REV=2005.01.14.17.27 |
119213-17 |
Solaris 10 x86 |
SUNWpr: VERSION=4.5.1,REV=2004.11.05.03.44 SUNWtls: VERSION=3.9.5,REV=2005.01.14.19.03 |
119214-17 |
Solaris 9 SPARC および Solaris 10 SPARC |
SUNWpr: VERSION=4.6.4,REV=2006.11.16.20.40 SUNWtls: VERSION=3.11.4,REV=2006.11.16.20.40 |
125358-06 |
Solaris 9 x86 および Solaris 10 x86 |
SUNWpr: VERSION=4.6.4,REV=2006.11.16.21.41 SUNWtls: VERSION=3.11.4,REV=2006.11.16.21.41 |
125359-06 |
次の表に、Windows プラットフォーム用の共有コンポーネントパッチの一覧を示します。
説明 |
Windows |
Windows インストーラのパッチ |
126910-02 |
Sun Java Web Console (SJWC) |
125955-05 |
ネットワークセキュリティーサービス/Netscape ポータブルランタイム/Java Security Services (NSS/NSPR/JSS) |
125923-06 |
共通エージェントコンテナランタイム |
126183-07 |
Sun Java Monitoring Framework (MFWK) |
125449-09 |
Directory Server Enterprise Edition 6.0、6.1、6.2、または 6.3 を 6.3.1 にアップグレードする前に、共有コンポーネントをアップグレードする必要があります。
対象の共有コンポーネントを使用しているすべてのプロセスを終了します。
対象の共有コンポーネントが実行中であれば終了します。
前の表に示された最新のアップグレードパッチを入手します。
パッチの入手方法については、「ソフトウェアの入手」を参照してください。
対象の共有コンポーネント用の適切なパッチを適用します。
パッチの詳細なインストール手順については、README.patchID ファイルをお読みください。
パッチのアップグレードが成功したことを確認します。
確認手順については、README.patchID ファイルをお読みください。
停止した共有コンポーネントを再起動します。
Windows で共通エージェントコンテナの共有コンポーネントをアップグレードするには、示されているとおりの順序で次のコマンドを実行します。
# cacaoadm prepare-uninstall # 126183-04.exe # cacao-install-path\share\cacao_2\configure.bat # cacao-install-path\share\cacao_2\bin\cacaoadm rebuild-dependencies |
インストールで Identity Synchronization for Windows を使用しており、システム上で最新の NSS パッチ 3.12 を適用済みの場合、次の例に示すように、NSS パッチ 3.12 で提供される新しいライブラリへのシンボリックリンクを設定します。SERVER_ROOT パス名のデフォルト値は /var/mps/serverroot です。
$ cd /var/mps/serverroot/lib $ ln -s /usr/lib/mps/secv1/libnssdbm3.so libnssdbm3.so $ ln -s /usr/lib/mps/secv1/libnssutil3.so libnssutil3.so $ ln -s /usr/lib/mps/secv1/libsqlite3.so libsqlite3.so $ cd /var/mps/serverroot/lib/sparcv9 $ ln -s /usr/lib/mps/secv1/sparcv9/libnssdbm3.so libnssdbm3.so $ ln -s /usr/lib/mps/secv1/sparcv9/libnssutil3.so libnssutil3.so $ ln -s /usr/lib/mps/secv1/sparcv9/libsqlite3.so libsqlite3.so |
すべての共有コンポーネントが最新であることを確認します。詳細は、「パッチを使用して共有コンポーネントをアップグレードするには」を参照してください。
Directory Server Enterprise Edition 6.0、6.1、6.2、または 6.3 がすでにインストールされている場合、次の手順を使用して 6.3.1 にアップグレードします。
これらの手順は、Solaris および Red Hat システムでは root ユーザー、Windows システムでは Administrator ユーザーとして実行する必要があります。
Directory Server Enterprise Edition のアップグレードが完了したあとも、すべての Directory Server インスタンス、Directory Proxy Server インスタンス、および設定情報は影響を受けません。
次の表に、各プラットフォームで Directory Server Enterprise Edition をアップグレードするために必要なパッチ番号を示します。より新しいバージョンのパッチが公開されている場合は、表に示されているものではなく新しいほうのパッチを使用します。
説明 |
Directory Server Enterprise Edition コア |
Directory Server Enterprise Edition ローカライズ版 |
---|---|---|
パッチ ID: Solaris SPARC |
125276-08 |
125937-06 |
パッチ ID: Solaris 9 x86 |
125277-08 |
125938-06 |
パッチ ID: Solaris 10 x86 または AMD x64 |
125278-08 |
125938-06 |
パッチ ID: Linux |
125309-08 |
125939-06 |
パッチ ID: Windows Windows 用の Directory Server Enterprise Edition 6.1 パッチは提供されていないため、このパッチを使用して 6.1 インストールをアップグレードすることはできません。 |
125311-08 ローカライズ版パッチはベースパッチの内部で提供されます。 |
ローカライズ版の Directory Server Enterprise Edition を正常に動作させるには、コアパッチをインストールする前にローカライズ版パッチをインストールします。
各ローカライズ版パッチには、選択したプラットフォームでサポートされているすべての言語が含まれています。
DSCC レジストリを停止します。
Solaris の場合
# dsadm stop /var/opt/SUNWdsee/dscc6/dcc/ads |
Linux の場合
# dsadm stop /var/opt/sun/dscc6/dcc/ads |
Windows では、次の dsadm コマンドは DSCC レジストリの停止に失敗します。
dsadm.exe stop C:\Program Files\Sun\JavaES5\DSEE\var\dscc6\dcc\ads |
回避策として、タスクマネージャーを使用して bin_slapd.exe プロセスを強制終了し、Administrator としてログインします。これで、DSCC レジストリを正常に開始および停止できるようになります。DSCC レジストリの所有者は以前と同じで、SYSTEM です。
Directory Server および Directory Proxy Server の動作中のインスタンスをすべて停止します。
共有コンポーネントをアップグレードします。「パッチを使用して共有コンポーネントをアップグレードするには」を参照してください。
Directory Server Enterprise Edition 6.3.1 パッチをダウンロードします。
詳細は、「ソフトウェアの入手」を参照してください。
前の表の一覧に示されたパッチを保存したディレクトリに移動します。
次のコマンドを実行してパッチをインストールします。
Solaris OS
Directory Server Enterprise Edition をアップグレードする前に、Solaris 10 SPARC では 119254-38、Solaris 10 x86 では 119255-38 をそれぞれインストールする必要があります。パッチのダウンロードについては、「ソフトウェアの入手」を参照してください。
Solaris 10 SPARC および Solaris 10 x86 では、別の方法として、Directory Server Enterprise Edition アップグレードパッチの適用中に patchadd コマンドの -G オプションを使用できます。たとえば、次のとおりです。
# patchadd -G patch-id |
その他のバージョンの Solaris では、次のコマンドを使用します。
# patchadd patch-id |
Linux
installpatch ファイルが置かれているディレクトリを開きます。
installpatch を実行します。
# ./installpatch |
Windows
patch-id.exe 実行可能ファイルが置かれているフォルダを開きます。
patch-id.exe をダブルクリックします。
パッチのインストールが成功したあとに、次のコマンドを実行します。
# dsccsetup console-unreg # dsccsetup console-reg |
Directory Server インスタンスおよび Directory Proxy Server インスタンス (存在する場合) を起動します。
Web Console および共通エージェントコンテナを起動します。
DSCC レジストリを再起動します。
Solaris の場合
# dsadm start /var/opt/SUNWdsee/dscc6/dcc/ads |
Linux の場合
# dsadm start /var/opt/sun/dscc6/dcc/ads |
Windows の場合
dsadm.exe start C:\Program Files\Sun\JavaES5\DSEE\var\dscc6\dcc\ads |