Sun Java Communications Suite 5 インストールガイド

Sun Cluster ソフトウェアの例

単一のサーバー上ではなくクラスタで実行するように設定できる Communications Suite 製品コンポーネントには、Calendar Server、Messaging Server、および Instant Messaging が含まれます。

この例では、Sun Cluster フレームワークで Messaging Server をインストールします。

Sun Cluster ソフトウェアをインストールまたは設定する前に、クラスタ用として選択したハードウェアとソフトウェアの組み合わせが、現在サポートされている Sun Cluster 構成の 1 つであること確認してください。Communications Suite 環境内での Sun Cluster ソフトウェアの実装についてのガイドラインは、『Sun Cluster Software Installation Guide for Solaris OS』の第 2 章「Installing Software on the Cluster」および『Sun Cluster 3.1 8/05 With Sun Java Enterprise System 5 Special Instructions 』も参照してください。

要件およびシーケンスの問題

Messaging Server は Directory Server が必要ですが、必ずしもローカルコピーである必要はありません。Directory Server および Messaging Server 用の Sun Cluster エージェントに加え、Sun Cluster コアコンポーネントが必要です。リモート Directory Server が使用されている場合は、Directory Server 用の Sun Cluster エージェントは必要ありません。

Sun Cluster の実装を成功させるには、製品コンポーネントを正しい順序でインストールし、設定し、起動することがきわめて重要です。

  1. Sun Cluster 製品コンポーネントをインストールします

  2. Sun Cluster フレームワークを設定します

  3. Messaging Server がクラスタ内で動作するために必要となる追加の製品コンポーネントをインストールします

  4. 関連する製品コンポーネントのエージェントを使用して、Sun Cluster データサービスを設定します

クラスタの各ノードで、少なくとも 2 つのインストールセッションが実行されます。

第 1 段階: Sun Cluster フレームワークのインストールと設定

クラスタのすべてのノードで、次のタスクを実行する必要があります。

ProcedureSun Cluster フレームワークのインストールシーケンスを作成する

  1. ハードウェアがクラスタに正しく接続されているかどうか確認します。

  2. インストールシーケンスのガイドラインをチェックします。

    この例に当てはまるガイドラインをチェックし、必要に応じて調整を行います。

  3. インストールの前提要件をチェックします。

    開始する前に、このインストールで行う必要のあるタスクについてチェックします。

  4. インストーラを実行します

    Solaris 10 では、Sun Cluster ソフトウェアを大域ゾーンにのみインストールできます。

  5. コンポーネントの選択で、Sun Cluster 製品コンポーネントだけを選択します


    ヒント –

    「今すぐ設定」インストール時に (通常は、すべての製品コンポーネントのインストールを選択)、Sun Cluster のリモート設定のサポートを有効にするかどうかの指定が求められます。「はい」を選択すると、Sun Cluster ソフトウェアのインストール後の設定が容易になります。


  6. 「あとで設定」タイプを選択します。

  7. 必要に応じて、追加機能用の Sun Cluster サポートを手動でインストールします。RSMAPI (SUNWscrif)、SCI-PCI アダプタ (SUNWsci)、RSMRDT ドライバ (SUNWscrdt)

    詳細は、『Sun Cluster Software Installation Guide for Solaris OS』を参照してください。

  8. 手順に従って、クラスタの各ホストに対して Sun Cluster フレームワークを設定します

    『Sun Cluster Software Installation Guide for Solaris OS』の第 2 章「Installing Software on the Cluster」の手順に従います。Sun Cluster のドキュメントで Sun Cluster CD-ROM の部分を、同等の Communications Suite CD-ROM の名前に置き換えてください。

    リソースグループの作成およびデータサービスの設定に関するドキュメントについては、『Sun Cluster Data Services Planning and Administration Guide for Solaris OS』を参照してください。

第 2 段階: 製品コンポーネントとエージェントのインストールと設定

クラスタのすべてのノードで、次のタスクを実行する必要があります。

Procedure製品コンポーネントとエージェントの設定シーケンスを作成する

  1. インストーラを実行します

  2. コンポーネントの選択で、次のとおり選択します。

    1. Messaging Server

      Directory Server および Directory Preparation Tool は自動的に選択されます。

      (オプション) Directory Server のリモートコピーを使用する場合は、Directory Server の選択を解除し、プロンプト表示でリモートコピーを指定します。

    2. Sun JavaTM System 用の Sun Cluster エージェント

      デフォルトで、すべてのエージェントが選択されます。

    3. Sun Java System 製品コンポーネント用の Sun Cluster エージェントを展開し、Directory Server および Messaging Server を除く、すべてのエージェントの選択を解除します。

  3. 非互換性の問題を解決します

    インストーラは、ノード上のソフトウェアを検証し、非互換性が識別された場合のガイダンスを示します。

  4. インストールディレクトリを確認します

  5. 「今すぐ設定」または「あとで設定」タイプを選択します。

    Messaging Server と Sun Cluster エージェントは、インストール時に設定できません。

  6. Sun Cluster エージェントを除く、選択したすべての製品コンポーネントを設定します

  7. 次の順序で、Sun Cluster エージェントを除くすべての製品コンポーネントを起動します。

    1. 「Directory Server の起動と停止」

    2. 「Messaging Server の起動と停止」

  8. インストールして設定した製品コンポーネントのデータサービスを設定します。

    「Sun Cluster データサービスの設定」

    次の表には、Instant Messaging の追加情報が含まれています。

    作業 

    関連情報 

    インストール後の設定情報 

    「フェーズ 1: Sun Cluster フレームワーク」

    「Sun Cluster データサービスの設定」

    起動と停止 

    「Sun Cluster ソフトウェアの停止と再起動」

    アンインストール 

    「Sun Cluster ソフトウェアと Sun Cluster Geographic Edition のアンインストール動作」

    アップグレード 

    『Sun Java Enterprise System 5 アップグレードガイド (UNIX 版)』