Sun Java Communications Suite 5 リリースノート

Messaging Server の互換性に関する問題

Messaging Server 6.3 を実行しているときに iPlanet Delegated Administrator を使用してユーザーを削除する方法については、「iPlanet Delegated Administrator と Messaging Server 6.3 を使用したユーザーの削除」を参照してください。

次の表は、Messaging Server の互換性に関する問題についてまとめたものです。

非互換性 

回避方法 

コメント 

Messaging Server (Calendar Server および Delegated Administrator) で使用するディレクトリサーバーを準備するプログラムである comm_dssetup.pl が修正され、Directory Server 6.0 および Directory Server 5.x との組み合わせで使用できるようになっています。インタラクティブモード:サーバールートおよび Directory Server インスタンス

Directory Server インスタンスはサーバールート、または明示的 Directory Server インスタンスディレクトリに位置します。以前のバージョンの Directory Server では、複数のインスタンスおよび設定情報が配置されるサーバールートの概念を使用していました。Directory Server 6 ではサーバールートを使用しなくなりました。インスタンスは任意の場所に配置できます。この質問に対して、ユーザーは次を行う必要があります。1) インスタンスディレクトリを指定する。または、以前のバージョンの Directory Server を使用しているユーザーは次のことが可能です。2) インスタンスが配置されるサーバールートディレクトリを指定する。追加の質問で、サーバールートからインスタンスを選択するよう求められます。または、3) これまで Directory Server 5.x を使用しており、現在は Directory Server 6 を使用しているユーザーは、すべての Directory Server インスタンスを手動で親ディレクトリ (以前にサーバールートと呼んでいたディレクトリ) 下に配置できます。 


注 –

「サーバールート」という用語は Directory Server 6 で廃止されました。


追加のコメントはありません。 

Messaging Server (Calendar Server および Delegated Administrator) で使用するディレクトリサーバーを準備するプログラムである comm_dssetup.pl が修正され、Directory Server 6.0 および Directory Server 5.x との組み合わせで使用できるようになっています。サイレントインストール:サーバールートディレクトリ

以前のバージョンのサイレントインストールでは、サーバールートディレクトリとインスタンスディレクトリの両方を指定していました。Directory Server 5.x を使用している場合、このことに変更はありません。Directory Server 6.0 にはサーバールートディレクトリが存在しないため、Directory Server インスタンスの親ディレクトリを指定する必要があります。 

追加のコメントはありません。 

Directory Preparation Tool (comm_dssetup.pl) の位置が変更されています。

comm_dssetup.pl は、/opt/SUNcomds (Solaris) および /opt/sun/comms/dssetup (Linux) にインストールされた独自パッケージ内に存在するようになりました。

以前のパスが指定されている既存のスクリプトは、更新する必要があります。 

このパッケージをインストールするには、該当するインストーラパネルで Directory Preparation Tool を選択する必要があります。 

Messaging Server 5.x では、管理者は IMAP list コマンドを使用してメッセージストア内のすべてのフォルダを表示できました。通常のメッセージストアでは、これによりサーバーが非常に長い一覧を表示する原因になりました。

Messaging Server 6.x では、管理者が IMAP list コマンドを実行すると、明示的に共有されたフォルダのみが表示されます。

メッセージストア内のすべてのフォルダの一覧を表示するには、mboxutil ユーティリティーを使用します。

mboxutil ユーティリティーの詳細については、『Sun Java System Messaging Server 6.3 管理ガイド』を参照してください。

Delegated Administrator 用の設定プログラムが変更されました。 

Delegated Administrator をインストールして、設定プログラムを実行します。最新のプログラムは、次の場所にあります。 

Solaris の場合、/opt/SUNWcomm/sbin/config-commda

Linux の場合、/opt/sun/comms/config-commda

このバージョンの Messaging Server をインストールする際に、新しい Delegated Administrator にアップグレードします。 

IMAP プロトコル上での Messaging Server および Webmail のアップグレードの変更点 (6397425、6397451、2137362) 

フロントエンドサーバーをアップグレードする前に、バックエンドサーバーをアップグレードする必要があります。IMAP プロトコルを使用する Webmail と、バックエンドメッセージストアの両方が同じ製品バージョンである必要があります。詳細については、『Sun Java Communications Suite 5 アップグレードガイド』を参照してください。

追加のコメントはありません。 

このリリースの Communications Express は、Messaging Server の以前のバージョンと互換性がありません。 

Communications Express をアップグレードする場合、Messaging Server もアップグレードする必要があります。 

このことは Calendar Server にも当てはまります。 

Communications Express の詳細については、第 6 章「Sun Java System Communications Express 6.3 リリースノート」を参照してください。

Messenger Express と Communications Express については、RTF/HTML 編集とブラウザとの互換性の確認が必要になります。 

(6311363) 

  • Messenger Express の場合、Internet Explorer ブラウザでは RTF/HTML 編集を使用できます。Mozilla ブラウザまたは Netscape ブラウザでは RTF/HTML 編集を使用できません。

  • JES 2004Q2 バージョンの Communications Express の場合、Internet Explorer ブラウザでは RTF/HTML 編集を使用できます。Mozilla ブラウザまたは Netscape ブラウザでは RTF/HTML 編集を使用できません。

  • JES 2005Q1 バージョンの Communications Express の場合、Internet Explorer 5.5 以降、Mozilla 1.3 以降、または Netscape 7.2 以降で RTF/HTML 編集を使用できます。

追加のコメントはありません。 

Portal Server で Communications Express をクリックすると、「session.timeout Login Again」というポップアップエラーが表示されます。(6417988)

ポップアップエラーメッセージを無視してウィンドウを閉じ、Communications Express をそのまま使用してください。 

追加のコメントはありません。 

Messaging Server を Access Manager Single Sign-on と組み合わせて使用する場合、Messaging Server は Java Enterprise System 2004Q2 の Access Manager サーバーをサポートしません。ただし、Access Manager 6.3 以降はサポートされています。 

Java Enterprise System 2004Q2 の Access Manager サーバーをサポートしない Messaging Server の特定のバージョンは次のとおりです。 

  • Messaging Server 6.2-6.01 以降

  • Messaging Server 6.3

Messaging Server をアップグレードする前に Access Manager (JES 2004Q2) をアップグレードしてください。 

Access Manager には現在、2 つのインストールタイプがあります。「レルム」(バージョン 7.x のスタイル) と「レガシー」(バージョン 6.x のスタイル) です。 

Access Manager のほかに Messaging Server、Calendar Server、Instant Messaging、Delegated Administrator、または Portal Server もインストールする場合、レガシーモード (バージョン 6.x のスタイル) を選択する必要があります。詳細については、『Sun Java System Access Manager 7 2005Q4 リリースノート』

不正な Access Manager がインストールされている場合、Delegated Administrator を実行できません。 

iPlanet Delegated Administrator と Messaging Server 6.3 を使用したユーザーの削除

iPlanet Delegated Administrator を使用しており、Messaging Server 6.3 にアップグレードする場合、Messaging Server の以前のバージョンと異なり、imadmin user purge コマンドを使用してユーザーをディレクトリから削除することはできません (6486836)。代わりに、次の手順に従ってユーザーを削除してください。

この互換性の問題は、Messaging Server 6.3 で管理コンソールおよび管理サーバーが削除されたことが原因で発生します。それ以前のバージョンの Messaging Server では、以前と同じように imadmin user purge を使用できます。


注 –

Messaging Server 5.x で使用されていた iPlanet Delegated Administrator は非推奨のユーティリティーです。これは、Messaging Server 6.x で導入された Communications Suite Delegated Administrator と同じツールではありません。Communications Suite Delegated Administrator は Schema 2 をサポートします。iPlanet Delegated Administrator は Schema 1 をサポートします (Schema 1 にとどまったまま Messaging Server を 6.x にアップグレードした一部の管理者は、ユーザーをプロビジョニングする目的で iPlanet Delegated Administrator の使用を続けてきた。)


ProcedureiPlanet Delegated Administrator を使用して Messaging Server 6.3 ユーザーを削除する

  1. iPlanet Delegated Administrator パッチ 1.2p3 を適用します。

    このパッチは次のサイトからダウンロードできます。

    http://www.sun.com/download/index.jsp?cat=Collaboration%20%26%20Communication&tab=3

    「Delegated Administrator 1.2 Patch 3 for Messaging」に移動します。このパッチを適用すると、Messaging Server 6.3 と互換性のある方式で imadmin user purge コマンドを実行できるようになります。この手順説明の残りの手順に従って新しい動作を有効にします。

  2. iPlanet Delegated Administrator の resource.properties ファイルの MsgSvrN-adminurl プロパティーを修正します。

    MsgSvrN-adminurl プロパティーは管理サーバーの URL を設定します。このプロパティーを実際の URL に設定すると、imadmin user purge コマンドは、応答しない管理サーバーを探そうとします。imadmin user purge コマンドはエラーを返します。

    MsgSvrN-adminurl の値を NO_ADMIN_SERVER に設定する必要があります。

    resource.properties ファイルは、デフォルトで次のパスから検索されます。

    iDA_Install_Directory/nda/classes/netscape/nda/servlet/resource.properties


    注 –

    Messaging Server 6.3 にアップグレードされる複数のメッセージストア:

    MsgSvrN-adminurl の値 N は、特定の値に置き換える必要がある変数です。たとえば値 0 は、Messaging Server 6.3 にアップグレードされたメッセージストアシステムを識別します。Messaging Server 6.3 に複数のバックエンドメッセージストアを配備した場合、MsgSvrN-adminurl プロパティーの各インスタンスについてこの値を変更する必要があります。

    たとえば、3 つのバックエンドメッセージストアがある場合、3 つのストアすべてについて resource.properties ファイル内のこのプロパティーを変更する必要があります。たとえば、MsgSvr0-adminurlMsgSvr1-adminurl、および MsgSvr2-adminurl の各プロパティーを変更します。

    Messaging Server の異なるバージョンを使用する複数のメッセージストア:

    複数のメッセージストアを配備しており、一部のストアだけを Messaging Server 6.3 にアップグレードし、それ以外は Messaging Server の以前のバージョンのままであるとします。この場合は、Messaging Server 6.3 にアップグレードされたストアについてのみ、MsgSvrN-adminurl プロパティーを変更します。

    MsgSvrN-adminurl プロパティーを NO_ADMIN_SERVER に変更したストア上で imadmin user purge コマンドを実行すると、コマンドは次の手順 5 で説明する新しい方式で動作します。

    MsgSvrN-adminurl プロパティーを変更しない (管理サーバーの URL を指したままである) ストア上で imadmin user purge コマンドを実行すると、コマンドは以前と同様に動作します。


  3. iPlanet Delegated Administrator を配備した Web Server を再起動します。

    resource.properties ファイルへの変更を有効にするには、iPlanet Delegated Administrator が動作している Web Server を再起動する必要があります。

  4. ユーザーを削除済みとしてマークするには、imadmin user delete コマンドを使用します。

    imadmin user deleteinetUserStatus 属性を「deleted」に設定します。複数のユーザーを削除するには、-i オプションを使用します。次に例を示します。

    imadmin user delete -D chris -L user1 -n siroe.com -w bolton

  5. ユーザーのメールボックスを削除するには、msuserpurge コマンドを使用します。

    msuserpurge は、inetUserStatus または mailUserStatus が「deleted」に設定されているすべてのユーザーエントリを検索し、該当するユーザーのメールボックスをメッセージストアから削除し、mailUserStatus を「removed」に設定します。次に例を示します。

    msuserpurge -d domain

    次の手順 (ディレクトリからのユーザーエントリの削除) を実行する前に、msuserpurge を実行する必要があります。そうしないと、ユーザーのメールボックスが孤立した状態になります。

    configutillocal.schedule.userpurge パラメータを使用して、msuserpurge コマンドをスケジュール設定できます。次に例を示します。


    configutil -o local.schedule.userpurge 
    -v "30 2 * * 0 /opt/SUNWmsgsr/lib/msuserpurge -g 20"

    この例では、msuserpurge は日曜日の午前 2 時 30 分に実行されます。削除対象としてマークされている期間が 20 日を超えているすべてのユーザーのメールボックスを削除します。

  6. ユーザーエントリをディレクトリから削除するには、imadmin user purge コマンドを使用します。

    以前のリリースでは、このコマンドにより次のアクションが実行されていました。

    1. 削除対象としてマークされたユーザーのディレクトリを検索します。

    2. 各ユーザーの個人用アドレス帳をディレクトリから削除します。

    3. 各ユーザーのメールボックスをメッセージストアから削除します。

    4. ユーザーの inetUserStatus 属性が「deleted」に設定されている場合、ユーザーエントリが削除されます。ユーザーの mailUserStatus が「deleted」に設定されている場合、メール属性がエントリから削除されます。

    MsgSvr0-adminurl プロパティーを変更したため、ここで管理サーバーは呼び出されません。メッセージにより、管理サーバーが起動されないことが通知されます。前出の手順 c は実行されません。メールボックスは手順 3 で msuserpurge によってすでに削除されています。

    Messaging Server 6.3 では、ユーザーの mailuserstatus が (msuserpurge によって) removed に設定されており、その他のサービスがユーザーエントリに存在しない場合、imadmin user purge コマンドはユーザーエントリをディレクトリから削除します。

    カレンダサービスなどの別のサービスの属性がユーザーエントリに存在する場合、エントリは削除されません。