Calendar Server と Messaging Server は、同じ停止および開始機構を使用するようになりました。start-cal コマンドは、watcher プロセスを起動してから、そのほかのプロセスをすべて起動します。watcher プロセスは、その他のサービスの依存関係、およびサービスをどの順序で起動するかを識別します。
登録された各サービス (プロセス) は、Watcher への接続を開きます。プロセスが適切な方法で接続解除されずに終了した場合、Watcher が自動的にそのプロセスを再起動します。定義した間隔内でプロセスが 2 回終了した場合、Watcher はそのプロセスを再起動しません。このタイムアウト間隔は、設定可能です。
Watcher の詳細については、次の情報を参照してください。
Watcher は、登録されたすべてのサービスを監視します。Calendar Server の場合、登録されるプロセスは cshttpd、csadmind、csdwpd、csnotifyd、および csstored です。
デーモン csstored を有効にする必要があります。必ず、設定パラメータ local.store.enable を "y" に設定してください。csstored の有効化は、Calendar Server の以前のバージョンでは任意でしたが、現在は必須になりました。ストアにアクセスする各サービスが起動可能になる前に csstored デーモンの起動が成功する必要があります。このプロセスが停止する場合、依存するプロセスの停止および再起動も必要になります。
Watcher はデフォルトで有効に設定されています。Watcher プロセスを管理するため、次の新規パラメータが、ics.conf ファイルに追加されました。
local.watcher.enable = "y": 起動プログラム (csservice) は、ほかのサービスを起動する前に Watcher の起動を試みます。このパラメータを "n" に設定すると、Watcher プログラムが無効になります。
service.autorestart = "y": Watcher は停止したサービスを自動的に再起動します。"n" の場合、Watcher は停止したサービスを再起動しません。このパラメータを "n" に設定しても、Watcher は引き続きサービスを監視して、障害や非応答エラーメッセージをコンソールおよび cal-svr-base/data/log ファイルに送信します。
local.autorestart.timeout = "600": デフォルトの時間。2 番目のサーバー障害がこの時間内に発生した場合、Watcher は再起動を試行しません。
local.watcher.port: デフォルトポートは "49994" です。ただし、Messaging Server が存在する場合、Messaging Server は自動的にこのポート上で待機するため、Calendar Server と競合します。起こりうる競合を回避するため、Watcher が待機するポートとして別のポートを選択する方が安全です。
Watcher は、単一のログ cal-svr-base/data/log/watcher.log に書き込みます。このログには、次の情報が含まれます。
管理コンソールに送信された障害通知および非応答エラーメッセージ。
すべてのサーバーの停止および起動の記録。
タイムアウト時間内にサーバーの障害が 2 回発生すると、システムはサーバーの再起動試行を停止します。HA システムでは、Calendar Server が停止し、ほかのシステムへのフェイルオーバーが実行されます。
csservice の公開インタフェースは start-cal および stop-cal です。この節では、これらの各ラッパースクリプトの使用方法を示します。また、オプションの説明、および起動や停止を行うコンポーネントのリストを表形式で示します。
start-cal の使用方法を、次に示します。
./start-cal [options...] [components...]
次にオプションのリストを示します。
このヘルプリストを表示する。
デバッグモードを有効にする。
アクティブなサービスのリストを表示する。
有効なサービスのリストを表示する。
すべてのサービスのリストを表示する。
次にコンポーネントのリストを示します。
watcher |
ens |
store |
notify |
admin |
http |
dwp |
コンポーネントを指定しない場合、start-cal は有効なサービスをすべて起動します。
stop-cal の使用方法を、次に示します。
./stop-cal [options...] [components...]
次にオプションのリストを示します。
このヘルプリストを表示する。
デバッグモードを有効にする。
SIGKILL を使って強制的に停止する (UNIX® プラットフォームでのみ使用可能)。
次にコンポーネントのリストを示します。
watcher |
mfagent |
ens |
store |
notify |
admin |
http |
dwp |
コンポーネントを指定しない場合、stop-cal は有効なサービスをすべて停止します。