Sun Java Communications Suite 5 リリースノート

Watcher を使用したカレンダサービスの自動的な再起動

Calendar Server と Messaging Server は、同じ停止および開始機構を使用するようになりました。start-cal コマンドは、watcher プロセスを起動してから、そのほかのプロセスをすべて起動します。watcher プロセスは、その他のサービスの依存関係、およびサービスをどの順序で起動するかを識別します。

登録された各サービス (プロセス) は、Watcher への接続を開きます。プロセスが適切な方法で接続解除されずに終了した場合、Watcher が自動的にそのプロセスを再起動します。定義した間隔内でプロセスが 2 回終了した場合、Watcher はそのプロセスを再起動しません。このタイムアウト間隔は、設定可能です。

Watcher の詳細については、次の情報を参照してください。

Watcher の監視する Calendar Server サービス

Watcher は、登録されたすべてのサービスを監視します。Calendar Server の場合、登録されるプロセスは cshttpdcsadmindcsdwpdcsnotifyd、および csstored です。

デーモン csstored を有効にする必要があります。必ず、設定パラメータ local.store.enable"y" に設定してください。csstored の有効化は、Calendar Server の以前のバージョンでは任意でしたが、現在は必須になりました。ストアにアクセスする各サービスが起動可能になる前に csstored デーモンの起動が成功する必要があります。このプロセスが停止する場合、依存するプロセスの停止および再起動も必要になります。

Calendar Server 6.3 での Watcher の設定

Watcher はデフォルトで有効に設定されています。Watcher プロセスを管理するため、次の新規パラメータが、ics.conf ファイルに追加されました。

Calendar Server 6.3 での Watcher のログ記録

Watcher は、単一のログ cal-svr-base/data/log/watcher.log に書き込みます。このログには、次の情報が含まれます。

Calendar Server 6.3 の高可用性配備での自動再起動

タイムアウト時間内にサーバーの障害が 2 回発生すると、システムはサーバーの再起動試行を停止します。HA システムでは、Calendar Server が停止し、ほかのシステムへのフェイルオーバーが実行されます。

csservice 用のラッパースクリプトを使用した Calendar Server 6.3 の起動と停止

csservice の公開インタフェースは start-cal および stop-cal です。この節では、これらの各ラッパースクリプトの使用方法を示します。また、オプションの説明、および起動や停止を行うコンポーネントのリストを表形式で示します。

Calendar Server 6.3 の start-cal ラッパースクリプト

start-cal の使用方法を、次に示します。

./start-cal [options...] [components...]

次にオプションのリストを示します。

-? または --help

このヘルプリストを表示する。

-d

デバッグモードを有効にする。

-l

アクティブなサービスのリストを表示する。

-L

有効なサービスのリストを表示する。

-A

すべてのサービスのリストを表示する。

次にコンポーネントのリストを示します。

watcher

ens

store

notify

admin

http

dwp

コンポーネントを指定しない場合、start-cal は有効なサービスをすべて起動します。

Calendar Server 6.3 の stop-cal ラッパースクリプト

stop-cal の使用方法を、次に示します。

./stop-cal [options...] [components...]

次にオプションのリストを示します。

-? または --help

このヘルプリストを表示する。

-d

デバッグモードを有効にする。

-f

SIGKILL を使って強制的に停止する (UNIX® プラットフォームでのみ使用可能)。

次にコンポーネントのリストを示します。

watcher

mfagent

ens

store

notify

admin

http

dwp

コンポーネントを指定しない場合、stop-cal は有効なサービスをすべて停止します。