前の項で説明したように、内部 IP アドレスはすべて INTERNAL_IP マッピングテーブルに追加しなければなりません。使用しているシステムまたはサイトで SMTP リレーを許可する場合は、SMTP リレーを許可する外部アドレスを内部 IP アドレスとともに INTERNAL_IP マッピングテーブルに指定する方法がもっとも簡単です。
ただし、これらの外部システムを実際の内部システムやサイトと区別する必要がある場合、たとえば、ログやほかの制御目的のために実際の内部システムとリレーを許可する外部システムを区別する場合は、ほかの方法でシステムを設定します。
1 つのアプローチとして、これらの外部システムからメッセージを受信する特別のチャネルを設定する方法があります。この設定を行うには、既存の tcp_internal チャネルに類似した tcp_friendly チャネルを tcp_friendly-daemon という正式のホスト名を使って作成します。また、リレーを許可する外部システムの IP アドレスをリストした、INTERNAL_IP マッピングテーブルと同類の FRIENDLY_IP マッピングテーブルを作成します。そして、現在の書き換えルールのすぐあとに新しい書き換えルールを追加します。現在の書き換えルールは次のようになっています。
! マッピング検索を内部 IP アドレスに対して実行する [] $E$R${INTERNAL_IP,$L}$U%[$L]@tcp_intranet-daemon
次の新しい書き換えルールを追加します。
! マッピング検索を外部 IP アドレスに対して実行する [] $E$R${FRIENDLY_IP,$L}$U%[$L]@tcp_friendly-daemon
もう 1 つのアプローチとして、ORIG_SEND_ACCESS マッピングテーブルの最後にある $N エントリの前に、次の形式の新しいエントリを追加する方法があります。
tcp_local|*@siroe.com|tcp_local|* $Y
siroe.com は外部アドレスのドメインです。また、次に示すように、ORIG_MAIL_ACCESS マッピングテーブルにエントリを追加します。
ORIG_MAIL_ACCESS TCP|*|25|$(match-siroe.com-IP-addresses)|*|SMTP*|MAIL| \ tcp_local|*@siroe.com|tcp_local|* $Y TCP|*|*|*|*|SMTP*|MAIL|tcp_local|*|tcp_local|* $N
$(...) の IP アドレスには、前の項で説明した構文を使用します。ORIG_SEND_ACCESS によるチェックは、アドレスが正常であれば完了します。このため、より厳密なチェック、つまり IP アドレスが siroe.com の IP アドレスに一致した場合にのみ成功する ORIG_MAIL_ACCESS によるチェックを行います。