ユーザーメールボックスに関する問題が発生するのは、メッセージストアの損傷が少数のユーザーに限られていて、システム全体に対する損傷がないときです。ユーザーメールボックスのディレクトリに関する問題を識別、分析、および解決する際は、次のガイドラインを参考にしてください。
ログファイル、エラーメッセージ、またはユーザーが見た異常な動作を確認します。
デバッグ情報と履歴を保存しておくには、store_root/mboxlist/ ユーザーディレクトリ全体を、メッセージストア外部の別の場所にコピーします。
問題の原因になっている可能性のあるユーザーフォルダを見つけるには、reconstruct -r -n コマンドを実行します。reconstruct を使用しても問題のあるフォルダが見つからない場合は、該当のフォルダが folder.db 内にない可能性があります。
reconstruct -r -n コマンドを使用してもフォルダが見つからない場合は、hashdir コマンドを使用して場所を確認します。hashdir の詳細については、「20.11.2.3 hashdir ユーティリティー」および、『Sun Java System Messaging Server 6.3 Administration Reference』の Messaging Server コマンド行ユーティリティーの章の hashdir ユーティリティーを参照してください。
ファイルが見つかったら、ファイルを調べ、権限をチェックし、適切なファイルのサイズを確認します。
reconstruct -r (-n オプションは付けない) を使用して、メールボックスを再構築します。
reconstruct で問題が検出されない場合は、reconstruct -r -f コマンドを使用して、メールフォルダを強制的に再構築することができます。
フォルダが mboxlist ディレクトリ (store_root/mboxlist) 内にはなく、partition ディレクトリ (store_root/partition) にある場合は、全体的な矛盾がある可能性があります。この場合は、reconstruct -m コマンドを実行する必要があります。
上記の手順が機能しない場合は、store.idx ファイルを削除してから、再度 reconstruct コマンドを実行してください。
問題のあるファイルが reconstruct では見つからないファイルであることがわかっている場合は、store.idx ファイルだけを削除してください。
原因が問題を起こすメッセージに限られている場合は、メッセージファイルをメッセージストアの外側の別の場所にコピーしてから、mailbox/ ディレクトリ上で reconstruct -r コマンドを実行する必要があります。
フォルダがディスク (store_root/partition/ ディレクトリ) 上にあっても、明らかにデータベース (store_root/mboxlist/ ディレクトリ) 内にはないことがわかった場合は、reconstruct -m コマンドを実行してメッセージストアの整合性をチェックします。
reconstruct コマンドの詳細については、「20.14.3 メールボックスとメールボックスデータベースの修復」を参照してください。