Sun Java System Messaging Server 6.3 管理ガイド

10.11 MDN (Message Disposition Notifications) を制御する

MDN (Message Disposition Notifications) は、MTA によって差出人またはポストマスター (あるいはその両方) に送信される電子メールレポートであり、メッセージの配信状態を報告します。たとえば、メッセージが Sieve フィルタによって拒否された場合、差出人に MDN が送信されます。MDN は、開封確認、確認通知、受信通知、配信確認とも呼ばれます。Sieve スクリプト言語は一般に、メッセージフィルタリングおよび不在返信メッセージに使用されます。

10.11.1 MDN メッセージをカスタマイズおよびローカライズする

MDN の変更とローカライズについての手順は、わずかな相違を除いて、配信ステータス通知メッセージのカスタマイズとローカライズで説明されている手順と同様です。「10.10.2 配信ステータス通知メッセージをカスタマイズおよびローカライズする」および 「10.10.3 生成された通知の国際化」を参照してください。

マッピング (DISPOSITION_LANGUAGE マッピングと呼ばれる) は、ステータス通知を国際化するために使用される notification_language マッピングテーブル (「10.10.2 配信ステータス通知メッセージをカスタマイズおよびローカライズする」を参照) と同等です。

ただし、このマッピングに対する MDN のプローブは、次の形式をとります。

type|modifiers|source-channel|header-language|return|recipient

引数の意味はそれぞれ以下のとおりです。

type はディスポジションタイプで、displayeddispatchedprocesseddeleteddeniedfailed のいずれかを指定できます。

modifiers は、ディスポジション修飾子をコンマで区切って示したリストです。現在指定できるのは、errorwarningsuperseded、および expired です。

source-channel は、MDN を生成するソースチャネルです。

header-language は言語で、accept-languagepreferred-languagex-accept-language のいずれかのオプションで指定します (これらオプションのうち最初に指定されているものが MTA で使用される)。

return は、通知の返信先アドレスです。

recipient は、ディスポジションの対象のアドレスです。

ディスポジションマッピングの結果には、2 〜 3 個の情報が含まれます。各情報は縦棒 (|) で区切られています。最初の情報は、開封通知のテンプレートファイルが置かれているディレクトリです。2 番目の情報は、ディスポジションテキストだけに適用される文字セットです。一部のディスポジション (特に自動返信エコーまたは不在時の Sieve 処理に対する :mime パラメータの使用によって生成されたディスポジション) では、テンプレートファイルが使用されず、その結果、テンプレートファイルから文字セットを継承することができないため、この情報は必要です。3 番目の情報は、通知の件名行のオーバーライドです。この情報は、マッピングによって $T フラグも設定されている場合にのみ使用されます。

次の追加テンプレートファイルは、MDN を構築するときに使用されます。

disposition_deleted.txt disposition_failed.txtdisposition_denied.txt disposition_prefix.txtdisposition_dispatched.txt disposition_processed.txtdisposition_displayed.txt disposition_suffix.txtdisposition_option.opt

これらのテンプレートファイルの使用は、ステータス通知メッセージの場合のさまざまな return_*.txt ファイルの使用に相当します。*.txt ファイルのメッセージテキストは、1 行につき 78 文字以内である必要があります。