Sun Java System Messaging Server 6.3 管理ガイド

24.4.1 S/MIME アプレット

メッセージの署名、メッセージの暗号化、またはメッセージの復号化の処理は、非公開鍵および公開鍵の確認のためのさまざまな処理とともに、S/MIME アプレットと呼ばれる特別なアプレットで処理されます。S/MIME 機能の設定は、smime.conf ファイルに含まれるパラメータと Messaging Server のオプションを使って行います。図 24–1 に、S/MIME アプレットとほかのシステムコンポーネントとの関係を示します。

図 24–1 S/MIME アプレット

S/MIME アプレットとその他のシステムコンポーネントとの関係を示す図

24.4.1.1 初めてのログイン

S/MIME の使用を許可された Communications Express メールユーザーが初めて Messaging Server にログインするときには、S/MIME アプレットについての一連の特別なプロンプトが表示されます。プロンプトに対して「はい」または「常に」で答えると、S/MIME アプレットがコンピュータにダウンロードされます。アプレットは、ユーザーが Communications Express メールからログアウトするまでマシンに残ります。

詳細については、「24.11 証明書を管理する」を参照してください。

24.4.1.2 S/MIME アプレットのダウンロード

ユーザーのマシンで Java 2 Runtime Environment (JRE) に対してキャッシングが有効になっていないかぎり、ユーザーが Communications Express メールにログインするたびに S/MIME アプレットがダウンロードされます。キャッシングが有効な場合、初期のダウンロード後にユーザーのマシンに S/MIME アプレットのコピーが保存されるので、ユーザーがログインするたびに S/MIME アプレットをダウンロードしなくてすむようになります。

キャッシングはパフォーマンスを向上させるので、Java 2 Runtime Environment、バージョン 1.4.x のキャッシングを有効にするため、次の手順を実行するようにユーザーに指示できます。

ProcedureJava 2 Runtime Environment、バージョン 1.4 のキャッシングを有効にする

  1. Microsoft Windows の「コントロールパネル」に移動します。

  2. Java Plug-in アイコン (Java 2 Runtime Environment) をダブルクリックします。

  3. 「キャッシュ」タブをクリックします。

  4. 「キャッシュを有効」チェックボックスにチェックマークを付けます。

  5. 「適用」をクリックします。

    ダウンロード後は、ユーザーは S/MIME アプレットを意識することはありません。メッセージの署名、暗号化、または復号化は、Communications Express メールによって行われるようにみえます。エラーメッセージがポップアップ表示されないかぎり、ユーザーは非公開鍵または公開鍵を確認するプロセスにも気がつきません。詳細については、「24.9 非公開鍵と公開鍵の確認」を参照してください。