Sun Java System Messaging Server 6.3 管理ガイド

20.14.4.7 メールボックスのオーバーフローによりユーザーメールが配信されない

メッセージストアには store.idx ファイルに関して 2G バイトという強い制限があります。これは、1 メールボックス (フォルダ) あたりおよそ 100 万メッセージに相当します。store.idx ファイルが 2G バイトを超えそうなレベルまでメールボックスが大きくなると、ユーザーは新しい電子メールを受信できなくなります。また、imapd、popd、mshttpd など、そのメールボックスを処理するほかのプロセスのパフォーマンスも低下する可能性があります。

この問題が発生すると、mail.log_current に次のようなエラーが出力されます。

05-Oct-2005 16:09:09.63 ims-ms Q 7 ...System I/O error.Administrator, check server log for details.System I/O error.

また、MTA のログファイルにも次のようなエラーが出力されます。

[05/Oct/2005:16:09:09 +0900] jmail ims_master[20745]:Store Error:Unable to append cache for user/admin:File too large

この問題を最終的に特定するには、ユーザーのメッセージストアディレクトリ内の該当するファイルを確認するか、または imta ログファイルで詳細なメッセージを確認します。

当面の措置としては、ファイルのサイズを減らします。一部のメールを削除するか、別のメールボックスに移動します。また、mboxutil -r を使用して該当するフォルダの名前を別のものに変更したり、mboxutil -d を使用してフォルダを削除したりすることもできます (「20.11.2.1 mboxutil ユーティリティー」 を参照)。

長期的には、ユーザーに対するメールボックスのサイズ制限の周知、存続期間決定ポリシー (「20.9 自動メッセージ削除 (有効期限および消去) 機能を設定する」を参照) および制限容量ポリシー (「20.8 メッセージストアの制限容量について」を参照) の実装、local.store.maxmessages を設定することによるメールボックス制限値の設定 (『Sun Java System Messaging Server 6.3 Administration Reference』「configutil Parameters」を参照)、アーカイブシステムの設定、またはメールボックスのサイズを抑制するためのなんらかの措置を行う必要があります。