Sun Java System Messaging Server 6.3 管理ガイド

12.8.2.3 再組み立てとバケーションキャッシングにおける NFS ベースのファイルシステムの使用

NFS ベースのファイルシステムは、再組み立てやバケーションキャッシングに使われることがあります。たとえば、複数の MTA システム間で同じ再組み立てキャッシュを共有することにより、再組み立てデータベースを共有する場合です。それには、それぞれのシステムの msg-svr-base/config/defragment_cache から、共有する再組み立てデータベースのファイルへのリンクを作成します。このファイルは共有の NFS ディスク上に置かれます。

どのような場合でも、適切な NFS ファイルのセマンティクスをサポートする NFS サーバー (具体的には、Solaris NFS のようにロック要求を尊重する NFS サーバー) をバケーションキャッシュや再組み立てキャッシュに使用できます。NFS が使用される場合は、ソフトマウントオプションを使用してください。(ハードマウントがデフォルト。) mount timeo オプション ( mount_nfs(1M) マニュアルページを参照) で制御されるタイムアウト値を比較的短く設定するのもよい方法です。

NFS ハードマウントの使用時に NFS がダウンすると、さまざまなシステムの再組み立てキャッシュがハングアップしているように見えます。ソフトマウントであれば、再組み立てキャッシュはハングアップしませんが、再組み立てキャッシュを開けないために、ほかのホストの再組み立てキャッシュとの調整ができません。たとえば、まずあり得ない例ですが、メッセージの断片すべてが同じホストに最初に到着してしまい、そのホストの再組み立てチャネルがメッセージを再アセンブルして、正しく再アセンブルされたメッセージを送信することができそうな場合です。あり得そうな例としては、該当する再組み立てチャネルの保持期間が切れたときに、断片がほかのホストにあるために再アセンブルされず、個々の断片として送信される場合です。