Sun Java System Messaging Server 6.3 管理ガイド

3.3 Messaging Server 高可用性のインストール — 概要

配備に適切な HA モデルを選択したら、Sun Cluster HA または Veritas HA を選択します。この節では、簡単に HA 配備情報を説明します。その後の節では、Sun Cluster および Veritas の高可用性ソリューションについて、固有の情報を説明します。

3.3.1 クラスタエージェントのインストール

クラスタエージェントは、クラスタフレームワークのもとで動作する Messaging Server プログラムです。

Sun Cluster Messaging Server エージェント (SUNWscims) は、Java Enterprise System インストーラから Sun Cluster を選択したときにインストールされます。Veritas Cluster Messaging Server エージェント (SUNWmsgvc) は、Java Enterprise System CD の Messaging Server の Product サブディレクトリにあります ( Solaris_sparc/Product/messaging_svr/Packages/SUNWmsgvc)。VCS クラスタエージェントをインストールするには、pkgadd(1M) コマンドを使用する必要があります。

3.3.2 Messaging Server および高可用性の注意

Messaging Server および高可用性 (Veritas Cluster および Sun Cluster の両方に適用される) のインストールに関して次のことに注意してください。

3.3.3 useconfig ユーティリティーの使用

useconfig ユーティリティーを使用することで、HA 環境の複数のノード間で単一の設定を共有することができます。このユーティリティーは、既存の設定をアップグレードまたは更新するものではありません。

たとえば、一次ノードをアップグレードする場合は、Java Enterprise System インストーラからインストールを行なってから Messaging Server を設定します。そのあと、Java Enterprise System インストーラを使って Messaging Server パッケージをインストールする二次ノードにフェイルオーバーします。ただし、初期実行時設定プログラム (configure) をもう一度実行する必要はありません。代わりに、useconfig ユーティリティーを使用することができます。

このユーティリティーを使用するには、useconfig を実行して、以前の Messaging Server 設定を指定します。


msg-svr-base/sbin/useconfig install/configure_YYYYMMDDHHMMSS

configure_YYYYMMDDHHMMSS は以前の構成設定ファイルです。

新しいノードでは、共有ディスク上の msg-svr-base/data/setup ディレクトリに configure_YYYYMMDDHHMMSS があります。

次の節、「3.5 Veritas Cluster Server エージェントのインストール」および 「3.4 Sun Cluster のインストール」には、useconfig ユーティリティーをいつ使用できるかが記載されています。