Sun Java System Calendar Server 6.3 管理ガイド

3.6 csvdmig

csvdmig ユーティリティーは、複数ドメイン環境で使用するカレンダデータベースおよび LDAP ユーザーおよびグループエントリを準備します。デフォルトドメインしか使用しない場合でも、このユーティリティーを実行する必要があります。


注 –

非ドメイン環境を、Calendar Server 6.3 の複数ドメイン環境に移行する場合は、このユーティリティーを使用する前に必ず csmig を実行してください。


ここで説明する内容は次のとおりです。

3.6.1 csvdmig の機能

csvdmig ユーティリティーは、データベースと LDAP エントリに対して次の変更を加えます。


注意 – 注意 –

csvdmig ユーティリティーでは、データベースと LDAP ディレクトリに適切な更新を行います。つまり、移行データベースを個別に作成するのではなく、変換中のデータベースを変更します。したがって、念のため、データベースと LDAP ディレクトリのスナップショットに対して csvdmig を実行してください。


3.6.2 csvdmig の構文

csvdmig ユーティリティーの構文は次のとおりです。


csvdmig [-t DestinationDB]
         [-c ConfigFile]
         [-e ErrorFile]
         [-m MappingFile]
         migrate [DB|LDAP]

次の表に、csvdmig によって使用されるオプションと、各オプションの説明を示します。

オプション 

説明とデフォルト値 

-m MappingFile

マッピングファイルを指定する入力パラメータ。マッピングファイルについては、「3.6.2.1 マッピングファイル」を参照してください。デフォルトは MigrateMapping です。

-c ConfigFile

Calendar Server 設定ファイルを指定する入力パラメータ。デフォルトは ics.conf ファイルです。

-t DestinationDB

移行するデータベースの位置を指定する出力パラメータ。デフォルトは MigratedDB です。


ヒント –

常に -t オプションを使用します。

このオプションについて詳しくは、「3.6.2.2 出力先 DB」を参照してください。


-e ErrorFile

解決できないエラー用のエラーファイルの名前を指定する出力パラメータ。デフォルトは MigrateError です。

DB | LDAP

どのデータベースを変更するかを指定します。 

DB: カレンダデータベース

LDAP: LDAP ディレクトリ

デフォルトはカレンダデータベース (DB) です。

3.6.2.1 マッピングファイル

マッピングファイルは、既存のユーザーをそれぞれのドメインにマッピングする入力テキストファイルです。csvdmig を実行する前に、マッピングファイルを作成する必要があります。古い値と新しい値の間にスペースを入力し、1 行に 1 つのエントリを指定します。次に例を示します。

user1 user1@sesta.com
user2 user2@siroe.com
user3 user3@sesta.com
 ...
usern usern@siroe.com

3.6.2.2 出力先 DB

移行されるデータベースの場所。ユーティリティーは、ここにあるファイルをアップデートします。csvdmig ユーティリティーを使用する前に、このディレクトリをバックアップしてください。

-t オプションを指定しなければ、ユーティリティーは現在のディレクトリ (コマンド行で pwd を実行することで指定されたディレクトリ) の内容の移行を試行しますが、その結果は予期できません。

3.6.3 csvdmig の例

次に csvdmig の例を示します。