ここでは、HA 環境に Calendar Server をインストールするための前提条件について説明します。
次の前提条件が適用されます。
Solaris 9 または Solaris 10 のどちらかのオペレーティングシステムを、必要なパッチとともにクラスタのすべてのノードにインストールしていること
Sun Cluster 3.0 または 3.1 をクラスタのすべてのノードにインストールしていること
Java Enterprise System インストーラを使用して、Calendar Server HA エージェントパッケージ (SUNWscics) をクラスタのすべてのノードにインストールしていること
HAStoragePlus フェイルオーバーファイルシステム (FFS) システムとしてローカルファイルシステムを指定するか、または HAStorage クラスタファイルシステム (CFS) を指定すること
2001 年 12 月以前にリリースされた Sun Cluster 3.0 を使用している場合は、HAStorage クラスタファイルシステム (CFS) として指定されているグローバルファイルシステムを使用する必要があります。
論理ボリュームが作成されている場合 (対称型高可用性システムに該当)、Solstice DiskSuite または Veritas Volume Manager のどちらかを使用します。
HAStoragePlus リソースタイプを使用すると、ローカルでマウントされたファイルシステムを Sun Cluster 環境内で高可用性にすることができます。Sun Cluster グローバルデバイスグループ上に存在するファイルシステムはすべて HAStoragePlus とともに使用できます。HAStoragePlus ファイルシステムは、どの時点でも 1 つのクラスタノードでのみ使用できます。これらのローカルマウントされるファイルシステムは、フェイルオーバーモードでのみ、またフェイルオーバーリソースグループ内でのみ使用できます。HAStoragePlus は、従来のグローバルファイルシステム (GFS)、つまりクラスタファイルシステム (CFS) のサポートに加え、フェイルオーバーファイルシステム (FFS) を提供します。
HAStoragePlus は、その前身である HAStorage に比べ次のような多くの長所があります。
HAStoragePlus はグローバルファイルサービス層を完全に回避します。非常に多数のディスクアクセスが必要なデータサービスにとって、これはパフォーマンスの大幅な向上につながります。
HAStoragePlus は、グローバルファイルサービス層と連携しない可能性があるファイルシステムも含めて、UFS、VxFS などの任意のファイルシステムと連携できます。Solaris オペレーティングシステムでサポートされるファイルシステムは HAStoragePlus と連携します。
2002 年 5 月以降にリリースされた Sun Cluster 3.0 によるデータサービスリソースグループ内では HAStoragePlus リソースを使用します。
HAStoragePlus については、『Sun Cluster Data Services Planning and Administration Guide for Solaris OS 』を参照してください。