ユーザーを無効にするのは、そのユーザーが Calendar Server にログインしないように防ぐためです。この処理方法は、どのユーザー管理ツールを使用してユーザーを作成したかによって異なります。Delegated Administrator コンソールで作成したユーザーは、その管理にもこのツールを使用するようにしてください。同様に、Delegated Administrator ユーティリティーを使用してユーザーにカレンダサービスを割り当てた場合は、サービスを削除する場合もこのツールを使用します。各ツールにより、少し処理が異なります。
ここでは、次の内容について説明します。
「14.5.2.2 Delegated Administrator ユーティリティー (commadmin user delete) を使用してユーザーを無効化する には」
「14.5.2.3 Calendar Server ユーティリティー (csuser disable) でユーザーを無効化するには」
Delegated Administrator コンソールでは、ユーザーを一時的に無効とすることはできません。ユーザーからカレンダサービスを削除する必要があります。これを行うには、「ユーザー」一覧ページからユーザーを選択します。このユーザーのプロパティーで、カレンダサービスを含むサービスパッケージを削除します。これにより、このユーザーがカレンダに対して無効になり、ユーザーの icsStatus が inactive に設定されます。
パッケージにその他のサービスも含まれている場合は、カレンダが含まれていない別のパッケージを使用して、これらのサービスを再度割り当てる必要があります。
ユーザーがカレンダサービスにアクセスできないようにするには、次の例に示すように、ユーザーの LDAP エントリからサービスを削除します。
commadmin user delete jsmith -S cal
これにより、LDAP エントリを完全に削除しなくても、カレンダサービスがユーザーから削除されます。さらに、このコマンドによって、ユーザーの icsStatus も inactive に変更されます。
disable コマンドにより、ユーザーはカレンダデータにアクセスできなくなりますが、カレンダサービスはユーザーの LDAP エントリや Calendar Server データベースから削除されません。このユーティリティーは、ユーザー LDAP エントリに対して icsAllowedServiceAccess="http" を追加することで、無効化されているユーザーに通知します。
たとえば、jsmith による Calendar Server へのアクセスを無効にするには、次のように実行します。
csuser disable jsmith
ただし、jsmith が現在 Calendar Server にログインしている場合は、ログオフするまで jsmith はカレンダデータへのアクセスを維持できます。
ユーザーからカレンダサービスを削除するには、csuser ユーティリティーの reset コマンドを実行します。
たとえば、jsmith からカレンダサービスを削除するには、次のように実行します。
csuser reset jsmith
これにより、icsCalendarUser (オブジェクトクラス)、icsSubscribed、icsCalendarOwned 、icsCalendar、icsDWPHost (LDAP CLD を使用している場合) をはじめとするすべてのカレンダ属性がユーザーの LDAP エントリから削除されます。Calendar Server 管理者がユーザーに代わってカレンダを作成することはできません。
次のいずれかの状況になった場合は、カレンダサービスはユーザーに復元されます。
ユーザーが Calendar Server に再度ログインした場合 (自動プロビジョニングがオンになっている状態)。
Calendar Server 管理者が csuser enable コマンドを実行した場合。この場合、icsDWPHost 属性はコマンドを実行しても復元されません。この属性は、別個で追加する必要があります。
Calendar Server 管理者が、ユーザー LDAP エントリに対してオブジェクトクラスと属性を明確に追加した場合。
Schema バージョン 2 に移行したばかりで、Delegated Administrator を使用してカレンダサービスを追加する場合。