Sun Java System Communications Express 6.3 管理ガイド

カレンダへのアクセス

Communications Express からカレンダにアクセスすると、「この処理の実行中にエラーが発生しました」というメッセージが表示される

このエラーは、以下の 1 つ以上の理由で表示されます。

Communications Express からカレンダにアクセスすると、「カレンダを使用できません。表示できませんでした。選択したカレンダは削除されたか存在していません。または、表示する権限がありません。別のカレンダを選択してください」というメッセージが表示される

このエラーは、ホストされていないドメインを構成する際に、Schema 2 で使用される commcli を使用してユーザーが作成された場合に起こります。このエラーメッセージは、commcli がユーザーの LDAP エントリ内の icsCalendar 属性の値に @domain を誤って付加しているために表示されます。

回避策

ホストされていないドメイン環境で commcli を使用してユーザーを作成する場合は、commadmin コマンドで -k legacy オプションを使用します。ホストドメイン環境の場合は、-k hosted オプションを使用します。-k オプションを指定しない場合は、ホストドメインのセットアップと見なされます。

以下にその例を示します。


例 5–1 commcli による作成


./commadmin user create -D admin -w password -X 
siroe .varrius .com -n siroe.varrius.com -p 85 -d 
siroe.varrius.com-F test -L user2 -l user2 
-Wuser2 -S mail,cal -k legacy
ok

または、

作成済みのユーザーに対応するエントリを削除できない場合は、ユーザーの LDAP エントリの icsCalendar、icsSubscribed、および icsOwned 属性から '@domain ' の部分を手動で削除します。

Communications Express から複数のドメインにわたるカレンダを検索、招待、登録、または空き時間の確認をすると、「ドメインにわたるカレンダを検索できません」、「ドメインにわたるカレンダを招待できません」、「ドメインにわたるカレンダを登録できません」、または「ドメインにわたるカレンダの空き時間の確認を実行できません」というメッセージが表示される

回避策

カレンダの可用性を検索、招待、登録、または確認するには、クロスドメイン検索を有効にする必要があります。『Sun Java System Calendar Server 6.3 管理ガイド』の「クロスドメイン検索の有効化」の節を参照してください。

デフォルトの予定状況フィルタに関する問題

「カレンダのオプション」ウィンドウにあるデフォルトの予定状況フィルタは、日別、週別、および月別のカレンダ表示で表示する予定を指定します。選択可能なオプションは、以下のとおりです。

予定状況として「受諾済み」オプションが選択されていると、日別、週別、または月別のカレンダ表示には、ユーザーが受諾した出席依頼のみが表示されます。ただし、ユーザー自身が作成した予定はすべて、日別、週別、または月別のカレンダ表示に常に表示されます。

2M バイトを超えるファイルのアップロード中に Communications Express で「サーバーエラー」が表示される

このエラーは、アップロードされるファイルのサイズが 2M バイトより大きい場合に、予定や作業のカレンダへのインポート中または連絡先のアドレス帳へのインポート中に発生します。

デフォルトでは、Communications Express でインポートできるのは、2M バイトまでのデータです。ただし、アップロードファイルのサイズ制限は設定できます。

回避策

アップロードファイルのサイズ制限を大きな値に設定します。

アップロードファイルのサイズ制限を大きな値に設定するには、web.xml 内のフィルタ MultipartFormServletFilter の、次に示す初期化パラメータを設定します。

たとえば、アップロードファイルのサイズを 10M バイトに増やすには、次の設定手順に従います。

Procedureアップロードファイルのサイズを増やす

  1. uwc-deployed-path/ WEB-INF/ から、既存の web.xml のバックアップを取ります。

  2. uwc-deployed-path/WEB-INF/web.xml ファイルを編集します。

  3. web.xml 内の MultipartFormServletFilter の設定を、コード例 5-2 の太字で示すように指定します。


    <web-app\>
    ..
    ..
      <filter\>
        <filter-name\>MultipartFormServletFilter</filter-name\>
        <filter-class\>com.sun.uwc.calclient.MultipartFormServletFilter</filter-class\>
        ..
        ..
        <init-param\>
          <param-name\>fileSizeHardLimit</param-name\>
          <param-value\>10485760</param-value\>
          <description\>Ten mega bytes</description\>
        </init-param\>
        <init-param\>
          <param-name\>requestSizeLimit</param-name\>
          <param-value\>10485760</param-value\>
          <description\>Ten mega bytes</description\>
        </init-param\>
        <init-param\>
          <param-name\>fileSizeLimit</param-name\>
          <param-value\>10485760</param-value\>
          <description\>Ten mega bytes</description\>
        </init-param\>
        <init-param\>
          <param-name\>failureRedirectURL</param-name\>
          <param-value\>put your url here</param-value\>
          <description\>Request is redirected to this url when uploaded file size crosses fileSizeHardLimit
           value</description\>
        </init-param\>
        ..
        ..
      </filter\>
    ..
    ..
    ..
    ..
    </web-app\>
  4. Web コンテナを再起動して、変更内容を有効にします。