Sun Java System Communications Express 6.3 管理ガイド

設定パラメータの詳細

カレンダ、メール、およびアドレス帳の設定パラメータは、以下の表で説明するよう変更できます。

uwcconfig.properties ファイルでの Messenger Express のパラメータの設定

表 3–1 は、すべての Messenger Express 関連のパラメータを一覧表示しています。

表 3–1 メールのパラメータ

パラメータ 

デフォルト値 

説明 

mail.deployed

 

メールが配備されている場合、このパラメータは true に設定されます。このパラメータは、設定ウィザードの実行時に設定されます。

webmail.host

 

Messenger Express が配備されるマシンのホスト名を指定します。Messenger Express のホスト名は、Web Server が配備されるマシンの名前に対応させます。 

webmail.port

 

Messenger Express HTTP Server が待機するポート番号を指定します。 

webmail.securedproxyauth

 

認証が SSL モードまたは非 SSL モードであるかどうかを指定します。これを true に設定すると、認証は SSL モードで実行されます。 

webmail.proxyadmin

 

プロキシ管理者のユーザー ID を指定します。 

webmail.ssl.port

 

HTTPS サーバーのポート番号を指定します。 

webmail.proxyadminpass

 

暗号化されたプロキシ管理者のパスワードを暗号化形式で指定します。 

uwcauth.properties ファイルでの Sun Java System LDAP Schema v.1 用 Directory Server 関連のパラメータの設定

認証 LDAP サーバーがユーザーまたはグループの LDAP と異なる場合は、表 3–2 に示すパラメータを編集できます。

表 3–2 LDAP 認証フィルタのパラメータ

パラメータ 

デフォルト値 

説明 

ldapauth.ldaphost

 

LDAP ホスト値を指定します。通常、ldapauth.ldaphost の値は ldapusersession の値と同じです。必要に応じて異なる値を設定できます。

     

ldapauth.ldapport

 

LDAP ポート番号を指定します。 

ldapauth.dcroot

 

認証ツリーの DC ルートを指定します。 

ldapauth.domainattr

inetDomainBaseDN,inetDomainStatus,inetDomainSearchFilter,domainUidSeparator,preferredLanguage

ユーザーが認証されるドメインエントリから取得する属性のリストを指定します。 

ldapauth.domainfilter

(|(objectclass=inetDomain)(objectclass=inetDomainAlias))

ドメインエントリを取得する基となるフィルタを指定します。 

ldapauth.ldapbinddn

 

認証 LDAP にバインドしているユーザーのユーザードメイン名を指定します。 

ldapauth.ldapbindcred

 

認証 LDAP にバインドしているユーザーのパスワードを指定します。 

ldapauth.enablessl

false

認証を実行するディレクトリが SSL モードにあるかどうかを指定します。 

セキュリティー保護された LDAP 接続を設定するには、デフォルト値を true に変更します。 

表 3–3 LDAP ユーザーグループのパラメータ

パラメータ 

デフォルト値 

説明 

ldapusersession.ldaphost

 

ユーザー/グループの Directory Server のホスト名を指定します。 

ldapusersession.ldapport

 

ユーザー/グループの Directory Server のポート番号を指定します。 

ldapusersession.ldapbinddn

 

ユーザーまたはグループの Directory Server にバインドしている管理者のユーザー DN を指定します。 

ldapusersession.ldapbindcred

 

ユーザーツリーにバインドしている admin のパスワードを指定します。

ldapusersession.dcroot

 

Sun Java System LDAP Schema v.1 内のユーザーエントリを解決するために使用するユーザーまたはグループ LDAP 内のドメインコンポーネント (DC) ツリーを指定します。 

ldapusersessionl.daploadbalancingstrategy

使用する LDAP 負荷分散の方法を指定します。有効な値は、12、または 3 です。

ldapusersession.basedn

 

このプロパティーは、Communications Express の設定中に値が割り当てられます。ユーザーグループの basedn を指定します。

uwcauth.properties ファイルでの Access Manager パラメータの設定

表 3–4 Access Manager パラメータ

パラメータ 

デフォルト値 

説明 

uwcauth.identity.enabled

 

Identity Server が使用可能かどうかを指定します。Access Manager のシングルサインオンメカニズムを認証に使用する場合は、true を設定します。

uwcauth.identity.binddn

 

amAdmin ユーザーの完全な識別名 (DN) を指定します。

以下にその例を示します。 

uid=amadmin, ou=People, o=siroe.com

uwcauth.identity.bindcred

 

amAdmin のパスワードを指定します。

uwcauth.properties ファイルでのユーザーまたはグループのユーザー検索パラメータの設定

表 3–5 ユーザー検索パラメータ

パラメータ 

デフォルト値 

説明 

ldapusersession.defaultugfilter

uid@domain

ユーザーエントリを取得するときに使用するデフォルトフィルタの構文を指定します。 

ldapusersession.ldappoolmin

30 

ユーザーまたはグループ LDAP 用に作成される LDAP ユーザー接続の最小数を指定します。 

ldapusersession.ldappoolmax

100 

ユーザーまたはグループ LDAP 用に作成される LDAP ユーザー接続の最大数を指定します。配備の要件に合った最適な値を入力します。 

uwcconfig.properties ファイルでの Calendar Server のパラメータの設定


注 –

Sun JavaTM System Calendar Server で、プロキシ認証と匿名アクセスが有効になっていることを確認してください。

プロキシ認証と匿名アクセスを有効にするには、カレンダ設定ファイル ics.config に次の各 Calendar Server パラメータを設定します。

プロキシ認証を有効にする方法、および Calendar Server のパラメータを設定する方法については、『Sun Java System Calendar Server 6.3 管理ガイド』を参照してください。


表 3–6 Calendar Server のパラメータ

パラメータ 

デフォルト値 

説明 

calendar.deployed

 

カレンダが配備されている場合は、true に設定されます。このパラメータは、設定ウィザードの実行時に設定されます。

calendar.wcap.host

 

WCAP サーバーのホスト名を指定します。 

calendar.wcap.port

 

WCAP が待機するポート番号を指定します。 

calendar.wcap.adminid

 

WCAP サーバーの管理者ユーザー ID を指定します。 

calendar.wcap.passwd

 

WCAP サーバーの管理者パスワードを暗号化形式で指定します。 


注 –

db_config.properties ファイルでのアドレス帳個人ストアパラメータの設定

表 3–7 は、db_config.properties ファイル内のデフォルトのアドレス帳個人ストア設定パラメータを一覧表示しています。

このファイルは以下の場所にあります。uwc-deployed-path/ WEB-INF/config/ldappstore/

表 3–7 個人アドレス帳の個人ストアパラメータ

パラメータ 

デフォルト値 

説明 

defaultserver.ldaphost

 

個人アドレス帳 (PAB) ストアの LDAP ホストを指定します。 

defaultserver.ldapport

 

ストアのポートを指定します。 

defaultserver.ldapbinddn

 

個人アドレス帳ストアにバインドするために使用する DN を指定します。 

login_typerestricted または proxy に設定されている場合、この値は login_type の値に依存します。

ログインのタイプが anonymous の場合は、このパラメータの値を入力する必要はありません。

defaultserver.ldapbindcred

 

個人アドレス帳ストアにバインドするために使用する DN のパスワードを指定します。 

login_type

restricted 

LDAP ストアへの接続を保持するために使用する方法を指定します。 

このパラメータには、次の 3 つのいずれかの値を割り当てることができます。 

anon - ユーザーは匿名ユーザーとして LDAP に接続できます。

restricted - ユーザーはアドレス帳ストアに対する操作権限を持つユーザーとして接続できます。

proxy - ユーザーはアドレス帳ストアを操作できるユーザーであると見せかけることができます。この値を指定すると、各操作で LDAP バインドをバイパスするため、パフォーマンスが向上します。


注 –

ここで見せかけるユーザーには、管理レベルのアクセス制御リスト (ACL) を設定することをお勧めします。


defaultserver.ldappoolmin

個人アドレス帳ストア用に保持される LDAP クライアント接続の最小数を指定します。 

defaultserver.ldappoolmax

12 

個人アドレス帳ストア用に保持される LDAP クライアント接続の最大数を指定します。 

defaultserver.ldappooltimeout

10 

LDAP 接続がタイムアウトするまでの秒数を指定します。大規模な検索結果に対応するには、この値を大きくします。 

lookthru_limit

1000 

検索の検索クエリの上限を指定します。 

delete_perm

true 

連絡先またはグループエントリを削除用にマークするか、または完全に削除できるようにします。 

連絡先またはグループを削除用にマークするには、このパラメータを false に設定します。

連絡先およびグループを完全に削除するには、このパラメータを true に設定します。

allow_duplicate_entries

 

個人アドレス帳のエントリ/グループが、同じ名前を持つことができます。 

db_config.properties ファイルでの企業ディレクトリパラメータの設定

表 3–8 は、db_config.properties ファイル内のデフォルトの企業ディレクトリパラメータを一覧表示しています。デフォルトでは、すべての LDAP 関連情報は、ユーザーまたはグループディレクトリで説明した値を基に設定されています。

db_config.properties ファイルは次の場所にあります。 WEB-INF/config/corp-dir/

表 3–8 企業ディレクトリパラメータ

パラメータ 

デフォルト値 

説明 

defaultserver.ldaphost

 

企業ディレクトリの LDAP ホストを指定します。 

defaultserver.ldapport

 

企業ディレクトリのポートを指定します。 

defaultserver.ldapbinddn

 

企業ディレクトリにバインドするために使用する DN を指定します。 

ログインのタイプが restricted または proxy の場合は、defaultserver.ldapbinddn に必ず値を割り当てる必要があります。

ログインのタイプが anonymous の場合は、このパラメータの値を入力する必要はありません。

defaultserver.ldapbindcred

 

バインドパスワードを指定します。 

entry_id

uid 

連絡先またはグループエントリを特定するために使用する企業ディレクトリ内のキーを指定します。 

entry_id には、UID か、または empid や主体 ID などの連絡先またはグループ情報をフェッチするために使用するキーを設定できます。

xlate-inetorgperson.xml ファイルで、<entry entryID= “db:uid”\> の「 uid」をここで指定した entry_id 値に置き換えます。

login_type

restricted 

LDAP ストアへの接続を保持するために使用する方法を指定します。 

このパラメータには、次の 3 つのいずれかの値を割り当てることができます。 

anon - ユーザーは匿名ユーザーとして LDAP に接続できます。

restricted - ユーザーはアドレス帳ストアに対する操作権限を持つユーザーとして接続できます。

proxy - ユーザーはアドレス帳ストアを操作できるユーザーであると見せかけることができます。この値を指定すると、各操作で LDAP バインドをバイパスするため、パフォーマンスが向上します。

注 : 見せかけるユーザーには、読み取り専用アクセス権が付与されます。 

defaultserver.ldappoolmin

企業ディレクトリ用に維持される LDAP クライアント接続の最小数を指定します。 

defaultserver.ldappoolmax

企業ディレクトリ用に維持される LDAP クライアント接続の最大数を指定します。 

defaultserver.ldappooltimeout

60 

LDAP 接続がタイムアウトするまでの秒数を指定します。大規模な検索結果に対応するには、この値を大きくします。 

lookthru_limit

3000 

検索の検索クエリの上限を指定します。 

企業ディレクトリには、xlate-objectclass-name.xml という形式の xlate ファイルが 2 つあります。

xlate-objectclass-name.xml の場合、objectclass-name は LDAP エントリタイプを特定するオブジェクトクラスを表します。たとえば xlate-inetorgperson.xml は、連絡先を特定するために使用されるオブジェクトクラス、groupofuniquemembers は Sun Java System Directory Server 内のグループを特定するために使用されるオブジェクトクラスです。

xlate ファイルには、LDAP スキーマと、連絡先またはグループのアドレス帳 XML スキーマとの間のフィールドマッピングが含まれています。マッピングは XML ノードに関して定義されています。以下にその例を示します。

ab-xml-schema-keydb:LDAPField /ab-xml-schema-key

上記の例では、

LDAPField には適切なフィールド名を指定する必要があります。LDAPField に割り当てられた値は、企業ディレクトリ LDAP スキーマ内に存在する LDAPField の値に対応していなければなりません。

例 3–1 は、xlate-inetorgperson.xml ファイルの例です。


例 3–1 xlate-inetorgperson.xml のデフォルトの内容


<abperson uid="db:uid">
  <entry entryID="db:uid">
    <displayname>db:cn</displayname>
    <description>db:multilineDescription</description>
    <creationdate>db:createtimestamp</creationdate>
    <lastmodifieddate>db:modifytimestamp</lastmodifieddate>
  </entry>
  <person>
    <givenname>db:givenname</givenname>
    <surname>db:sn</surname>
  </person>
  <organization>
    <company>db:company</company>
    <organizationalunit>db:ou</organizationalunit>
    <location>db:expr: db:iplanetbuildingnum+' '+db:iplanetbuildinglev+' '+db:roomNumber</location>
    <title>db:title</title>
    <manager>db:manager</manager>
    <secretary>db:secretary</secretary>
  </organization>
  <phone priority="1" type="work">db:telephoneNumber</phone>
  <phone priority="2" type="fax">db:facsimileTelephoneNumber</phone>
  <phone priority="3" type="mobile">db:mobile</phone>
  <phone priority="4" type="home">db:homePhone</phone>
  <phone priority="5" type="pager">db:pager</phone>
  <email priority="1" type="work">db:mail</email>
  <im priority="1" service="SunONE">db:uid</im>
  <im priority="2" service="AIM">db:aimscreenname</im>
  <im priority="3" service="ICQ">db:icqnumber</im>
  <postaladdress type="home">
    <street>db:homePostalAddress</street>
  </postaladdress>
  <postaladdress type="work">
    <street>db:postaladdress</street>
  </postaladdress>
  <weburl priority="1">
    <urladdr>db:labeleduri</urladdr>
    <description>URL</description>
  </weburl>
  <weburl priority="2">
    <urladdr>db:homepage</urladdr>
    <description>Home URL</description>
  </weburl>
  <calendar type="calendar">
    <urladdr>db:caluri</urladdr>
  </calendar>
</abperson>

SSL (Secure Socket Layer) の設定

Communications Express が SSL モードで配備される Web Server または Application Server を設定できます。

Communications Express が SSL モードで配備される Web Server を設定する方法 については、『Sun Java System Web Server 7.0 Administrator’s Configuration File Reference 』を参照してください。

Communications Express が SSL モードで配備される Application Server を設定する方法については、『Sun Java System Application Server 管理ガイド』を参照してください。

ProcedureCommunications Express をSSL モードで使用する

  1. uwc-deployed-path/WEB-INF/config/uwcauth.properties ファイルにある次の各設定パラメータを設定します。

    • uwcauth.ssl.enabled=trueこれを true に設定すると、認証プロセス全体およびアプリケーションのアクセスが SSL モードで実行されます。

    • uwcauth.https.port=SSL-port-number-of -the webcontainer-in which-uwc-is-deployed

    • webmail.ssl.port=SSL port for the Messaging Server

  2. Messenger Express の local.webmail.sso.uwcport パラメータ値に、Communications Express が配備される Web Server の SSL ポート番号を設定します。

    Communications Express 統合サービスを取得するように Messenger Server に指示するのには、このパラメータが必要です。たとえば、このパラメータを設定すると、Webmail のタイムアウトイベントによって、ユーザーが Communications Express のログインページに移動します。

    例: local.webmail.sso.uwcport=Communications Express が配備される Web Server の SSL ポート番号

  3. Messaging Server の webmail.ssl.port パラメータを設定します。

    パラメータを Messaging Server が待機する SSL ポートに設定します。

Procedure SSL 認証専用の Communications Express を設定する

Communications Express は、SSL 認証専用に設定できます。これは、認証は SSL 上で実行できるが、それ以降のアプリケーションのアクセスは非 SSL 上で実行されることを意味します。

  1. uwcauth.properties ファイルで、uwcauth.ssl.enabledfalse に設定します。

  2. uwcauth.https.port に、Communications Express が配備される Web Server の SSL ポート番号を設定します。

  3. uwcauth.ssl.authonlytrue に設定します。


    注 –

    uwcauth.properties ファイルの 2 つのパラメータ uwcauth.ssl.authonlyuwcauth.ssl.enabled は、互いに排他的です。