Sun Java System Communications Express 6.3 管理ガイド

Communications Express の LDAP フェイルオーバーメカニズム

この節では、LDAP プールをセットアップおよび設定する方法、および Communications Express の効率を改善するように LDAP 接続を設定する方法について説明します。Communications Express の一部のコンポーネントでは、情報を取得して管理するのに、LDAP サーバーに接続する必要があります。多数のユーザーがログインしていると、接続を確立して LDAP サーバーから情報を取得するのに非常に時間が掛かる場合があります。Communications Express が使用できる LDAP 接続のプールがすでに作成されている場合は、接続を確立して情報を取得するためのターンアラウンドタイムを削減できます。

一般的な Communications Express の本稼動環境では、LDAP 負荷分散およびフェイルオーバーのメカニズムが導入されています。ここでは、1 台の LDAP サーバー (マスターと呼ばれる) は情報を取得する役割があり、別のサーバーのセット (フェイルオーバーサーバーと呼ばれる) は障害時 (マスターサーバーのエラー時) の予備用に使用されます。このようにして、シングルポイント障害は回避されます。

Communications Express に含まれる LDAP フェイルオーバーマネージャーモジュールが、マスターまたはスレーブサーバーから接続を取得します。各負荷分散サーバーは、使用可能な空き接続のプールを維持します。Communications Express コンポーネントが LDAP サーバーへの接続を必要とする場合は、LDAP フェイルオーバーマネージャーにより、LDAP 接続のプールからの接続を保持するコンポーネントが常に提供されます。

ProcedureLDAP フェイルオーバー用に Communications Express を設定する

LDAP フェイルオーバーマネージャーを作成するように Communications Express を設定するには、uwcauth.properties ファイルにいくつかのパラメータを設定する必要があります。

  1. uwc-deploy-path /WEB-INF/config/ ディレクトリに移動します。

  2. uwcauth.properties ファイルを編集して、次のパラメータを設定します。

    • ldapusersession.ldapport : このパラメータに、LDAP サーバーが動作しているポートを設定します。

    • ldapusersession.ldaphost: このパラメータに、LDAP サーバー名の LDAP ホストリストを設定します。このリストは、カンマで区切ることができます。デフォルト以外のポートで LDAP サーバーが動作している場合は、カンマで区切って指定できます。たとえば、host1, host2:1290, host3, host4:2546 と指定します。この例では、host1host3 はデフォルトのポートで動作し、host2 host4 はデフォルト以外のポートで動作しています。

  3. Communications Express が配備されている Web コンテナを再起動します。