Sun Java System Instant Messaging 7.2 管理ガイド

Instant Messaging 用 HA RTR ファイルの管理

リソースタイプ登録 (RTR) ファイルとは、Resource Group Manager (RGM) の制御下で動作する高可用性リソースタイプについて記述している ASCII テキストファイルのことです。RTR ファイルは、クラスタ設定にリソースタイプを登録するための入力ファイルとして scrgadm コマンドによって使用されます。Instant Messaging RTR ファイルの SUNW.iim は、HA の設定時に、SUNWiimsc パッケージをインストールするときに作成されます。

ここでは、このファイルの管理方法について、次の各節で説明します。

Instant Messaging RTR ファイルのパラメータ

次の表は、Instant Messaging に固有の Instant Messaging RTR ファイル (SUNW.iim) の拡張プロパティーの一覧です。

表 4–4 SUNW.iim の拡張プロパティー

拡張プロパティー 

デフォルト 

説明 

Server_Root

設定ファイルおよびバイナリの格納にローカルディスクを使用する場合: im-svr-base

設定ファイルおよびバイナリの格納に共有ディスクを使用する場合: /global/im/im-svr-base

Instant Messaging サーバーのインストールディレクトリの絶対パスを定義します。デフォルトでは、im-svr-base は Solaris の /opt/SUNWiim です。

Confdir_list

なし 

Instant Messaging 設定ディレクトリの絶対パスを定義します。この値は、SUNWiimsc のインストール時に設定されます。

 

Monitor_retry_count

4

プロセスモニター機能 (PMF) が、障害モニターが稼働していないことを検出した場合に、障害モニターの再起動を試みる回数を定義します。

Monitor_retry_interval

2 (分)

PMF により障害モニターの再起動が試みられる時間間隔 (分単位)。 

Probe_timeout

30 (秒)

Sun Cluster によるプローブで、Instant Messaging への接続が成功するまでの待機時間 (秒単位)。 

Failover_enabled

True

設定した再試行間隔 (retry_interval) の間に設定した再試行回数 (retry_count) を超えた場合、別のノードにフェイルオーバーするかどうかを決定します。再試行およびそのほかのパラメータについては、『Sun Cluster Reference Manual for Solaris OS 』を参照してください。

Instant Messaging 用の RTR ファイルのカスタマイズ

Instant Messaging RTR ファイル (SUNW.iim) の拡張プロパティーの値をいくつか変更して、HA 環境を設定できます。拡張プロパティーは、リソースタイプに固有のプロパティーです。これらのプロパティーは、同タイプのすべてのリソースに継承されます。Instant Messaging 拡張プロパティーについては、表 4–4 で説明しています。

リソースタイプ登録ファイルの内容および拡張プロパティーの値のカスタマイズ方法については、『Sun Cluster Reference Manual for Solaris OS』rt_reg および property_attributes に関する説明を参照してください。