Calendar Server 設定プログラム csconfigurator.sh は、新しい ics.conf 設定ファイルを次のディレクトリに作成します。
Solaris の場合: /etc/opt/SUNWics5/config
Linux の場合: /etc/opt/sun/calendar/config
設定プログラムでは、インストールについての特定の情報を入力する必要がある、多くの質問が表示されます。
設定プログラムを実行する前に、次の設定情報を収集する必要があります。
設定情報の追跡に役立つように、付録 B 「Calendar Server 設定ワークシート」のワークシートを使用してください。ただし、ほかのコンポーネント製品との競合、たとえばポート番号の競合などを避けるため、Java Enterprise System インストーラを実行する前に情報を特定する必要があります。
Calendar Server では、ユーザーの認証や、ユーザー設定の格納と検索を行うためのディレクトリサーバーが必要です。次の表に、LDAP サーバーのホスト情報やポート情報の収集に使用するオプションを示します。
表 3–1 ユーザー設定ディレクトリのオプション
オプション |
説明 |
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LDAP サーバーのホスト名 |
ユーザー認証とユーザー設定に使用する LDAP ディレクトリサーバーのホスト名。デフォルトは現在のホストです。 |
LDAP サーバーのポート |
LDAP ディレクトリサーバーが待機するポート番号。デフォルトは 389 です。 |
ベース DN |
検索の開始点として使用する LDAP ディレクトリ内のエントリ。デフォルトは o=currentdomain です。 |
次の表に、Directory Manager として指定されたユーザーの名前とパスワードの収集に使用するオプションを示します。
表 3–2 Directory Manager のオプション
オプション |
説明 |
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Directory Manager DN |
ディレクトリサーバースキーマに変更を加えることができるユーザーの名前。デフォルトは cn=Directory Manager です。 |
Directory Manager のパスワード |
Directory Manager DN のパスワード。デフォルト値はありません。 |
Calendar Server 管理者はほかの Calendar Server ACL より優先されるユーザーアカウントです。Calendar Server 管理者ユーザーアカウントは、認証ディレクトリサーバーに存在している必要があります。このアカウントはプロキシ認証にも使用されます。次の表に、Calendar Server 管理者のユーザー ID とパスワードの収集に使用するオプションを示します。
表 3–3 Calendar Server 管理者のオプション
オプション |
説明 |
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管理者のユーザー ID |
Calendar Server 管理者のユーザー ID。 上記の LDAP ディレクトリサーバー内のユーザーである必要があります。デフォルトは calmaster です。 |
管理者のパスワード |
Calendar Server 管理者のパスワード。デフォルト値はありません。 |
サーバーに問題が生じたときに Calendar Server 管理者に電子メールのアラームメッセージを送信するように Calendar Server を設定できます。次の表に、電子メール情報の収集に使用するオプションを示します。
表 3–4 電子メールと電子メールアラームのオプション
オプション |
説明 |
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電子メールアラーム |
電子メールアラームを有効または無効にします。デフォルトは有効です。 |
管理者の電子メールアドレス |
電子メールのアラームメッセージを受信する Calendar Server 管理者の電子メールアドレス。 |
SMTP ホスト名 |
Calendar Server が電子メールアラームメッセージを送信する SMTP サーバーのホスト名。デフォルトは現在のホストです。 |
次に示す Calendar Server のランタイムオプションとシステムリソースオプションを設定できます。
表 3–5 ランタイム設定のオプション
オプション |
説明 |
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サービスポート |
Web (HTTP) アクセスができるようにするために Calendar Server が待機しているポートの番号。デフォルトは 80 です。 |
最大セッション |
同時実行可能な Calendar Server セッションの最大数。デフォルトは 5000 です。 |
最大スレッド |
同時実行可能な Calendar Server スレッドの最大数。デフォルトは 20 です。 |
サーバープロセスの数 |
Solaris の場合: 同時実行可能な Calendar Server プロセスの最大数。デフォルトは Calendar Server をインストールしているサーバーの CPU 数です。 Linux の場合: 同時に実行できるプロセスは 1 つのみです。 |
ランタイムユーザー ID |
Calendar Server を実行する UNIX ユーザー名。このユーザー名に root を指定することはできません。アカウントが存在しない場合は、設定プログラムによって作成されます。デフォルトは icsuser です。 |
ランタイムグループ ID |
Calendar Server を実行する UNIX グループ。グループが存在しない場合は、設定プログラムによって作成されます。デフォルトは icsgroup です。 |
Calendar Server が自動的に起動するように、次のオプションを設定できます。
表 3–6 Calendar Server 起動オプション
オプション |
説明 |
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インストールが成功したら起動する |
インストールに成功したあと、Calendar Server が自動的に起動するかどうか。デフォルトで選択されています。 |
システムの起動時に起動する |
システムの起動後、Calendar Server が自動的に起動するかどうか。デフォルトで選択されています。 |
Calendar Server は特定のディレクトリにカレンダデータベースファイル、ログファイル、および一時ファイルを作成し、情報を格納します。
表 3–7 データベース、ログ、および一時ファイルのディレクトリのオプション
オプション |
説明 |
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データベースディレクトリ |
Calendar Server がカレンダデータベース (*.db) ファイルを作成し、格納するディレクトリ。デフォルトは次のとおりです。 /var/opt/SUNWics5/csdb |
ログディレクトリ |
Calendar Server がログファイルを書き込むディレクトリ。デフォルトは次のとおりです。 /var/opt/SUNWics5/logs |
一時ファイルディレクトリ |
Calendar Server が一時ファイルを書き込むディレクトリ。デフォルトは次のとおりです。 /var/opt/SUNWics5/tmp |
アーカイブおよびホットバックアップの設定 |
Calendar Server がアーカイブバックアップを書き込むディレクトリ。毎日のスナップショットとトランザクションログを格納するためのユーザー定義ディレクトリ。両タイプのバックアップが必要な場合は、それらを別々のディレクトリに格納します。ディレクトリを指定しないと、バックアップは現在のディレクトリに格納されます。 |
ログファイルと一時ファイルのディレクトリの位置や名前を変更しないでください。