Sun Java System Calendar Server 6 2005Q4 管理ガイド

Sun StorEdge Enterprise BackupTM または Legato Networker® の使用

Sun StorEdge Enterprise Backup ソフトウェア (従来の Solstice Backup) または Legato Networker を使用して Calendar Server データのバックアップと復元を行うこともできます。Sun StorEdge Enterprise Backup ソフトウェアと Legato Networker は似ているので、ここで紹介する手順はどちらの製品にも適用できます。

ただし、Calendar Server のバックアップを行う前に、Sun StorEdge Enterprise Backup または Legato Networker のマニュアルを参照してください。

Sun StorEdge Enterprise Backup ソフトウェアのマニュアルは、http://docs.sun.com で入手できます。

ここで説明する内容は次のとおりです。

StorEdge ツールまたは Legato ツール

/opt/SUNWics5/cal/sbin ディレクトリには、Sun StorEdge または Legato バックアップソフトウェアを使用する上で必要となる次のファイルが格納されています。

icsasm

Calendar Server ASM (Application Specific Module)。ASM は、Sun StorEdge または Legato バックアップソフトウェアがデータをバックアップまたは復元するときに呼び出されるプログラムです。

legbackup.sh

csbackup ユーティリティーを呼び出すスクリプト。

legrestore.sh

csrestore ユーティリティーを呼び出すスクリプト。

ProcedureSun StorEdge Enterprise Backup ソフトウェアまたは Legato Networker を使用して Calendar Server データをバックアップするには

Sun StorEdge または Legato バックアップソフトウェアを使用してカレンダデータベースをバックアップするには、次の手順を実行します。

手順
  1. Sun StorEdge または Legato の nsrfile バイナリファイルを /usr/lib/nsr ディレクトリにコピーします。

  2. /usr/lib/nsr ディレクトリに次のシンボリックリンクを作成します。


    icsasm -\> /opt/SUNWics5/cal/sbin/icsasm nsrfile -\> /usr/lib/nsr/nsrfile
  3. /opt/SUNWics5/cal/sbin ディレクトリに移動し、-l オプションを指定して csbackup ユーティリティーを実行します。次に例を示します。


    cd /opt/SUNWics5/cal/sbin ./csbackup -l

    -l オプションによって、現在のディレクトリの下にバックアップディレクトリイメージが作成されます。このディレクトリ内のファイルは空で、カレンダがバックアップ媒体にどのように格納されるかをバックアッププログラムに伝えるためだけに使用されます。バックアップディレクトリがすでに存在する場合、現在のディレクトリ構造がそのディレクトリに反映されます。

  4. save コマンドを実行してカレンダデータをバックアップします。次に例を示します。次に例を示します。


    /usr/bin/nsr/save -s /opt/SUNWics5/cal/sbin/budir

    Sun StorEdge または Legato のバックアップ GUI でクライアント保存セットを設定してバックアップをスケジューリングし、データベースを定期的にバックアップすることもできます。

    注: .nsr ファイルを変更しないでください。これらのファイルには、バックアップ時に save コマンドと icsasm コマンドが解釈する指令が記録されています。

    Calendar Server は増分バックアップ機能をサポートしていません。バックアップディレクトリはフォルダ構造のイメージに過ぎず、実際のデータを含まないので、この機能を使用しないでください。

    ASCII 以外の文字またはスラッシュ記号 (/) を含む名前を付けてカレンダをバックアップすることはできません。

  5. バックアップ手順を自動化します。

    これまでは手動で行うバックアップ手順について説明してきました。バックアッププログラムの backup コマンドを設定し、バックアッププログラムの save コマンドによって自動的なバックアッププロセスが開始される前に、Calendar Server の csbackup コマンド行ユーティリティーが実行されるようにします。

ProcedureSun StorEdge Enterprise Backup ソフトウェアまたは Legato Networker を使用して Calendar Server データを復元するには

Calendar Server データを復元するには、次の手順を実行します。

手順
  1. Sun StorEdge Enterprise Backup ソフトウェアの nwrestore 機能または recover コマンドを使用して、バックアップされているカレンダ情報を復元します。

    nwrestore を使用した場合は次のメッセージが出力されます。


    "File already exists. Do you want to overwrite, skip, backup, or rename?"
  2. overwrite を選択します。

    このメッセージは、バックアップツリーが単なるディレクトリ階層であるために表示されます。つまり、このツリーは空のファイルだけを含み、この状態は変化しません。