Calendar Server データベース内の各カレンダは、一意のカレンダ識別子 (ID) または calid によって識別されます。カレンダを作成するとき、calid を指定する必要があります。
ここで説明する内容は次のとおりです。
データベース内の各カレンダは、一意のカレンダ ID (calid) によって識別されます。次の calid 構文には、指定する項目が 3 つあります。
userid[@domain][:calendar-name]
指定する 3 つの項目は次のとおりです。
Calendar Server インスタンスのドメインで一意のユーザー ID。
ユーザーのドメイン名。
ホストされたドメインがない場合、ユーザーが属しているドメインには曖昧さがないため、ドメインの部分は省略可能です。
ホストされたドメインがあり、ドメインの部分が指定されていない場合、Calendar Server では ics.conf の service.defaultdomain で指定された値をドメインに使用します。ユーザーがデフォルトのドメインに属していない場合は、ドメイン部分を指定する必要があります。
ホストされたドメイン (仮想ドメインとも言う) については、第 11 章「ホストされたドメインの設定」および 第 13 章「ホストされたドメインの管理」を参照してください。
特定のユーザーにとって一意となるカレンダの名前で、省略可能です。所有者のデフォルトカレンダは 1 つだけですが、さまざまな目的のほかのカレンダを所有することが可能です。このようなデフォルト以外の各カレンダは、カレンダ名によって識別されます。たとえば、ユーザー John Doe の uid が jdoe である場合、そのデフォルトカレンダは jdoe@sesta.com になります。たとえば、リトルリーグチームのコーチが試合の記録を取るために使用する 補助カレンダは、次の calid として識別されることもあります。jdoe@sesta.com:baseball
calid を作成する場合、次の規則を念頭に置いてください。
カレンダ ID の大文字と小文字は区別されます。たとえば、JSMITH と jsmith は別の ID として認識されます。この方法は、メールアドレスの場合とは異なります。 メールアドレスは大文字と小文字が区別されません。たとえば、jsmith@sesta.com と JSMITH@SESTA.COM では、同じアドレスを指します。
カレンダ ID に空白文字を含めることはできません。 使用できる文字は次の文字に限定されています。
アルファベット (a-z、A-Z) と数字 (0-9) (つまり、ASCII 以外の文字は使用できない)
Special characters: ピリオド (.)、下線 (_)、ハイフンまたはダッシュ (-)、アットマーク (@)、アポストロフィー (')、パーセント記号 (%)、スラッシュ (/)、感嘆符 (!) の特殊文字
ユーザー ID は calid の一部であるため、ユーザー ID に空白文字を含める (たとえば j smith) ことはできません。空白文字が含まれるユーザー ID を持つユーザーは Calendar Server にログインすることはできますが、空白文字によってログイン後に問題が生じる可能性があります。
次に適切なカレンダ ID の例を示します。
jsmithjsmith:private_calendar jsmith@calendar.sesta.com:new-cal
ホストされたドメインを持つ前に作成された calid があり、ホストされていないドメインの calid からホストされたドメインの calid へ変換する場合、既存の calid にドメイン部分を追加するために使用できる csvdmig というユーティリティーがあります。このユーティリティーの使用方法については、「csvdmig」 を参照してください。