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Sun Java™ System Directory Server 5.2 2005Q1 管理ガイド 

第 16 章
Directory Server のトラブルシューティング

この章では、Directory Server のインストールとログインに関する基本的なトラブルシューティング情報を提供します。


インストールとログインのトラブルシューティング

表 16-1 一般的なインストールおよびログイン上の問題とその解決策 

問題

考えられる解決策

ライブラリが見つからないというメッセージが表示されます。

idsktune を実行し、少なくとも ERROR 条件はすべて修正します。また推奨されるパッチはすべてインストールします。

 

インストールしたが動作せず、アンインストールもできません。どうしたら良いでしょうか。

次に示す製品のレジストリファイルを削除します。削除しない場合、ほかの製品に悪影響が及びます。

  • Solaris システム: /var/sadm/install/productregistry (スーパーユーザーとしてインストールした場合)
  • AIX および HP-UX システム: /var/tmp/sw/productregistry
  • Red Hat システム: /var/tmp/productregistry
  • Windows: %SYSTEM_DIR%¥system32¥productregistry

続いて、部分的にインストールされたファイルを手動で削除した後、再インストールします。

 

インストールに失敗した理由がわかりません。インストールログがどこかに存在しますか。

はい。ログは次の場所に存在しています。

  • Solaris システム: /var/sadm/install/logs (スーパーユーザーとしてインストールした場合) または /var/tmp (通常のユーザーとしてインストールした場合)
  • その他の UNIX システム: /var/tmp
  • Windows システム: %TEMP% フォルダ
  •  

クライアントがサーバーを検出できません。

dirserv などのホスト名を使用して試してみます。

動作しない場合は、DNS など、使用しているネームサービスのリストにサーバーが含まれていることを確認します。次に dirserv.example.com などの完全修飾ドメイン名を試してみます。

動作しない場合は、192.168.0.30 などのホストの IP アドレスを使用して試してみます。

 

ポートが使用中です。

アップグレード中の場合は、アップグレードの前に Directory Server を停止しなかった可能性があります。古いサーバーを停止し、アップグレードしたサーバーを手動で起動します。

それ以外の場合は、インストールされているほかのサーバーがそのポートを使用している可能性があります。ポートが利用可能なままであるかどうかを調べるために、UNIX システムでは -a オプションを指定して netstat(1M) ユーティリティを使用するなど、適切なツールを使用して使用中のポートを調べてみます。

LDAP 認証エラーになりインストールに失敗します。

dirserv.example.com ではなく dirserv.nisDomain.Example.COM などの正しくない完全修飾ドメイン名をインストール中に指定した可能性があります。

 

Directory Manager の DN とパスワードを忘れてしまいました。

Directory Manager の DN は ServerRoot/slapd-serverID/config/dse.ldifnsslapd-rootdn の値として記録されています。

Directory Manager のパスワードは dse.ldifnsslapd-rootpw の値として記録されています。暗号化することを強く推奨するパスワードが暗号化されていない場合、 dse.ldif ではクリアテキストになり、{SSHA} などの暗号化スキーム識別子が先頭に付きません。

パスワードが暗号化されている場合、問題を手動で解決する必要があります。

  1. Directory Server を停止します。
  2. dse.ldif 内の nsslapd-rootpw の値を変更します。末尾にスペースを追加しないように注意します。
  3. dse.ldif を保存して閉じます。
  4. サーバーを再起動します。
  5. nsslapd-rootpw に割り当てた値を使用して Directory Manager としてログインします。
  6. 「個別パスワードポリシーの管理」で説明しているようにディレクトリマネージャーパスワードの暗号化スキームを設定し、もう一度パスワードを変更します。

管理者パスワードを忘れてしまいました。

サーバーをインストールしたときに使用した管理者パスワードを思い出せない場合は、Directory Manager のユーザー ID (デフォルトは cn=Directory Manager) と Directory Manager のパスワードを使用して Server Console にログインします。Directory Manager のユーザー ID またはパスワードを思い出せない場合は、前の項目の手順を参照してください。

Directory Manager にログインする準備が整ったら、次の手順を実行します。

  1. Server Console を起動します。
  2. Directory Manager としてログインします。
  3. 自分の設定情報を含む、Directory Server の Directory Server コンソールを開きます。インストールされている Directory Server インスタンスが 1 つだけの場合、設定情報はここにあります。
  4. 「ディレクトリ」タブをクリックして、o=NetscapeRoot > TopologyManagement の下にある Administrators ノードに移動します。
  5. パスワードを変更する管理者ユーザーをダブルクリックし、ポップアップ表示されたウィンドウでパスワードを変更して確認します。

この時点で、管理者ユーザー ID と変更したばかりのパスワードを使用して、Server Console にログインし直すことができます。

誤って 32 ビットバージョンの Directory Server をインストールしてしまいました。

代わりに 64 ビットバージョンを実行するにはどうしたらいいですか。

  1. すべてのサフィックスを LDIF にエクスポートします。
  2. すべてのデータベースファイルを削除します。
    データベースファイルはインスタンスの cn=config,cn=ldbm database,cn=plugins,cn=confignsslapd-directory で示されるパスにあります。
  3. 64 ビットコンポーネントをまだインストールしていない場合はインストールします。
  4. ServerRoot/bin/slapd/server/64/ns-slapd を実行可能にします。
  5. オペレーティングシステムが 32 ビットモードで実行中の場合は、64 ビットモードでリブートします。
  6. 必要に応じて、キャッシュサイズの設定を 32 ビットモードで動作するように変更します。
  7. エクスポートした LDIF ですべてのサフィックスを初期化します。
  8. サーバーを再起動します。
  9.  

誤って 64 ビットバージョンの Directory Server をインストールしてしまいました。

代わりに 32 ビットバージョンを実行するにはどうしたらいいですか。

  1. すべてのサフィックスを LDIF にエクスポートします。
  2. すべてのデータベースファイルを削除します。
    データベースファイルはインスタンスの cn=config,cn=ldbm database,cn=plugins,cn=confignsslapd-directory で示されるパスにあります。
  3. ServerRoot/bin/slapd/server/64/ns-slapd のモードを実行できないようにします。
  4. エクスポートした LDIF ですべてのサフィックスを初期化します。
  5. サーバーを再起動します。

インストールを処理したスクリプトを記述しました。作成したスクリプトでインストールを試みたら、インストールプログラムは 0 ではなく 73 を返しました。

何が起きたのでしょうか。

インストールプログラムは次のようなコードを返します。

 0 - SUCCESS
 1 - WARNING_REBOOT_REQUIRED
 2 - WARNING_PLATFORM_SUPPORT_LIMITED
 3 - WARNING_RESOURCE_NOT_FOUND
 4 - WARNING_CANNOT_WRITE_LOG
 5 - WARNING_LOCALE_NOT_SUPPORTED
50 - ERROR_FATAL
51 - ERROR_ACCESS
52 - ERROR_PLATFORM_NOT_SUPPORTED
53 - ERROR_NO_WINDOWING_SYSTEM_AVAILABLE
54 - ERROR_RESOURCE_NOT_FOUND
55 - ERROR_TASK_FAILURE
56 - ERROR_USER_EXIT
57 - ERROR_CANNOT_UPGRADE
58 - ERROR_NOTHING_TO_DO
59 - ERROR_IN_SERIALIZATION
60 - ERROR_ABNORMAL_EXIT
61 - ERROR_INCOMPATIBLE_STATEFILE
62 - ERROR_UNKNOWN_COMMANDLINE_OPTION
70 - ERROR_NOT_INSTALLED
71 - PARTIALLY_UNINSTALLED
72 - FULLY_UNINSTALLED
73 - INSTALLED
74 - ERROR_FAILED
75 - ERROR_STOPPED
76 - ERROR_STOPPED_ON_ERROR
77 - PARTIALLY_INSTALLED

つまり、73 はインストールに成功したことを示しています。



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