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Sun Java™ System Directory Server 5 2004Q2 管理ガイド 

第 16 章
Directory Server のトラブルシューティング

この章では、Directory Server のインストールに関する基本的なトラブルシューティング情報を提供します。


インストールのトラブルシューティング

表 16-1 一般的なインストール上の問題とその解決策 

問題

考えられる解決策

ライブラリが見つからないというメッセージが表示される

idsktune を実行し、少なくとも ERROR 条件はすべて修正する。また推奨されるパッチはすべてインストールする

 

インストールしたが動作せず、アンインストールもできない。どうしたら良いか

製品のレジストリファイルを削除する。削除しない場合、ほかの製品に悪影響が及ぶ

  • Solaris システム : /var/sadm/install/productregistry (スーパーユーザーとしてインストールした場合)
  • AIX および HP-UX システム : /var/tmp/sw/productregistry
  • Red Hat システム : /var/tmp/productregistry
  • Windows : %SYSTEM_DIR%¥system32¥productregistry

続いて、部分的にインストールされたファイルを手動で削除した後、再インストールする

 

インストールに失敗した理由がわからない。インストールログがどこかに存在するか

はい。ログは次の場所に存在している

  • Solaris システム : /var/sadm/install/logs (スーパーユーザーとしてインストールした場合) または /var/tmp (通常のユーザーとしてインストールした場合)
  • その他の UNIX システム : /var/tmp
  • Windows システム : %TEMP% フォルダ
  •  

クライアントがサーバーを検出できない

dirserv というようにホスト名を使用して試す

動作しない場合は、DNS など、使用しているネームサービスのリストにサーバーが含まれていることを確認する。次に dirserv.example.com などの完全修飾ドメイン名を試す

動作しない場合は、192.168.0.30 などのホストの IP アドレスを使用して試す

 

ポートが使用中である

アップグレード中である場合は、アップグレードの前に Directory Server を停止しなかった可能性がある。古いサーバーを停止し、アップグレードしたサーバーを手動で起動する

そうでない場合は、インストールされているほかのサーバーがそのポートを使用している可能性がある。ポートが利用可能なままであるかどうかを調べるために、UNIX システムでは -a オプションを指定して netstat(1M) ユーティリティを使用するなど、適切なツールを使用して使用中のポートを調べる

LDAP 認証エラーになりインストールに失敗する

dirserv.example.com ではなく dirserv.nisDomain.Example.COM などの正しくない完全修飾ドメイン名をインストール中に指定した可能性がある

 

Directory Manager の DN とパスワードを忘れてしまった場合

Directory Manager の DN は ServerRoot/slapd-serverID/config/dse.ldifnsslapd-rootdn の値として記録されている

Directory Manager のパスワードは dse.ldifnsslapd-rootpw の値として記録されている。暗号化することを強く推奨するパスワードが暗号化されていない場合、dse.ldif ではクリアテキストになり、{SSHA} などの暗号化スキーム識別子が先頭に付かない

パスワードが暗号化されている場合、問題は手動で解決する必要がある

1. Directory Server を停止する

2. dse.ldif 内の nsslapd-rootpw の値を変更する。末尾にスペースを追加しないように注意する

3. dse.ldif を保存して閉じる

4. サーバーを再起動する

5. nsslapd-rootpw に割り当てた値を使用して Directory Manager としてログインする

6. 『Directory Server 管理ガイド』で説明しているように Directory Manager パスワードの暗号化スキームを設定し、もう一度パスワードを変更する

誤って 32 ビットバージョンの Directory Server をインストールしてしまった

代わりに 64 ビットバージョンを実行する方法について

1. 『Directory Server 管理ガイド』で説明しているように、すべてのサフィックスを LDIF にエクスポートする

2. すべてのデータベースファイルを削除する。
データベースファイルはインスタンスの cn=config,cn=ldbm database,cn=plugins,cn=confignsslapd-directory で示されるパスにある

3. 64 ビットコンポーネントをまだインストールしていない場合はインストールする

4. ServerRoot/bin/slapd/server/64/ns-slapd を実行可能にする

5. オペレーティングシステムが 32 ビットモードで実行中の場合は、64 ビットモードでリブートする

6. 必要に応じて、キャッシュサイズの設定を 32 ビットモードで動作するように変更する

7. 『Directory Server 管理ガイド』で説明しているように、エクスポートした LDIF ですべてのサフィックスを初期化する

8. サーバーを再起動する

 

誤って 64 ビットバージョンの Directory Server をインストールしてしまった

代わりに 32 ビットバージョンを実行する方法について

1. 『Directory Server 管理ガイド』で説明しているように、すべてのサフィックスを LDIF にエクスポートする

2. すべてのデータベースファイルを削除する。
データベースファイルはインスタンスの cn=config,cn=ldbm database,cn=plugins,cn=confignsslapd-directory で示されるパスにある

3. ServerRoot/bin/slapd/server/64/ns-slapd のモードを実行できないようにする

4. 『Directory Server 管理ガイド』で説明しているように、エクスポートした LDIF ですべてのサフィックスを初期化する

5. サーバーを再起動する

インストールを処理したスクリプトを記述した。作成したスクリプトでインストールを試みたが、インストールプログラムは 0 ではなく 73 を返した

何が起きたのか

インストールプログラムでは、次のようにコードを返す

 0 - SUCCESS
 1 - WARNING_REBOOT_REQUIRED
 2 - WARNING_PLATFORM_SUPPORT_LIMITED
 3 - WARNING_RESOURCE_NOT_FOUND
 4 - WARNING_CANNOT_WRITE_LOG
 5 - WARNING_LOCALE_NOT_SUPPORTED
50 - ERROR_FATAL
51 - ERROR_ACCESS
52 - ERROR_PLATFORM_NOT_SUPPORTED
53 - ERROR_NO_WINDOWING_SYSTEM_AVAILABLE
54 - ERROR_RESOURCE_NOT_FOUND
55 - ERROR_TASK_FAILURE
56 - ERROR_USER_EXIT
57 - ERROR_CANNOT_UPGRADE
58 - ERROR_NOTHING_TO_DO
59 - ERROR_IN_SERIALIZATION
60 - ERROR_ABNORMAL_EXIT
61 - ERROR_INCOMPATIBLE_STATEFILE
62 - ERROR_UNKNOWN_COMMANDLINE_OPTION
70 - ERROR_NOT_INSTALLED
71 - PARTIALLY_UNINSTALLED
72 - FULLY_UNINSTALLED
73 - INSTALLED
74 - ERROR_FAILED
75 - ERROR_STOPPED
76 - ERROR_STOPPED_ON_ERROR
77 - PARTIALLY_INSTALLED

つまり、73 はインストールに成功したことを示している



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