Enterprise Manager で Sun JMS IQ Manager を管理できます。実行できるタスクは次のとおりです。
トピックとキューの監視
メッセージの送信とパブリッシュ
メッセージのプロパティーの表示
メッセージのペイロードの表示と編集
Enterprise Manager は、Sun JMS IQ Manager、Sun Java System Message Queue、および Sun Java Message Service グリッド (JMS グリッド) の共通の管理環境となります。ただし、メッセージサーバーが異なれば、サポートされる監視および管理機能のレベルも異なります。
Enterprise Manager の基本情報については、「Enterprise Manager の基本」を参照してください。
「トピック」は、1 つの「パブリッシャー」が不特定多数の「サブスクライバ」に対してメッセージを伝送する「パブリッシュ/サブスクライブ (pub/sub)」メッセージングドメインに準拠します。メッセージサーバーがトピックにメッセージをパブリッシュすると、すべてのサブスクライバがそのメッセージを受信することが保証されます。
「キュー」は、1 つの「送信側」が厳密に 1 つの「受信側」に対してメッセージを配信する「ポイントツーポイント (p2p または PTP)」メッセージングドメインに準拠します。メッセージサーバーがキューにメッセージを送信すると、そのキューで「待機している」受信側が多数存在する場合であっても、そのメッセージが 1 回かぎり受信されそれ以上は受信されないことが保証されます。これは、ほかのキュー実装でのサブスクライバプールと同等です。
pub/sub と PTP のこの相違を除けば、トピックとキューはよく似ています。
メッセージには、メッセージがいつパブリッシュまたは送信されたかを示す、「エンキュー時間」と呼ばれるタイムスタンプがあります。
サブスクライバまたは受信側で読み取りおよびコミットされたメッセージは、クリーンアップの対象となります。クリーンアップ後、もっとも低いシーケンス番号が、配信および正常にコミットされたメッセージの数だけ数値が増えます。
Enterprise Manager を使用して、トピックとキュー内のメッセージトラフィックを監視できます。
Enterprise Manager の「エクスプローラ」パネルで、「JMS IQ Manager」ノードを選択します (たとえば、IQ_Manager_18007)。
「詳細」パネルで「トピック」タブをクリックします。
次の表に、「トピック」タブの列を示します。
列名 |
説明 |
---|---|
トピック名 |
トピックの名前。 |
最小シーケンス番号 |
このトピックで使用できるもっとも古いメッセージのシーケンス番号。使用できるメッセージがない場合、この列には、最後に処理されたメッセージのシーケンス番号が示されます。 |
最大シーケンス番号 |
このトピックで使用できるもっとも新しいメッセージのシーケンス番号。使用できるメッセージがない場合、この列には、最後に処理されたメッセージのシーケンス番号が示されます。 |
使用可能な数 |
このトピックで、未処理のサブスクライバがまだ 1 つ以上残っているメッセージの数。 |
サブスクライバの数 |
このトピックでメッセージを消費するように登録されたサブスクライバの数 (現在切断されている持続性サブスクライバを含む)。 |
最後にパブリッシュされた日付/時間 |
トピックで現在使用できるもっとも新しいメッセージの日付とタイムスタンプ。使用できるメッセージがない場合、この列には、最後のパブリケーション日付と最後のメッセージの時刻が示されます。 |
「キュー」タブをクリックします。
次の表に、「キュー」タブの列を示します。
列名 |
説明 |
---|---|
キュー名 |
キューの名前。 |
最小シーケンス番号 |
このキューで使用できるもっとも古いメッセージのシーケンス番号。使用できるメッセージがない場合、この列には、最後に処理されたメッセージのシーケンス番号が示されます。 |
最大シーケンス番号 |
このキューで使用できるもっとも新しいメッセージのシーケンス番号。使用できるメッセージがない場合、この列には、最後に処理されたメッセージのシーケンス番号が示されます。 |
使用可能な数 |
キュー内の未処理のメッセージの数。 |
受信側の数 |
このキューの受信側の数。 |
最後にパブリッシュされた日付/時間 |
キューで現在使用できるもっとも新しいメッセージの日付とタイムスタンプ。使用できるメッセージがない場合、この列には、最後のパブリケーション日付と最後のメッセージの時刻が示されます。 |
トピックまたはキューを選択すると、「詳細」パネルの下の「メッセージ」タブにトピックまたはキューの情報が表示されます。「メッセージ」タブにはツールバーがあります。
ジャーナル処理を有効にすると、ツールバーの「ライブの表示」アイコン、「ジャーナルの表示」アイコンをクリックして、ライブメッセージとジャーナルメッセージの表示を切り替えられます。ジャーナル処理を無効にすると、これらのボタンは表示されません。
「トピック」には、「サマリー」タブと「サブスクライバ」タブも含まれます。「サブスクライバ」タブには、持続性サブスクライバの情報が表示されます。ツールバーを使用して、新しい持続性サブスクライバを作成したり、既存の持続性サブスクライバを登録解除したりすることができます。
Enterprise Manager からメッセージを送信およびパブリッシュすることができます。メッセージはテキストでもバイナリでも指定できます。
「トピックとキューの監視」の説明に従って、トピックまたはキューを選択します。
「メッセージ」タブで「送信/パブリッシュ」アイコンをクリックします。
「新規メッセージの送信/パブリッシュ」ダイアログボックスが開きます。
テキストメッセージをパブリッシュする場合は、「テキスト」オプションを選択して、テキストを入力するかテキストファイルを指定します。
バイナリメッセージをパブリッシュする場合は、「2 進数」オプションを選択して、バイナリファイルを指定します。
「生存期間」、「優先度」、および「デリバリモード」の各フィールドのデフォルト値を確認します。必要に応じてデフォルト値を変更します。
「生存期間」フィールドのデフォルト値は 0 です。これは、メッセージが期限切れにならないことを指定しています。
「送信」をクリックします。
メッセージのプロパティーを表示できます。メッセージタイプ、送信先名、有効期限などのプロパティーがあります。
「トピックとキューの監視」の説明に従って、トピックまたはキューを選択します。
「メッセージ」タブでメッセージを選択し、「プロパティー」アイコンをクリックします。
「メッセージのプロパティーの表示」ダイアログボックスが開きます。次の表に、メッセージのプロパティーを示します。
プロパティー名 |
説明 |
---|---|
相関 ID |
メッセージを前のメッセージまたはアプリケーション固有の識別子に関連付けるために使用される識別子。デフォルトの内部値は、Sun-SeeBeyond です。 |
タイムスタンプ |
メッセージが受信された日付と時刻。 |
メッセージのペイロードサイズ |
メッセージのペイロードのサイズ (バイト単位)。 |
メッセージソースファイル |
メッセージが持続的である場合、このプロパティーには、メッセージが格納されているデータベースファイルの完全修飾名が表示されます。 |
タイプ |
テキスト、バイト列などの、メッセージのメッセージタイプ。 |
メッセージエンキュー時間 |
メッセージがメッセージ送信先で受信された日付と時刻。 |
デリバリモード |
メッセージが持続的かそうでないかを示します。 |
メッセージサイズ |
JMS ヘッダーを含めたメッセージのサイズ (バイト単位)。 |
シーケンス番号 |
メッセージのシーケンス番号。 |
再デリバリフラグ |
このメッセージの再デリバリが設定されているかどうかを示します。 |
送信先名 |
トピックまたはキューの名前。 |
メッセージ ID |
メッセージの一意の識別番号。 |
優先度 |
メッセージの優先度 (0 から 9)。もっとも低い優先度は 0 です。もっとも高い優先度は 9 です。 |
有効期限 |
メッセージの有効期限が切れる日付と時刻。 |
メッセージの本文サイズ |
メッセージの本文のサイズ (バイト単位)。 |
確認が終わったら、「閉じる」をクリックします。
メッセージには、ヘッダーとペイロードという 2 つの主要コンポーネントがあります。ヘッダーには、メッセージのメタデータが含まれます。ペイロードには、メッセージの実際の内容が含まれます。
Enterprise Manager で、ライブテキストメッセージのペイロードを表示および編集できます。ジャーナルテキストメッセージのペイロードを表示および再パブリッシュすることもできます。
「トピックとキューの監視」の説明に従って、トピックまたはキューを選択します。
「メッセージ」タブでメッセージを選択し、「表示/編集」アイコンをクリックします。
「テキストメッセージのペイロード (ライブ)」ダイアログボックスが開きます。
メッセージ中のキャリッジリターンと改行文字を表示するには、「キャリッジリターン/改行の表示」チェックボックスを選択します。
メッセージに XML が含まれている場合、XML をブラウザ形式で表示するには、「XML の表示」をクリックします。
ペイロードを変更するには、次のいずれかを行います。
テキスト領域のテキストを変更して、「ペイロードの変更」をクリックします。
「ファイルから」オプションを選択し、テキストファイルを変更して、「ペイロードの変更」をクリックします。
メッセージを削除するには、「削除」をクリックします。
ペイロードをファイルに保存するには、「ペイロードのダウンロード」をクリックします。
「トピックとキューの監視」の説明に従って、トピックまたはキューを選択します。
「メッセージ」タブでメッセージを選択し、「表示/編集」アイコンをクリックします。
「テキストメッセージのペイロード (ジャーナル)」ダイアログボックスが開きます。
メッセージ中のキャリッジリターンと改行文字を表示するには、「キャリッジリターン/改行の表示」チェックボックスを選択します。
メッセージに XML が含まれている場合、XML をブラウザ形式で表示するには、「XML の表示」をクリックします。
ペイロードをトピックまたはキューに再パブリッシュするには、「再パブリッシュ」をクリックします。
ペイロードをファイルに保存するには、「ペイロードのダウンロード」をクリックします。
Enterprise Manager で、ライブバイトメッセージのペイロードを表示できます。ペイロードの編集はできません。
「トピックとキューの監視」の説明に従って、トピックまたはキューを選択します。
「メッセージ」タブでメッセージを選択し、「表示/編集」アイコンをクリックします。
「バイトメッセージのペイロード (ライブ)」ダイアログボックスが開きます。
メッセージを削除するには、「削除」をクリックします。
ペイロードをファイルに保存するには、「ペイロードのダウンロード」をクリックします。