コラボレーションに外部アプリケーションを接続すると、Java CAPS IDE によって適切なアダプタがリンクに自動的に割り当てられます。各アダプタにはデフォルト構成プロパティーを含むテンプレートが用意されていますが、これらのプロパティーには接続マップからアクセスできます。次の節では、SAP BAPI アダプタコンポーネントの構成方法について説明します。
「インバウンドアダプタプロパティー」には、SAP R/3 から Java CAPS へのデータ受信に必要なパラメータが含まれています。次のサーバー接続設定の構成は、「インバウンドアダプタプロパティー」ウィンドウで行います。
次の「サーバー接続設定」は外部データベースによって使用されます。
表 1–5 インバウンドアダプタ — サーバー接続設定
「アウトバウンドアダプタプロパティー」には、Java CAPS から SAP R/3 への通信に必要なパラメータが含まれています。次のサーバー接続設定の構成は、「アウトバウンドアダプタプロパティー」ウィンドウで行います。
次の「クライアント接続設定」はアウトバウンドアダプタによって使用されます。
表 1–6 アウトバウンドアダプタ — クライアント接続設定
名前 |
説明 |
必要な値 |
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クライアント接続モード |
SAP R/3 へのログオン時に使用するクライアント接続のタイプを決定します。 |
「自動」または「手動」。 デフォルトのモードは「自動」です。 |
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RFC トレースを有効にするには「RFC トレースを有効化」プロパティーを使用します。トレースファイルは rfcnumber.trc であり、rfc00310_0156.trc のようになります。 |
「はい」または「いいえ」。 デフォルトのモードは「いいえ」です。RFC トレースは無効化されます。 「RFC トレースを有効化」パラメータを「はい」に設定すると、JCo と RFC の両方のトレースログが作成されます。どちらも次の配下の同じ場所に作成されます。
JCo トレースログは、Java ランタイム、バージョン、およびパスの情報を提供します。これはマニフェストも提供します。 「RFC トレースを有効化」を「いいえ」に設定すると、トレースファイルは生成されません。 |
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トレースレベルは、トレースファイル内の情報の複雑さを指定します。0 はトレースファイル内で診断情報の最小トレースロギングを提供し、5 は最大トレースロギングを提供します。 |
0 から 5 までの整数値。 デフォルトの数値は 0 です。 「RFC トレースレベルを有効化」の影響を受けるのは、JCo トレースレベルだけです。RFC トレースレベルはその影響を受けません。 |
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トランザクションモードを指定します。 非トランザクション BAPI 呼び出しによって実行されたアクションは、SAP R/3 によってすぐに自動的にコミットされます (自動コミット)。このモードでは、OTD の execute() メソッドを使用します。 トランザクション RFC (tRFC) アダプタはメッセージの繰り返しを避けるために、一意のトランザクション ID (TID) を使って SAP R/3 との通信を行います。このモードでは、OTD の executeAsynchronous(eid) メソッドを使用します。 VIA COMMIT/ROLLBACK BAPI 1 段階コミットを実行します。この場合、BAPI 呼び出しで実行されたアクションをコミットまたはロールバックするには、BAPI_TRANSACTION_COMMIT または BAPI_TRANSACTION_ROLLBACK を呼び出します。このモードでは、BAPI/RFC OTD の commit および rollback メソッドを使用する必要があります。 |
「非トランザクション」、「トランザクション RFC (tRFC)」、または「VIA COMMIT/ROLLBACK BAPI」のトランザクションモード。 デフォルトのモードは「非トランザクション」です。 |
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トランザクション ID 検証データベースの場所を指定します。. TID を持続化するファイルベースのデータベースを名前を指定します。このアダプタから送信されたすべてのトランザクションの処置を記録するデータベースファイルへのパスを指定します。このデータベースは、トランザクションが次のいずれであるかを記録します。
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データベースファイルへの有効なパス。 たとえば、可能なデフォルト場所は、次のとおりです。 C:\JavaCAPS6\data\SapTRFC.TIDdb |
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アウトバウンドアダプタ用のトランザクション ID (TID) データベースの最大行数を指定します。 このプロパティーを設定するのは、tRFC が使用される場合だけです。このプロパティーは、もっとも古い行が削除され、対応する TID が SAP R/3 上で確認されるまで保持される、アウトバウンド TID データベース内の最大行数を指定します。SAP R/3 はこの確認により、それらの TID を TID 追跡データベースから削除し、リソース消費を減らすことができます。 |
少なくとも 1 行。 デフォルトは 200 行です。 |
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ABAP デバッグウィンドウを有効にします。 「ABAP デバッグウィンドウを有効化」プロパティーを有効にすると、Application Server 上で ABAP デバッグウィンドウが開きます。このウィンドウには、SAP R/3 によって呼び出された RFC 対応 ABAP アプリケーションのデバッグ情報が表示されます。 このプロパティーが機能するのは、SAPGUI ソフトウェアが Application Server にインストールされている場合だけです。 |
「はい」または「いいえ」。 デフォルトのモードは「いいえ」です。ABAP デバッグウィンドウは無効化されます。 |
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アウトバウンドアダプタの負荷分散を有効にします。 このプロパティーを使えば、SAP R/3 が提供する作業負荷分散を活用できます。SAP R/3 が作業負荷分散を提供する目的は、あるサーバーグループ内で、SAP メッセージサーバーがその時点で応答時間がもっとも短いと判断した SAP アプリケーションサーバーに、要求を自動的にルーティングすることです。 負荷分散を無効化する場合は、「システム番号」プロパティーを使用します。 |
「はい」または「いいえ」。 デフォルトのモードは「いいえ」です。負荷分散はデフォルトで無効化されます。 |