geopg takeover コマンドを実行すると、ソフトウェアにより、スタンバイクラスタ上の Oracle Data Guard Broker 構成内のデータベースが有効であることが確認されます。このデータベースはテイクオーバー後にプライマリデータベースになります (無効なデータベースへのテイクオーバーは実行できません)。また、ソフトウェアにより、Oracle Data Guard コマンド行インタフェース show configuration コマンドが SUCCESS 状態を示すか、または健全性検査のためビジー状態であるかが確認されます (ORA-16610)。show configuration コマンドによってその他の Oracle エラーコードが返される場合は、テイクオーバーは失敗します。
元の主クラスタ cluster-paris に到達できる場合は、ソフトウェアにより、アプリケーションリソースグループはオフライン状態となり、Unmanaged 状態になります。
元のスタンバイクラスタ cluster-newyork 上で、ソフトウェアにより、次の処理が実行されます。
Oracle Data Guard コマンド行インタフェース failover to standby-database-name immediate コマンドを実行します。
RoleChange_ActionCmd プロパティーによって指定されているスクリプトを実行します。
テイクオーバー前に元のスタンバイクラスタで保護グループが有効だった場合、すべての Oracle シャドウ RAC サーバープロキシリソースグループ およびアプリケーションリソースグループをオンラインにします。
コマンドが正常に実行された場合、スタンバイクラスタ cluster-newyork が保護グループの新しい主クラスタになります。ローカルクラスタ上の保護グループの役割に従って、保護グループの Oracle Data Guard Broker 構成と関連付けられているデータベースの役割が逆転します。Oracle シャドウ RAC サーバープロキシリソースグループ とその他のアプリケーションリソースグループは、新しい主クラスタ上でオンラインになります。 元の主クラスタにアクセスできる場合、このクラスタが保護グループの新しいスタンバイクラスタになります。保護グループの Oracle Data Guard Broker 構成に関連付けられているすべてのデータベースの複製は停止されます。
テイクオーバーが正常に完了すると、データ複製は停止します。複製を引き続き中断したままにする場合は、geopg start コマンドを -n オプション付きで実行します。このオプションを指定すると、新しい主クラスタから新しいスタンバイクラスタへのデータ複製が行われません。
以前の操作に失敗する場合、コマンドによって、エラーが返されます。個々のコンポーネントの状態を表示するには、geoadm status コマンドを実行します。たとえば、失敗の原因によっては、保護グループの Configuration の状態が Error 状態に設定されることがあります。保護グループは、有効になっている場合と無効になっている場合があります。
保護グループの Configuration の状態が Error 状態に設定されている場合は、「Oracle Data Guard 保護グループを検証する方法」の手順に従って、保護グループを再検証します。
個々のパートナークラスタ上で保護グループの構成が一致していない場合は、「Oracle Data Guard 保護グループを再同期する方法」の手順に従って、構成を再同期させる必要があります。