両方のクラスタでデータ複製、リソースグループ、およびリソースの構成を行う前またはあとに、保護グループの構成をパートナークラスタに複製できます。
Oracle Data Guard 保護グループ構成をパートナークラスタに複製する前に、次の条件が満たされていることを確認します。
保護グループが (ローカルクラスタ上ではなく) リモートクラスタで定義されている。
リモートクラスタ上の保護グループ内に存在する Oracle Data Guard Broker 構成がローカルクラスタに存在している。
リモートクラスタ上の保護グループ内に存在するアプリケーションリソースグループがローカルクラスタに存在している。
リソースグループの Auto_start_on_new_cluster プロパティーが False に設定されている。このプロパティーは clresourcegroup show コマンドを使用して表示できます。
phys-node-n# clresourcegroup show -p Auto_start_on_new_cluster apprg |
次のように、Auto_start_on_new_cluster プロパティーを False に設定します。
phys-node-n# clresourcegroup set -y Auto_start_on_new_cluster=False apprg1 |
Auto_start_on_new_cluster プロパティーを False に設定することにより、Sun Cluster リソースグループマネージャーが保護グループで自動的にリソースグループを起動するのを防ぐことができます。リモートクラスタが実行されていて、このリソースグループのスタンバイクラスタであることを確認するために、Sun Cluster Geographic Edition ソフトウェアは再起動し、リモートクラスタと通信します。Sun Cluster Geographic Edition ソフトウェアは主クラスタ上のリソースグループを自動的に起動することはありません。
保護グループが有効な場合、主クラスタ上でのみアプリケーションリソースグループがオンラインになっている必要があります。
対象のリソースグループがすべてのクラスタに存在する前に、保護グループのアプリケーションリソースグループリストに Oracle Data Guard Broker 構成の シャドウ RAC サーバープロキシリソースグループ を追加していません。
シャドウ RAC サーバープロキシリソースグループ を保護グループに追加できるようになる前に、パートナークラスタに保護グループ構成を複製する必要があります。
保護グループが存在するクラスタの保護グループに、Oracle Data Guard 構成を正常に追加すると、Oracle Data Guard によって、クラスタに シャドウ RAC サーバープロキシリソースグループ が作成されます。次に示すのは、保護グループに シャドウ RAC サーバープロキシリソースグループ を正常に追加する方法です。
Oracle Data Guard 保護グループが Oracle Data Guard Broker 構成を含まない場合、一度パートナークラスタの保護グループを複製し、Oracle Data Guard Broker 構成を保護グループに追加すると、Oracle Data Guard によって シャドウ RAC サーバープロキシリソースグループ が両方のクラスタに追加されます。
Oracle Data Guard 保護グループをパートナークラスタに複製する場合、この保護グループが Oracle Data Guard Broker 構成を含み、一方のクラスタの シャドウ RAC サーバープロキシリソースグループ を含まず、パートナークラスタ上で複製されないとき、Oracle Data Guard は シャドウ RAC サーバープロキシリソースグループ をパートナークラスタに作成します。
シャドウ RAC サーバープロキシリソースグループ が両方のクラスタに存在するようになると、そのリソースグループを保護グループに追加できます。
phys-newyork-1 にログインします。
この手順を完了するには、ユーザーに Geo Management RBAC 権利プロファイルが割り当てられている必要があります。 RBAC の詳細は、『Sun Cluster Geographic Edition のシステム管理』の「Sun Cluster Geographic Edition ソフトウェアと RBAC」を参照してください。
保護グループ構成をパートナークラスタに複製します。
phys-newyork-1# geopg get -s partnershipname ODGprotectiongroup |
どのパートナーシップから保護グループ構成情報を取得するかを指定します。
保護グループの名前を指定します。
geopg get コマンドは、リモートクラスタから保護グループの構成情報を取得して、その保護グループをローカルクラスタ上に作成します。
geopg get コマンドは、Sun Cluster Geographic Edition に関連するエンティティーを複製します。Sun Cluster エンティティーを複製する方法については、『Sun Cluster データサービスの計画と管理 (Solaris OS 版)』の「リソースグループ、リソースタイプ、およびリソースの構成データを複製およびアップグレードする」を参照してください。
この例では、sales-pg の構成を cluster-newyork に複製する方法を示します。
# rlogin phys-newyork-1 -l root phys-newyork-1# geopg get -s paris-newyork-ps sales-pg |
この例では、リモートクラスタ cluster-paris から取得された保護グループの構成情報を、ローカルクラスタ cluster-newyork 上のデータ複製サブシステムで検証します。
検証に成功した場合、Configuration の状態が OK に設定され、ローカルクラスタ上に保護グループが作成されます。
検証が失敗した場合は、保護グループがローカルクラスタ上に作成されません。エラーを解決して、保護グループの複製をもう一度実行してください。