Oracle Data Guard Broker 構成を定義するには、次の情報を決定する必要があります。
Oracle Data Guard Broker 構成の名前。たとえば、cluster-paris クラスタと cluster-newyork クラスタ間で複製される mysales.com。
複製に参加する固有のデータベース名。たとえば、sales (cluster-paris クラスタ上) および salesdr (cluster-newyork クラスタ上)。
次のデータベースの Oracle サービス名。たとえば、sales -svc (cluster-paris クラスタ上) および salesdr-svc (cluster-newyork クラスタ上)。これらの名前は tnsnames.ora ファイルに保持されています。このファイルは複製中の Oracle データベースをホストしているノードの ${ORACLE_HOME}/network/admin ディレクトリまたは Oracle ネーミングサービスディレクトリにあります。
Oracle Data Guard Broker 構成のデータベースのスタンバイのタイプ。physical または logical を設定できます。
Oracle Data Guard Broker 構成の複製モード。MaxPerformance、MaxAvailability、または MaxProtection を設定できます。
プライマリデータベースとスタンバイデータベースのペア間での Oracle Data Guard 複製を構成したあと、${ORACLE_HOME}/bin/dgmgrl コマンドを使用して Oracle Data Guard Broker 構成を作成できます。このコマンドを使用すると、以前に一覧表示された Oracle Data Guard Broker プロパティーを設定し、取得できます。
また、各クラスタ上の Oracle RAC データベースを管理する RAC サーバープロキシリソースグループ の名前を決定する必要があります。 これらの名前は、clsetup コマンドから実行される Data Service 構成ウィザードを使用するか、『Sun Cluster Data Service for Oracle RAC Guide for Solaris OS』の付録 D「Command-Line Alternatives」の手順に従って構成します。
次の表に示す Oracle Data Guard Broker 構成プロパティーのうち、Protection Mode プロパティーのみが Sun Cluster Geographic Edition を使用して変更できます。DelayMins、MaxFailure、MaxConnections、NetTimeout プロパティーなどの、構成内のその他の Oracle Data Guard Broker プロパティーは、Sun Cluster Geographic Edition ソフトウェアを使用して変更できません。これらのプロパティーを調整するには、手動で Oracle Data Guard Broker コマンドを使用する必要があります。または、SQL*Plus を使用して、spfile サーバーパラメータファイルまたは init${SID}.ora ファイルに保持されている適切なパラメータを手動で変更して、調整する必要があります。
プロパティー |
可能な値 |
説明 |
---|---|---|
Protection Mode |
MaxPerformance、MaxAvailability、または MaxProtection |
Oracle によって使用されているデータ複製モード。非同期 (MaxPerformance) から同期 (MaxProtection) の範囲。 |
Standby type |
physical または logical |
実行される複製の種類。プライマリデータベースの定義の一部として保持されている Redo Apply (physical) または SQL Apply (logical) のいずれかです。 |
Configuration name |
プライマリデータベースとスタンバイデータベースを構成する Oracle Data Guard Broker 構成の名前。 |
|
Primary database |
プライマリデータベースの名前、そのネットサービス名、およびそのデータベースのスタンバイのタイプ |
|
Secondary database |
スタンバイデータベースの名前とそのネットサービス名。 |
Sun Cluster Geographic Edition ソフトウェアでは、スイッチオーバーとテイクオーバー操作中の Oracle Data Guard Broker 構成の役割の変更を修正します。
Oracle Data Guard Broker 構成の詳細は、Oracle Data Guard Broker のマニュアル を参照してください。