OpenBoot 3.x コマンド・リファレンスマニュアル

変数設定の表示と変更

NVRAM システム変数は、表 3-3に示すコマンドを使用して表示、変更できます。

表 3-3 システム変数の表示と変更

コマンド  

説明 

printenv

すべての現在の変数とデフォルト値を表示します。 

printenv variable は指定する変数の現在値を表示します。

setenv variable value

variable を 10 進またはテキスト値 valueに設定します。

(変更は永続的ですが、通常はリセット後に初めて有効になります。) 

set-default variable

指定する変数の値を工場出荷時のデフォルトに設定します。 

set-defaults

変数設定を工場出荷時のデフォルトに戻します。 

password

security-password を設定します。 

以降でこれらのコマンドをどのように使用できるかを示します。


注 -

サン OS は OpenBoot システム変数を変更するための eeprom (1M) ユーティリティーを備えています。


システムの現在の変数設定のリストを表示するには、次のように入力します。


ok printenv 
Variable Name	             Value	                      Default Value
oem-logo	                  2c 31 2c 2d 00 00 00 00 ...
oem-logo?                  false	                      false
oem-banner
oem-banner?	               false	                      false
output-device	             ttya	                         screen
input-device	              ttya                         keyboard
sbus-probe-list	           03	                         0123
diag-file
diag-device	               net	                       net
boot-file
boot-device	               disk	                       disk net
auto-boot?	                false	                       true
fcode-debug?	              true	                       false
use-nvramrc?	              false	                       false
nvramrc
screen-#columns	           80	                          80
screen-#rows	               34	                          34
security-mode	              none	                       none
security-password
security-#badlogins	         0
diag-switch?	               true	                        false
ok

現在の設定の書式付きリストでは、数値変数は 10 進数で示されます。

変数設定を変更するには、次のように入力します。


ok setenv
 variable-name value

variable-name は変数の名前であり、valueは変数に該当する数値またはテキスト文字列です。数値のデータ型は、0x を前に付けなければ 10 進になります。0x は 16 進数の修飾子です。

たとえば、auto-boot? 変数の設定を false に変更するには、次のように入力します。


ok setenv auto-boot? false
ok 


注 -

多くの場合、変数の値を変更しても、そのままでは OpenBoot ファームウェアの動作には無効です。次の電源再投入またはシステムリセットで初めて、ファームウェアはそれらの変数の新しい値を使用します。


set-default 変数と set-defaults コマンドを使用して、変数の特定の 1 つまたは大部分をもとのデフォルト設定に戻すことができます。

たとえば、auto-boot? 変数をそのもとのデフォルト設定 (true) に戻すには、次のように入力します。


ok set-default auto-boot?
ok

大部分の変数をそれぞれのもとのデフォルト設定に戻すには、次のように入力します。


ok set-defaults
ok

SPARC システムでは、マシンのパワーアップ処理の間「Stop-N」を押し下げておくことにより、NVRAM 変数をそれぞれのデフォルト設定に戻すことができます。このコマンドを発行するときは、SPARC システムに電源を投入した直後に「Stop-N」を押し、数秒間またはバナーが表示されるまで (ディスプレイが使用できる場合)、押さえたままにしておきます。これにより、SPARC と互換性のあるマシンの NVRAM の内容をデフォルト設定にもどすことができます。