Solaris 8 インストールガイド (Intel 版)

システムをバックアップする方法


注意 - 注意 -

Solaris オペレーティング環境をアップグレードする前に既存のファイルシステムをバックアップしてください。バックアップにテープなどの取り外し可能な媒体を使用すると、データの損失、損傷、破壊など、万一の場合に備えることができます。


Solaris Web Start の「バックアップ用の媒体を指定 (Specify Backup Media)」画面を使用すれば、システムをローカルのディスクや、ローカルのテープ、リモートのファイルシステムにバックアップできます。

バックアップ手順が決められていない場合は、次の手順に従ってファイルシステムの完全バックアップをテープにとってください。システムのバックアップ方法やスケジュールバックアップの設定方法の詳細は、『Solaris のシステム管理 (第 1 巻)』を参照してください。

  1. スーパーユーザーになります。

  2. システムをシャットダウンします。


    # init 0
    
  3. シングルユーザーモードでシステムをブートします。


    ok boot -s
    
  4. ファイルシステムの整合性を


    注 -

    ファイルシステムの整合性を検査すれば、バックアップするデータが壊れていないことを確認できます。電源の障害などにより、ファイルが不整合の状態になっていることがあります。


    • 検査しない場合は、次の手順に進みます。

    • 検査する場合は、fsck コマンドに -m オプションを指定して実行します。


      # fsck -m /dev/rdsk/device-name
      
  5. ファイルシステムをリモートのテープドライブに

    • バックアップしない場合は、次の手順に進みます。

    • バックアップする場合は、以下の手順に従います。

    1. バックアップを起動するシステムの /.rhosts ファイルに、次のエントリを追加します。


      host root
      
    2. 上記の /.rhosts ファイルに追加したホスト名が、ローカルの /etc/inet/hosts ファイル経由で、あるいは NIS か NIS+ ネームサーバー経由でアクセスできることを確認します

  6. テープドライブのデバイス名を指定します。

    デフォルトのテープドライブは /dev/rmt/0 です。

  7. 書き込み保護をしていないテープをテープドライブに挿入します。

  8. 表 4-3ufsdump コマンドのいずれかを使用して、ファイルシステムをバックアップします。

    表 4-3 完全バックアップコマンド

    完全バックアップの保存先 

    使用するコマンド 

    ローカルのカートリッジテープドライブ 

    ufsdump 9ucf /dev/rmt files_to_backup

    リモートのカートリッジテープドライブ 

    ufsdump 0ucf remote_host:/ files_to_backup

  9. プロンプトが表示されたら、テープを取り出して、次のテープに交換します。

  10. 各テープには、ボリューム番号、レベル、日付、システム名、およびファイルシステムを記したラベルを付けておきます。

  11. Control-D キーを押して、レベル 3 でシステムをブートします。

  12. システムのバックアップが成功していることを確認します。


    # ufsrestore -t